ドラムの神々に学ぶ 第15回 ジョン・ボーナム

世界の名ドラマーを紹介する「ドラムの神々に学ぶ」。第15回はジョン・ボーナムです。
ハードロックドラミングの礎を築き、ジャンルを超えてあらゆるドラマーに影響を与えた、Led Zeppelinのドラマーです。

「賢者は歴史から学び、愚者は経験から学ぶ」という言葉があるように、ドラムの神々が残した軌跡を追いかけ、賢者を目指しましょう。

それでは行ってみましょー!

ジョン・ボーナムのプレイスタイルを簡潔にまとめると…

①ワンバスなのにツーバスと勘違いするほどのフットワーク
②大口径の太鼓を鳴らし切るパワー
③ジャズやファンクの影響が色濃いパターン&フィルイン
④素手で叩くドラムソロ

ではひとつずつ解説していきましょう。


①ワンバスなのにツーバスと勘違いするほどのフットワーク

Led Zeppelinのファーストアルバム、その1曲目からボンゾ(ジョン・ボーナムのニックネーム)は世界を震撼させました。3連符の頭抜きのキックを、あまりに速いテンポで、正確かつラウドに連打する演奏に、誰もが驚いたことでしょう。
ボンゾはワンバスで踏んでいますが、当時はツーバスでやっていると勘違いする人も多かったそうです。
「ペダルのスプリングを外して練習することで、このフットワークを可能にした」とボンゾは語っています。


②大口径の太鼓を鳴らし切るパワー

パワーと言っても、力任せに叩いたのでは身体は動きませんし、太鼓も綺麗に鳴りません。やはり大事なのは脱力。そして音量はスティックを振るスピードと、スティックを振る大きさで決まります。
ボンゾは肘主動なのでフォームを大きくしやすく、さらに肘主動に最適なグリップも習得しているので、スティックを振るスピードも速い。これにより大口径の太鼓を鳴らし切るパワーを生み出しています。

③ジャズやファンクの影響が色濃いパターン&フィルイン

ボンゾは元々ジャズが好きで、幼い頃はジーン・クルーパやバディ・リッチに憧れていたそうです。そのためフィルインは3連符系のものが多く、3連符を土台として、その上に8ビートや16ビートを乗せているイメージがあります。
さらにファンクに傾倒した時期もあり、Led Zeppelinとは違うジャンルを研究し取り入れることで、ハードロックドラミングをより高めていきました。
ボンゾはプルビートなのでタイムは長め。リズムもテクニックもハイレベルにまとまっています。


④素手で叩くドラムソロ

ボンゾはライブで必ずドラムソロを披露しますが、その中でも圧巻なのが素手でソロを叩くこと。スティックで行うのと同じクオリティーでソロを展開します。
この「素手で叩ける」というのは、上達方法として非常にヒントとなる部分です。ボンゾは最適な身体の使い方を理解していて、無駄が無いからこそ素手で叩けます。後はそこにスティックを添えるだけという考え方です。
「素手で叩ければスティックでも叩ける」ということなので、身体の使い方を先に覚えることが最も重要だと教えてくれています。


以上、ジョン・ボーナムの紹介でした。いかがでしたか?
ジョン・ボーナムに興味が湧いたら、YouTube等でぜひプレイを観てくださいね。
それではまた次回をお楽しみに! お疲れ様でしたー!

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