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《散文》王都には玉もて行けよ 〜やくしま〜




王都には玉もて行けよ

輸 繋げよ息吹

手綱 われらが手に


王都には珠もて行けよ

捕らわれの姫などたれぞ望む

天御神々も恥じらふそなたの意思と

それを支ふるつよきこころがほしいのだ


王都には玉もて行けよ

珠は差し出すもの
その身 目の前の人に仕ふるる仕合せ

珠は媒介するもの
その身そのあたまよくよく澄して御座れよ

例え王都落ちぶれても
お主のあるじ 譲ることなかれ


王都には珠もて行けよ
主の城に戻るのを
民は涙して望んでおる
お主の量り知れぬほどの熱量で
王は帰還を望まれちょる


王都には玉もて行けよ

輪 繋げよ息吹

そのことだま 法と心得よ


令和参年八月十七日 知未

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