ドラムの神々に学ぶ 第21回 ジョン "ジャボ" スタークス&クライド・スタブルフィールド

世界の名ドラマーを紹介する「ドラムの神々に学ぶ」。第21回はジョン "ジャボ" スタークス&クライド・スタブルフィールドです。
同時期にジェームス・ブラウンのバンドに加入した2人。ファンクドラミングの礎を築いたレジェンドです。

「賢者は歴史から学び、愚者は経験から学ぶ」という言葉があるように、ドラムの神々が残した軌跡を追いかけ、賢者を目指しましょう。

それでは行ってみましょー!


今回は必ず一緒に語られる2人を比較していきます。

①フォーム
②タイム&グルーヴ
③代表的な曲やパターン

そしてJBバンドのグルーヴの要
④オン・ザ・ワン

ではひとつずつ解説していきましょう。


①フォーム

ジャボ…手首主動でプルビートの使い手。レギュラーグリップで軽いタッチが特徴。

クライド…肘主動でプッシュビートの使い手。マッチドグリップで力強いタッチが特徴。

見事に正反対のスタイルが同じバンドに加入し、化学反応を起こしました。


②タイム&グルーヴ

ジャボ…プルビートのためタイムは長く、スピード感はありつつも重心が低い。ブルースやジャズの影響が強いため、3連符を土台として、その上に16分音符を乗せていると感じさせるグルーヴ。

クライド…プッシュビートのためタイムは短めだが、グリップが良いのでスピード感は生きている。音符を綺麗に並べる技術が素晴らしく、ブレが無く美しいグルーヴ。

フォームが違えば、出てくる音も変わります。①の違いがタイムとグルーヴの違いになるのです。


③代表的な曲

ジャボ…「SexMachine」ハーフタイムシャッフルで、ゴーストノートを多用してスピード感を演出。シャッフル系はプルビートであるジャボの方がキレが良いです。

クライド…「Cold Sweat」スネアのバックビートの位置をずらすことで、他の楽器との噛み合わせが最適化されている。ゴーストノートの粒立ちが良く、推進力を感じさせます。


④オン・ザ・ワン

ジェームス・ブラウンのバンドでは、しばしば「オン・ザ・ワン」という言葉が使われます。カウントの「ワン」を意識し、「ワン」を自分でしっかり出し、「ワン」に乗ることが重要であるということ。
「ワン」をしっかり出すには音符の長さを理解する必要があり、1拍の長さ、1小節の長さを理解して初めて「ワン」が見えるようになります。

「オン・ザ・ワン」をバンド全体で共有することが、最高のファンクビートを形成する秘訣なのです。


以上、ジョン "ジャボ" スタークス&クライド・スタブルフィールドの紹介でした。いかがでしたか?
2人に興味が湧いたら、YouTube等でぜひプレイを観てくださいね。
それではまた次回をお楽しみに! お疲れ様でしたー!

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