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[映画感想]インド映画『RRR』がすごい!!!

今年の正月休みにインド映画「RRR」を観て、衝撃を受けたので感想を熱く語りたいと思います。
パッションで書くのでめちゃめちゃな文章になるかもしれません。個人的な感想なのでご留意ください。

好きな人は好きな映画なので、めちゃめちゃおすすめです。

全細胞が沸き立つエンターテイメント

これが、『RRR』の謳い文句でした。
(日本上映時のプロモーションCMで言っていたことのうろ覚え)

観たらその意味がわかります。


※アイキャッチにRRRのイラストをお借りいたしました。素敵なイラストありがとうございました。



どんな話?

Prime Videoのあらすじです。

舞台は1920年、英国植民地時代のインド。英国軍にさらわれた幼い少女を救うため、立ち上がるビーム。大義のため英国政府の警察となるラーマ。熱い思いを胸に秘めた男たちが運命に導かれて出会い、唯一無二の親友となる。しかし、ある事件をきっかけに究極の選択を迫られることに。彼らが選ぶのは 友情か?使命か?

Prime Video『RRR』のあらすじから引用

あらすじを見ると、青年ふたりが主人公で、友情物語なのかなー…?と言う印象。
英国領インドだった時代背景もポイントです。


わかりやすく例えるならドラゴンボールみたいな映画!?

又吉氏がYouTubeで「ドラゴンボールみたいな映画」と語っていました。


その例えはすごく適切です!

アクションシーンが満載なこともあり、

うぉーー
うおりゃーー
やぁーー
はぁーー
どっかーん
ダダダダダダ
バーン

みたいなシーンが多いです。

そして、最後は悪いやつをぶっ倒す!!
そう!ぶっ倒す!!

まさにドラゴンボール。

主人公のビームが高嶺の花の女性にときめくシーンや、もうひとりの主人公ラーマの許嫁が出てきたりしますが、色恋沙汰は皆無。

主人公ふたりは時には敵対し、時には結託して闘います。

敵が味方になるのはベジータやピッコロが仲間になるのと同じ!!
アツイ!! あつすぎる!!


私なりにこの映画を説明すると、こんな感じです。

それぞれ違う志を持ったふたり青年が出会い友情を育むが、思想の違いから決別し敵対関係となってしまう。しかし、互いの本心を知り、最終目的は同じであったことを知る。最後はふたりで協力して悪者を成敗するアクションバトル映画。

私なりの映画解説


映えすぎるアクションシーンが満載

アクションシーンは迫力満点です。

こんなのあり得るの? 身体能力高すぎじゃない? 物理的にありか?
と理屈で考えるのがバカバカしくなるほど、ゴリゴリに強い絵面のアクションが満載です。

普段、アクションシーンを見ているときに科学的な思考がよぎってしまう自分が恥ずかしい…(理系人間の性)

科学的根拠? そんなことはどうでもいいんです。
アクションシーンは派手な画面を目と心で楽しむものなんだなと、この映画から教えてもらいました。

心を空っぽにして見ましょう!


ドキドキハラハラの救出劇や、


主人公(ビーム)が猛獣を従え、敵のお屋敷に乗り込むシーンや、


肩車で闘う格闘シーン、

などなど、発想が斬新すぎるアクションが続き、飽きずに見ることができます。


ダンスシーンは最高傑作!としか言い様がない

インド映画といえばダンスシーン!!
話題になったキレッキレの高速シンクロダンスは圧巻です。


他のインド映画に比べるとダンスシーンは少なめです。
でも、その分このダンスシーンが目立ち、作中の見どころになっています。
ダンスの劇中歌はオスカーを受賞しています。
一度視聴したらクセになる、刺激強めのインドのダンスです。あと歌も。


デメリットを挙げるとすれば

この映画の唯一の欠点としては、時間が3時間あることだと思います。

私は物語に没入していたので、飽きることなく3時間ぶっ通しで見ることができましたが、鑑賞に3時間かかるのは事実。

見るときには時間に余裕を持つこと。
精神的にも疲労する場面が多いので、気持ちにも余裕を持って見ることをお勧めします。

≪精神的に疲労する点≫
・物語が緻密で濃い
・刺激が強いアクションシーンが多い
・見るに耐えない拷問シーンがある(レーディングが入るほどの残酷描写はないが痛そう)
・爆破・破壊シーンがある(音注意、破壊シーン苦手な人注意)
・インド文化がわからないとスッと解釈できないところもある
・流血注意
・射撃戦闘注意

苦手な要素が少しでもある方は、慎重に視聴するかご検討を!


3時間のボリュームだけど苦じゃなかった理由

3時間は一般的な映画にしては長い方だと思いますが、無駄に長いのではなく、お話もしっかり作り込まれている印象を受けました。

無駄なシーンはなく、ひとつひとつのシーンが最後に繋がっていくし、なるべくして3時間のボリュームになったのだなと言う印象です。
主人公ふたりの志の背景となる出来事や心の葛藤など、心理描写も緻密で、丁寧に人間を描いています。

なので、見終わった後に、「あれはどう言うことだったんだ?」というモヤっと感がなく、最後に宿敵をぶっ倒すことで、スカッと爽快感を味わえました。
久しぶりにこんな清々しい映画を見たなぁと思います。

緻密に人物や出来事を描いているのに、わかりにくさは一切なく、派手なアクションシーンも人物の心理描写とリンクさせたような演出で非常にわかりやすく、スッと入っていきます。

あえてわかりにくいところを挙げると、インドの神話の例え話や習慣に「??」と思うくらいです。
日本人にとってはインドの文化は馴染みがないので仕方がない。

歌唱シーンも心理描写とリンクさせているので、歌でぐっと物語に引き込まれます。(歌を演出に使うのはミュージカルみたいな感じですね)


インドには少なくとも30の言語がある!?

この映画を通してインドの言語事情について知りました。

Wikipediaによれば、

インドには、色々な人々の集団があると共に、それらの人々が話す多様な言語がある。少なくとも30の異なる言語があり、全体で、2000前後の方言が知られている。

Wikipedia インドの公用語一覧 より

だそうで、インドは多言語国家で、統一言語がないことがわかります。

インド憲法ではヒンディー語と英語が公用語として定められています。州ではこれら2言語以外に加えて、その他の言語が公用語として定められています。

この映画は南インドで話されているテルグ語で製作された、南インド映画だそうです。ボリウッドと呼ばれる北インド地方で製作されているヒンディー語映画とは言語が異なります。

インド国内でも言語が違う事に驚きました。

北インドで話者の多いヒンディー語と南インドのテルグ語は、日本語と英語の違いのように文法がまったく異なるのだそうです。
インドが統一国家になったのは英国植民地時代からで、それまでは異なる部族王朝が乱立していた時代が長く続いていたことが多言語国家になったの理由だと思われます


現地語+日本語字幕視聴がオススメ

インドは多言語国家であることを踏まえて、視聴は現地語+日本語字幕がオススメです。

日本語吹き替えを否定するわけではありませんが、言語を統一することによって、作中の言語の壁によるエピソードがわかりにくくなるので、是非現地語+日本語字幕でもご覧ください。

この映画の言語は主に主人公らの出身地の言葉であるテルグ語がメインですが、ヒンディー語圏である北インドが舞台です。
英国領なので、英語でもコミュニケーションを取ります。
インド人だけではなく、植民地を支配している英国軍人や本土から移り住んだ移民英国人もいます。
言語の壁がこの物語を理解するエッセンスにもなるので、3言語が飛び交う状態で鑑賞するのがベストかと思いました。

日本語吹き替えは字幕を読まなくていいので、鑑賞が楽でついつい選びがちなのですが、この映画で日本語吹き替えの欠点というか、穴を見つけてしまいました。

多言語文化を扱うときは、言語を統一してしまうと、会話を改変せざるを得なくなり、人物の意図やエピソードが読み取りにくくなるんだと実感しました。
RRRは言語統一にあたって、違和感がないように日本語訳に工夫をされていて、そこはさすがだなと思いました。



今回は映画の感想ということで、インド映画『RRR』について感じたことを語ってきました。

最後に予告編を置いておきます。
気になる方は是非ご鑑賞ください!


最後まで読んで頂き、ありがとうございました!


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