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ドイツでのお土産、ラミーのボールペン(元教授、大阪駅でヨーロッパの鉄道旅を思い出す。その8):定年退職27日目

海外での共同研究や国際会議に行くと、研究室の学生たちからお土産を期待されることがあります。彼らは、もちろん直接言う訳ではないのですが、無言のプレッシャーを感じます。


最初の頃は、どんなお土産を買うか考えたりしていたのですが、次第に面倒になり、どこの国に行っても同じものを買うようになりました。一度だけワインを買ったこともありましたが(当鉄道旅シリーズ「その4」)、旅先で瓶が割れないかずっと心配していました。

その定番のお土産は、ゴディバのチョコレート詰め合わせです。

これは私自身が好きなこともありますが、(ゴディバは商売上手?なので)どの国に行っても免税店で売っています。また飛行機の中は冷えているので、夏でも溶ける心配がありませんでした。ただ、さすがにベルギーを訪れた時は、ゴディバではなく、特別にノイハウス(他の有名店)のチョコレートを選びました。


研究室に戻りお茶部屋(正式名は輪読部屋)にお土産を置いておくと、学生たちは私の目の前では食べませんが、数日後にはすっかりなくなっています。まあ好評なのでしょう、文句を言う人はほとんどいなかったように思います。ただ「いつも同じですね」と言われることはありました(あっ、これが文句か!)。


そして、時々ですが、自分自身にもお土産を買うことがありました(しかしほとんどの場合、海外に行くこと自体が私にとってはご褒美みたいなもの?なので、頻繁には買いませんでしたが)。

それは、ハワイでのアロハシャツとドイツの文房具(ボールペン)でした。

特にドイツへの出張時には、ボールペンをよく買っていました(タイトル写真。退職でほとんど人にあげてしまい、残っているのはこれだけでした)。さすがに工業王国だけあって、ドイツの文房具は素晴らしい性能です。ラミー、ロットリング、ステッドラー、(モンブランは世界企業?)・・・などで、その中でも気に入っていたのが、ラミーです。


最初購入した理由は、当時、出席が増えた会議用に、(見栄で)きちんとした筆記具が欲しいと思ったからでした。実はそんな必要は全くなかったのですが、一度ラミーを使い始めるとその魅力にはまってしまいました。


特に、ラミー2000のシリーズ(下写真、多機能ペン)が好きで、やや丸みを帯びた見た目、持った感触、書き味すべて最高でした。そして何よりワクワクしたのは、替え芯を入れる場所が全く見えなかったことでした。このペンを開けるために胴体を捻るのですが、その部分が何度見ても見えないのです(下の写真で説明しますと、黒と銀色の境の所ではなく、黒い部分の真ん中辺りにその部分があります。写真のものは10年以上前に購入の古いものですが、それでもほぼ見えないと思います)。そんなギミックが大好きでした。

LAMY 2000


替え芯を入れるために、ペンを開けた状態


といった具合にラミーを愛用していましたが、ある時衝撃が! 日本に超なめらかなゲルインキが発明されジェットストリーム(三菱鉛筆)が現れ、そして消せるインクが発明されてフリクション(パイロット)が、それぞれ発売されました。私はその機能に(安さにも)感動してしまい大量購入し(鞄の中シリーズ「その2」参照)、ラミーを使う機会は会議の時かお客さんの前だけに減ってしまいました。今では、忘れた頃に時々触って懐かしんでいる程度です。


そのうち機会を見つけて、同じくよく使っていた他のドイツ製文房具(ロットリングやステッドラーなど)の話もさせて下さい。


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