〈詩〉桜の音はカラスが食べた
まだ少し冷たい風
伸びた雲の下
影なくて
視線の先
カラスの足あと
コンビニでコーヒー買った
氷とガムシロップ
一周ゆらり
まわるあいだ
黒のパーカーが一瞬笑ったのは
桜の音
ぼくの左肩が
一回くしゃみした
車の窓から見えるダム
きみの手から
すぐ投げた
大きな音と
スローハイ
桜散らなかった
うす紫の
ちいさな実を隠し持った
きみの背は頑丈
カラスが通りすぎるたび
なんのへんてつもない
白い道作ってる
白い道作ってる
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