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久しぶりに雑誌の大きな仕事をしました

 東海道と山陽新幹線のグリーン車にのっている「ひととき」という雑誌の5月号で、佐賀と有田の特集20ページを書きました。文章のほかに写真にも登場しています。上の写真は佐賀城本丸歴史館で、幕末の佐賀藩主、鍋島直正公の写真パネルとツーショット。カメラマンの阿部吉泰さんが撮ってくださったものを、紙面から複写しました。

ひととき5月号

 2月半ばに2泊3日で佐賀と有田をまわって、撮影しながら、いろいろな方にインタビュー。3日間、着物でがんばり通しました。内容は来年の大阪万博を意識して、幕末のパリ万博に出展した佐賀藩と有田焼がテーマ。
 でも帰宅してからが大変でした。いったんは規定の字数通りに書いてみたのですが、こういう雑誌の仕事は、すごく久しぶりなので、要領よく書けず。読者が歴史の話を、どこまで許容してくれるのか、その辺の見当もつかないし。最初に編集者からもらった企画書を読み返してみると、どうも違う方向に書いてしまった気がしたのです。それで編集者に頼んで締め切りを延ばしてもらい、全面的に書き直し。
 そんなことをしているうちに「歴史街道」から6ページの原稿依頼があり、基本的に、お仕事は断らない主義なので、よく考えもせず、ホイホイと引き受けてしまいました。そこに毎月連載の化粧品カタログ誌の「時代を生きた女たち」もあるし、さらには1冊分の書き下ろし小説の締め切りも迫りくる。まるで売れっ子作家であるかのように、書いては直し、直しては校正の日々。書くのが速いという妙な自信が、裏目に出てしまいました。
 そういうときに限って、家のことがドタバタと重なって、しまいには手がふるえだす始末。こんなことは作家になって初めてでした。神経は太い方だと思っていただけれど、もうバアサンだし、無理が効かなくなってきたのかな。ともあれ、お仕事があるのは、ありがたいけれど、この2ヶ月は度を越していました。
 でも「ひととき」の記事は、編集部でも好評だというし、そういう評価が何より嬉しい。頑張った甲斐はありました。描き下ろし小説1冊分も、手直しを経て、今朝ほど完成原稿を送り、今は「あー、やれやれ」状態です。
 そういう話をするとですね、亭主が言うのです。「前は『締切に追われてみたい』って言ってたじゃない」と。まさに、その通りなんですけどね。
 下は有田の深川製磁で買ったさかずき。植松の松が気に入っています。

有田の深川製磁のさかずき


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