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202X。日本。~縮みゆく独裁国家。抵抗拠点の胎動①~

日沈み、地下出(いず)る国の反体制機関紙『スキゾちゃんぽん』第二号
※本機関紙を手に入れたラッキーなあなたへ。末尾にあるQRコードを読み込めば次号以降の配布予定箇所がわかります。しかし!弾圧回避のため大概場所が変わります。

・「堅苦しい空気を吸わない町は、抵抗の空気を吐き出した」①

 高〇寺。アングラだったりサブカルな街を浮かべる人も多いだろう。再開発の進む周辺地域の巨大ビルやタワマン、何車線にも及ぶ化け物みたいな道路に囲まれ、圧迫されながらも、今日も活気づいている。
 最近開通した、街をぶった切る三車線道路には毎週のように赤や青や緑のペンキが投げ込まれ、当局も清掃と犯人捜しに苦慮しているという。大概監視カメラの方向もずらされたりしているし。
 一度監視カメラに、「今日は監視員の皆さんも休日です」と赤と青のペンで書かれたシールが貼られ、カメラをチェックする職員も爆笑したとか。(市関係者情報)
 
 都だけでなく政府も、時折名指しで「ゴミだめの街」「全裸の人が踊ってる街」「下水道の中に人家が並ぶような場所」と中傷したりしている。ひどい話だが、御用国会や御用メディアには批判もされない。沈黙。
 メディアの皆さんも最近は仕事もあまり無く、定時で帰っているのではなかろうか。

 しかしゴミだめの街とは失礼過ぎる。日本でも有数の、お役人さんや警察の方々を歓待している街ではないか。
 私服に着替えてまで、警察の方々が街をうろついておられることを知った住民たちは、「これはおもてなしせねば」と、ボロボロの小屋を改装した飲み屋に私服警官の方々が通りかかったときに、お声かけしてご案内することにした。
(だいたいパターン化された服装だから私服警官だと分かる)

 嫌々な顔をして警官さまが入ると、そこにはボロボロの外装とは似ても似つかぬ、スッキリ清潔な空間が広がっていたのだ。(続く)
 

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