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あく抜きが必要!山菜&鶏ガラ&私?

 実家近くの道の駅でコーヒー☕️タイムにしようと、ふらりと立ち寄ったところ、山菜の「わらび」が販売されていました。子どもの頃は、母と里山に入り山菜採りをしていました。わらび、ぜんまい、山蕗、三つ葉、のびる、山うど、タラの芽などを持ち帰って料理していました。今晩は、懐かしい田舎料理を用意しようと思い立ち、わらび180円・うど200円・山椒の葉100円そら豆320円を購入しました。

山菜料理のあく抜き

 若い頃は、子どもたちのために旬のものを大切にしていたのですが、最近はそんなことはお構いなしです。仕事に追われて、
「食べたいものを作ろう!」
と思うこともなく、冷蔵庫の中の物を繰り返し、ローテーションのように調理🍳する日々が続きました。ぱくぱく食べる楽しい時間というより、口に詰め込んで咀嚼するという味気ない時間🕛になっていました。

 さて、料理に取り掛かります。わらびとうどは、別の鍋🫕でゆでます。本来なら、灰や米ぬかを一緒に入れてあく抜きをするのですが、何もありません。仕方なく、炊飯用のお米を研いだ水を鍋に入れてゆでました。わらびは研ぎ汁の湯の中で、くっきりと緑が鮮やかに変化します。柔らかくなったらしばらく流水にさらします。

 うどは、畑で栽培したようだったので、皮のままでも柔らかいかと思いましたが、ゆで上がった後、表皮を剝きました。薄くスライスすると、とても美しく繊維が透き通っていました。

 酢味噌と和えて、すり胡麻と山椒の葉を散らしました。味見をすると、山菜のえぐみが、山椒の香りで和らぐような、懐かしい味わいでした。

山菜の酢味噌和え山椒の葉添え


好きな食材が多いのですが。

 子どもの頃は、えぐみは苦くて舌👅がひりひりしました。いつまでも苦みが口の中に残りました。「えぐみ」は野菜の灰汁(あく)です。身体によい成分と悪い成分があります。大量にとらない限り、身体に悪い影響はないようです。年齢とともに、このえぐみに慣れて、うま味を感じるようになるそうです。

「えぐ味は大人の味」なのですね。


鶏がらスープのあく抜き

 まだ、賃貸アパートで暮らしていた頃のことです。私は、田舎の一軒家で生まれ育ったので、機能的で合理的なアパートの暮らしがとても気に入っていました。隣の部屋の方は、私より年下の方でしたが、専業主婦の先輩?として多くのことを教えてもらいました。

 私は毎日、玄関のドア🚪で夫に
「行ってらっしゃい!」
と声をかけて、せいぜい👋手を振る程度でしたが、その方はアパートの駐車場までついて行って、必ず見送りをしていました。雨の日は傘☔️をさして出て行ってました。ご夫妻は大学の同級生で若い頃に結婚しており、今でもずっと仲良しです。互いを大事にされています。

 翌年から仕事に出ることになった私は、ある日子どもの発熱で帰宅しました。ばったり廊下で出会い事情を説明しました。インフルエンザや胃腸炎が流行っていた時期だったと思います。混雑している小児科🏥を受診し、子どもを寝かせ、ホッとしていると玄関のインターフォンが鳴ります。

 隣の方が、
「良い鶏ガラがお店に出ていたから、〇〇くんに飲ませてあげて。」
と栄養満点の鶏がらスープが入った小鍋を渡してくれました。子どもが風邪をひいた時に飲ませているとのことです。

 実はそれまで、鶏ガラスープの素を使ったことはあるけれど、鶏ガラから鶏ガラスープを作ったことは一度もありませんでした。手渡された小鍋には、なみなみと鶏がらスープが入っていました。

 おそらく私と話した後、買い物に行って鶏ガラを購入され、私が子どもと受診している時に、時間をかけてスープを作ってくださったのだと思うと、有難く、もったいない気持ちでいっぱいになりました。

 軽く温めていただきました。口の中にふわっと広がって、すーっと体にしみていくようでした。丁寧にあくを取り、細かなあくも残さず、その都度すくって取り除いでくださったのでしょう。黄金に透き通ったスープでした。

体に優しい味わいです。


人間関係のあく≠悪

 「えぐみ」に、体に良い成分と悪い成分があるように、人間関係にも良いあくと悪いあくがあるのかも知れません。私の舌にいつまでも苦みが残っている人間関係について整理します。少しネガティブな話でごめんなさい。

 今年は、自治会の班長の役が回ってきました。主な仕事は自治会費💰の徴収です。35戸の班で、一戸一戸会費を集めに行きます。少し離れたところにその人は住んでいます。普段はほとんど気にしていないのですが、その人と向き合い、集金することをイメージするだけで胸がモヤモヤします。私の気持ちを察して夫から
「僕が集金に行っておくから。」
と助け船?を出してもらいました。ありがたいです😭

 子どもが小さい頃、その人から散々子育てのウンチクを聞かされました。そして家事育児が不十分な私のことを、
「フン!だめね。」
と上から言い放ちました。なぜ、そんな態度を取るのか分かりませんでした💢何か気に障ることを言ったのだろうか?自分が悪いのだろうか?自問自答した苦しい毎日でした。

 後から分かったことですが、誰に対してもマウントを取る人でした。不愉快な思いをした人は私だけでなく、子ども会やPTA活動で関わった人たち、自治会の役員の人たちまで多岐に渡っていました。
 結果としては、早めに心理的に距離を取ることができて本当に良かったと思いました。まるで、体に良くない成分のあくのような体験でした。

 その時の、痛みや苦みがいつまでも残っているおかげで?相手をよく見て、慎重に人と関わるようになりました。私にとって意味のある経験になったと今では前向きにとらえることができる時もあります。現実は、集金💰に行けなかったのですが😁

苦みをうま味へ


 いったいどれぐらい「えぐ味」を経験すれば「うま味」と感じることができるようになるのでしょう。子どもの頃から人間関係に振り回されてきました。相手を変えることはできないので、自分が変わっていくしかない。そう何度も変われるものではないけれど、変わらないと生き残っていけないと思う出来事が人生の節目節目にありました。
仕事で。
プライベートで。

 直近では、母の認知症です。私自身の受け止め方を変えていくしかありません。
『作業療法士がすすめる認知症ケアガイド』
を読みながら、どのように接したら母のために良いのかを考えました。まだ、花🌹🌸🌼の世話や草抜きなどの作業活動を楽しめています。

 イライラするのではなくて、母の楽しめる活動を、ゆったりと見守ることができる気持ち💛の余裕を持ちたいです。目の前にいるのは、子どもの頃の昔の母ではないと自分に言い聞かせています。

 今晩私が作った「山菜の酢味噌和え」は、わらびの量が多くて、苦みが強かったです。母が良く作っていた「酢味噌和え」は、味噌も手作りでしたので、もっとうま味が深く濃い味わいでした。
今度は、二人で一緒に作ってみることにします!☺️




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