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【後編】アイデアを形にするをテーマにちゃんまりさんにインタビュー #カジュアルな深掘り

こんにちは。339PLANNINGのこんちゃんです。
2023年9月22日にコワーキングスペースビートルビルで開催された公開取材イベントカジュアルな深掘り。

オリジナルクラフトコーラ「ちゃんまりコーラ」とオリジナルポテチを製造販売されているちゃんまりさんをゲストに迎え「アイデアを形にする」をテーマにお話をうかがいました。今回はインタビューの後編です。

※前編はこちら

今回のゲスト

ちゃんまり(村田真梨子)-ちゃんまりコーラオーナー
大学時代に飲食店でアルバイトをしたことから食に関わる仕事を志す。
卒業後は一般企業に勤めるが、自身の食への思いを叶えるべく退職。 たまたま聞いていたラジオで「クラフトコーラ」の存在を知り、
地元神奈川西湘地域の柑橘を使った「ちゃんまりコーラ」を開発、2021年より販売をスタート。
現在は毎月各地のマルシェでの販売やイベント出店を中心に活動している。

好きの力でアイデアを形にする

こんちゃん:ポテチとクラフトコーラの販売や製造を具体化し始めたのはいつ頃からですか?

ちゃんまり:2019年から2020年頃に、本格的に考え始めました。当時会社をやめたタイミングで自分の好きなことをやってみることの重要性を感じていたので、まずは自宅のキッチンでポテチの試作やクラフトコーラを独学で調べながら作ることをはじめました。

ちゃんまりコーラで使用される神奈川県産の柑橘

こんちゃん:おー段々とストーリーが見えてきましたね!ぼくも先日ちゃんまりさんのインベントにうかがってポテチとクラフトコーラをいただて、素材はオーガニックや体に安全なものにこだわっていると伺ったのですが、それはどういった背景からはじめたんですか?

ちゃんまり:シンプルにせっかく自分で作って食べてもらうなら、体にいいもの、優しいものがいいよねっていう気持ちはあったんです。そうやって考えてるときにSNSで手作りでポテチを作ってる方を見つけて「そういう人もいるんだー」って知るんです。まだ、その時は自分の中だけのアイデアだったんですけど、ちょうどそのタイミングで知り合いの農家さんと話す機会があって、そこでポテチの話をしてみたんですよね。そしたらじゃあ自分で育ててみたら?という話になって、その方の畑の一部でじゃがいもを栽培させてもらえることになったところからポテチづくりが始まったんです。今はそこでハーブや他の野菜も育てて、そのハーブを使ったポテチのディップなどフレーバーの開発もしています。そこからさらにいろんな素材にこだわろうと思って、国産の米油を使うようになったりと段々と流れが生まれてきたという感じです。

ちゃんまりさんが育てたじゃがいも

こんちゃん:それもすごい出会いですね!

ちゃんまり:自分でもありがたいことだなと思います。その後には沖縄県産の塩を取り扱っている方との出会いとかもあったりもしたので、人に恵まれて今の形になったなということは常に実感しています。

こんちゃん:フレーバーはどれくらいの種類があるんですか?

ちゃんまり:イベントごとに限定のフレーバを作ったりもしているので、正確な数はわからないのですが、現在は沖縄産の塩、レモンの皮を使ったレモン塩、自家製のハーブを使ったディップなどが中心ですね。イベントの出展にあわせて異なる素材を使った製品の開発に取り組んでいます。

100年続く事業とちゃんまりコーラ

こんちゃん:ここまでお話をうかがってきて、ちゃんまりさんの活動の中でどんどんと周りに食に携わる方が集まっているような印象を受けるのですが、例えばご家族からの影響とかってあったんですか?

ちゃんまり:実家が小田急線の開業と共に食堂を始めていて、自営業というものは身近ではありました。小田急線も2027年には100周年を迎えるのでそれくらいはやっています。

こんちゃん:ご家族もずっと飲食業を?

ちゃんまり:ずっとというわけではないのですが、戦時中も営業を続けていたと聞いています。戦後になってからは寿司屋やラーメン店を経営し、その後は喫茶店や旅館も手がけていました。

こんちゃん:ぼくも事業をやっている身として100年って途方も無い時間だなと感じるのですが、ちゃんまりさんの今の活動にはどんな影響がありましたか?

ちゃんまり:やっぱり家族のバックボーンとか、これまで自分が食に携わってきて、人とのつながりって大切さだなと思います。いっしょにに何かをやりたいとか、興味があるときはとりあえず行っているとか。そういう場面で出会った人との縁でいろんな活動が広がっていると自分が経験しているので。例えば、「四次元空間のようなイベントをやりたい」というアイデアを持っているとき、誰かに話すとか、おもしろそうと思ってくる人たちとの出会いが、アイデアを実現するときには大事だなと思います。

こんちゃん:それはステキですね。ちゃんまりさんの事業には、ご家族とご自身の経験の両方が息づいているんですね。

人とのつながりと踏み出すこと

こんちゃん:ここで少し視点を変えて、これからフリーランスや自分の事業をはじめたいという方は事業への不安だったり、人とのつながりが作れないと悩んでいる方もいらしゃるとと思うのですが、ちゃんまりさんは新しいチャレンジをする時に心がけていることはありますか?

ちゃんまり:うーん。難しいですね……笑
もちろん初めての挑戦は不安だし緊張もします。でも、そんな時にイベント手伝ってって頼まれたり、誘われた時にはできる範囲で参加することにしています。たとえ、それが自分の興味と少し違っていたとしても、参加してみると結局は楽しいと感じることが多いんです。だから自分が好きなことや新しいことに挑戦するってことはやってみなきゃわからないし、まずは一回やってみるみたいには考えてるかもしれないですね。

こんちゃん:そのちゃんまりさんの行動力や切り拓く力は自分で事業をやる上でとても重要ですね。

自分の興味に向かって


こんちゃん:ポテチやコーラも元々ちゃんまりさんが好きだったものを、商品として形にされていますが、自分の好きなものや興味があることに対して取り組むときのスタンスはどの用に考えてますか?

ちゃんまり:自分が楽しいと言う気持ちは大事にしています。例えばイベントや食べたいと思うものを追求することもまず自分が楽しいからやっているし、さっきお話した誰かのイベントに参加することも自分が興味を持ったことに対しては、積極的に参加するとか、やっぱり一歩踏み出すことを大切にしています。

こんちゃん:一貫して行動というスタンスを大切にされているんですね。

ちゃんまり:そうですね。どこかでなんとかなるって思ってるところはありますね笑

こんちゃん:例えば、今転職とか働き方を考える上で自分に合わない仕事をすることで悩んでいらっしゃる方もいると思うのですが、キャリアとしての好きなことを追求するこトについてはどのように考えていますか?

ちゃんまり:やりたいことはやってみるですかね。私自身会社員をやめたときに「好きなことを追求しよう」って決めたんです。今はレンタルキッチンとかも増えてやってみるハードルも下がってるので、まずはやってみることがいいと思うんですよね。減るもんじゃないので笑

こんちゃん:これまでのインタビューを総括するような一言ですね!

ちゃんまり:今クラフトコーラの活動以外にジェンダーについて話すポッドキャストを友人と運営しているのですが、そこでも失敗を悪って思う必要があるのかという話はよく出るんですよね。自分に合わないと思えば切り替えていく。今は働き方もいろいろあるし、合わない仕事をやり続けると精神的に自分をすり減らすことになるので、失敗って自分で決めることだし、お金とか不安な気持ちはずっとあるから、その中でチャレンジすることは重要だなと感じています。

こんちゃん:状況に合わせて自身の動き方を変えていくという考え方って誰もが持てるものじゃないのかなって思うのですが、そう考える様になったきっかけとかってあるんですか?

ちゃんまり:ある時にすごい素晴らしい経歴を持っていて、社会的にも成功して見える方にあったことがあるんです。でもその方は楽しいとかって感じでもなくて、結構いろんなトラブルにあっていたりしたんです。そういう方を見ていて、どんなことも順風満帆には行かないって思ったんですよね。あとさっき話した家族も好きなことをやるっていうことは大事にしていたので、自然とやってみるとかとりあえず動いてみるみたいな考え方は身についていたのかもしれないですね。

こんちゃん:ちゃんまりさんの前に進む力は常に人との出会いの中で生まれているんですね。

ちゃんまり:そうですね。自分の興味も環境や出会いの中でで生まれているなと感じているので大事にしてます。

こんちゃん:貴重なお話を今日はありがとうございました!

ちゃんまりさんへのインタビューを終えて

ちゃんまりさんと話し終えたあと、軽やかな気持ちになりました。
働き方を選べる時代になったとはいえ、周りの目やいろんなリスクを考えるとなんとなく一歩目が踏み出せないということはよくあります。でも、ちゃんまりさんの「減るもんじゃない」という言葉はそれが実態のない不安であるということを表していると感じました。いつも自分の足を止めるのは自分だし、自分の足を進めるのも自分なんです。

出会った人に自分のアイデアを話す。それが人に伝わって広がっていく。そんなアイデアを形にするまでの感情の伝播や循環は小さな一歩から始まるということをちゃんまりさんの経験が表していました。

アイデアを形にするためには、軽やかな一歩目と「こんなことがしたい」と伝える素直な姿勢が大切なのだなとちゃんまりさんと話していて感じました。

執筆:今野正輝(合同会社339PLANNING)

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