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仕事との向き合い方


かれこれ10年以上前に父を亡くし最近思うことがある。
そういえば父と仕事のことって話したことがないな
当時はまだイラストレーターでもなく、絵も描いてはいなかったけど、
仕事に対する考えは少なからず持っていた。
けど、父と仕事に対する姿勢や向き合い方の話はしたことがなかった。

サービス業の教訓

初めて働いたのがホテルのブライダル装花の製作スタッフ。
結婚披露宴の新郎新婦が座る高砂席のメイン装花やゲストテーブル、その他宴会等の活け込みなどなど。
お客様あっての仕事であり、お客様の喜びが励みになる仕事。
その後も街の花屋で接客業をしていた。
あの頃から今も同じ思いで仕事に取り組んでいる。
みんながやり易い環境を
これが僕のポリシーであり、義務でもある。
花屋の下積み経験が活かされているのだと最近思うようになってきた。

ご要望+α

花束の注文を受けるとき、まず最初に聞くのが、予算、用途、大まかな色
例えば、
・予算3000円の花束で、小学生の女の子のピアノの発表会用。
 可愛らしく、色はピンク系
・予算3000円の花束で、友人の結婚祝いに。ブーケ風で可愛らしく。
 色はピンク系
同じ予算でピンク系でもピアノの発表会では遠くからでもわかるように大きめに女の子を意識してパステルカラーを選び、結婚祝いでブーケ風はぎゅっとまとめた感じで少し大人っぽく差し色にシックな花材を選んだりする。
そこでほんの少しこういうのはどうですか?と、こちらから提案をする。
ただ、主張しすぎないように。

イラストレーターの仕事も同様に、ご要望に沿うようにラフを描き、こちらからも提案するように心がけている。
もちろんその土台にあるものはみんながやりやすい環境を。
ラフはなるべくわかりやすく。
納期は早められることができるのならば一日でも早く。
僕の所で止めるのは絶対にしないこと。

先日、叔父と電話で話した時、父の仕事に対するポリシーを教えてもらった。
それは、信頼
葬儀の時、仕事関係の方が口をそろえて君のお父さんにはとてもよくしてもらったと言ってもらえたのがそういうことだったのだ。

僕もこの先何歳になっても、君に頼んでよかったよと言ってもらえるような仕事をしたいと思います。


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