電車で席を譲られた話
我が部署に、来年定年を迎えるかまってちゃんなOSSANがいる
ある時は官能小説読み聞かせの図書館の話、またある時は、我が部署をクラブに例えた話など…
それはそれで楽しく聞かせて頂いている
OSSANは短髪で、そして、とても綺麗な白髪をしている
黒髪が一本も混ざることのない美しい真っ白
顔は丸顔で優しいお顔
身長は高く、おそらく175以上180未満
出勤時よく遭遇するが、私服もオシャレでそれなりにピシッとし、来年定年とは思えない外見だ
OSSANは、私のことをマティちゃんと呼ぶ
側から聞いたら「げー」って思われるだろう
私はちゃん付けされるには「げー」と言われる名前であり、ちゃんが似合わない雰囲気だ
毎回、やめてOSSANと思うけど、今回も優しく、「どうしたんですか?」とかまってあげる
顔は笑っているが、いつもと違い、そこはかとなく寂しそうな表情が伺えた
「昨日さ、電車に乗ったら中学生くらいの男の子に席譲られちゃった」
こんな時OSSANに、どんな言葉を掛けたらよかったのでしょう?
私は自分のことを、非情な女だと思った
ツボってしまったのだ
さすがにガハハとは笑わないが、ちびまる子ちゃんに出てくる野口さん的な、クククが止まらない
肩も震えていたことだろう
そんなやり取りを聞いていた他のスタッフは、
「ジャンパー着てカバン斜め掛けにしてませんでしたか?」
「インしてベルトでキュッと締めていませんでしたか?」
皆、さほど変わらん
我が熟女科のnurseは、白衣の天使とはほど遠い、非情な女の集まりだった
最後はOSSANと40年仕事を共にする女性CE(Clinical Engineer)パー子が、
「そういう時は素直に譲られなきゃダメよ!譲ってくれた中学生だって、物凄く勇気を出してくれただろうから」
と真っ当な言葉でその場を締めた
非情と言いつつnurseたちは神対応だったに違いない、と自負していたのだが、
このCEパー子の一言により、私はOSSANがとても可哀想になってしまったのであった
OSSANに、私の好きな言葉をここに捧げよう
どんまい☺︎
今までのOSSANシリーズ、よろしければ読んでみて下さい
noteでの出会いに感謝します
☺︎マティ☺︎
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