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路上を走るとみえる景色


こんばんは。
おととい、今シーズン積雪して以降はじめて路上を走った。夕方16時すぎ、気温−3℃。さみー。車でよく通る一本道の雪がだいぶ溶けてきたので、これならばいけそうだと。



道沿いにある学校の校門にタッチしてもどってくるコース。近所だけどはじめて走るコースで、はじめて走るコースはいずれもそうなのだけど、知っている道なのにわりと緊張感がある。道がどうカーブするのか、その先にある鉄塔とか建てものとか、折り返し地点の学校までの距離感とか、およそすべてわかる。それでも、緊張してしまう。



この緊張感はなんだろう、と、考えながら走りだしたそばから爽快すぎて、考えていたことがうすく消えそうになりながらも、たぶん、路上の凹凸に対する緊張感なんだと気づく。寒くて体がこわばっていて、大会前なのにわずかな凹凸で足首がグネってしまうかもしれない緊張感。知っている道でも、歩くと走るとではぜんぜんちがう道になることを走ることで知った。



通っているジムは快適で、あたたかいし足元も安心だし、どちらがいいということではないけれど、外で路上を走るのと、ジムのランニングマシンの上を走るのとではどうしてもちがう。みえる景色がちがう。よぎる景色、といってもいい。



昨年の秋のこと。走りながら唐突に、それまで考えていたこととは一切関係なく、なんの脈絡もなく、俳優の満島真之介さんが景色のなかに登場した。それはほんの一瞬の映像で、ほんの一瞬なのにけっこうな情報量で色鮮やかで、これはいったいなんなんだと走りながら自分でも驚いて、吹き出すほど笑ってしまった。



場所は沖縄で、カチャーシーで盛り上がっている集団の中に私と満島さんはいた。三線の演奏に合わせて腕を振りながら踊るアレだ。目の前の満島さんはバラエティ番組でお見かけするときのように満面の笑みで、ご機嫌で指笛を鳴らし踊っている。私はといえば、額に汗しながら眉間にしわを寄せ、満島さんから指笛の手ほどきを受けている。なぜ。そもそもで口笛すら吹けないので、しんどそうにしているのはそのせいだろう。そして吹けてない。


これがほんの一瞬のこと。こんな想像をはるかに超えた意味不明で説明のつかない景色をみることが、よぎることが、走っている理由のひとつかもしれないとすら思う。万が一、近い将来ほんとうに叶ったらおもしろいしうれしいので、ここに記録しておきます。メンソーレ〜♪
















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