ドラムの神々に学ぶ 第11回 ジョン "JR" ロビンソン

世界の名ドラマーを紹介する「ドラムの神々に学ぶ」。第11回はジョン "JR" ロビンソンです。
名プロデューサー、クインシー・ジョーンズに認められ、70年代後半から活躍。世界最高のセッションドラマーの1人です。

「賢者は歴史から学び、愚者は経験から学ぶ」という言葉があるように、ドラムの神々が残した軌跡を追いかけ、賢者を目指しましょう。

それでは行ってみましょー!


ジョン・ロビンソンのプレイスタイルを簡潔にまとめると…

①あらゆるジャンルのセッションをこなせる対応力
②キックは常にヒールダウン
③全てが低めの合理的なセッティング
④常に「曲」を演奏する

ではひとつずつ解説していきましょう。


①あらゆるジャンルのセッションをこなせる対応力

クインシー・ジョーンズに見出され、マイケル・ジャクソン、チャカ・カーン、エリック・クラプトン、セルジオ・メンデス、はたまたDaft Punkなど、様々なジャンルのセッションに参加。どれも高い評価を得ています。
あの「We Are the World」のドラムもJRがプレイしています。


②キックは常にヒールダウン

JRの最も特徴的なところは、キックの踏み方です。フラットフット奏法と本人は呼んでいますが、所謂ヒールダウン奏法ですね。音量を出すにも速度も上げるにも、非常に難易度の高い奏法ですが、JRはもの凄い音量と速度で踏んでいます。四角いウッドビーターを愛用しているのも特徴的ですね。
キックを常に、ジャストタイミングで踏むために会得した奏法だそうです。


③全てが低めの合理的なセッティング

「腕を上げて叩くと疲れるし、エネルギーを無駄に使うからセッティングは低めにしている」と語るJR。それもそのはず、彼は手首主動なので、肘の位置をあまり動かしたくないのです。
各パーツへの移動に対して肘の移動を最小限にすることで、省エネとスピードを両立する合理的なセッティングになっています。


④常に「曲」を演奏する

「演奏するのは曲だ。ドラムをプレイするだけではなく、周りの音を聴いた上で曲を演奏する。聴こえる音を可能な限りすべて拾い上げて、自分のプレイに反映させること。その曲のイメージを壊さないように自分のオリジナリティを付け加えることが重要だ。」これがJRの根幹です。
さらにプルビートによるタイムコントロールと、正確無比なストロークによって、「曲」は圧倒的な完成度となるのです。


以上、ジョン・ロビンソンの紹介でした。いかがでしたか?
ジョン・ロビンソンに興味が湧いたら、YouTube等でぜひプレイを観てくださいね。
それではまた次回をお楽しみに! お疲れ様でしたー!








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