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ミーコの謎

春休みが終わり、いやいや新しい学校に通い始めた。
ある日、学校から帰るとミーコがいない!
半狂乱になって家中捜すがどこにもいない。
外も捜し回った。
しかし見つからない。
祖母も父も妙に冷静。
だが、いっしょに捜してはくれなかった。
「猫は家につくって言うからねぇ…前の家に帰ったのかも知れないねぇ」
と言って話は終わった。
だが数日後の夜中…ドロドロに汚れてミーコが帰って来た。
外で鳴いていた。
うれしくて、うれしくて!
しかし、そのまた数日後、学校から帰ると又ミーコは消えていた…
今度も毎日近所を捜し回ったが見つからず、とうとう帰っても来なかった。
ミーコは店には絶対立ち入り禁止だった。
店の出入口以外なら窓しか無い。私の部屋の窓は古くて開かない。
一体なぜ?
誰かが居間の窓を開けておくか、ミーコを外に連れ出すかしなければ消えるはずは無い。
しかし、あまりのショックから私はそんな事を考える事など出来なかった…
ミーコが消えた事の原因を探る事など…ただただ悲しくて。
ただただ淋しくて。
その後、小鳥や外犬を飼ってくれはしたが、ミーコの代わりにはならなかった。
ミーコは特別だったのだ。
そして、ミーコの件から立ち直る間も無いまま両親の離婚が成立した…。

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