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写真集の話:ルイジ・ギッリ「Colazione sull'Erba(草上の昼食)」

こんにちは。38specialです。
早いもので11月も半ばを越え、忘年会の予定も入り始めています。

さて久しぶりに手持ちの写真集の紹介を。今回はイタリアの写真家ルイジ・ギッリの「Colazione sull'Erba」。イタリア語のタイトルがピンときませんが、これはあのエドゥアール・マネ(印象派の画家。「睡蓮」を描いたクロード・モネではない)の「colazione sull'erba(草上の昼食)」という有名な絵画と同タイトルの作品集です。



実はタイトルの意味を調べてマネの名画と同じだと気がついたのはたった今。noteに感想を書こうとしなければもっと気付くのが遅れたかもしれない😅氏の作品集は複数出ていて、名前は知っていたが作品をちゃんと観たのは今回が初めて。以下は検索ナシ、タイトルの意味も知らない時点での写真集の感想です。







他のページも含め全体的には住宅と植物、特にエクステリア(玄関や庭先などの外から見た外観)と植物の位置関係を被写体としている。人間が自宅に持ち込んだ植木鉢や地植えの植物と人工柄(タイルや柵などのパターン)が織りなす絵を写真の持つ平面性で二次元的なビジュアルとして撮り集めたのかな?と思った。その写真は記録写真的でありつつもシンメトリーであったり、モザイク画風であったりと意識的な絵作りも感じさせる。

写真ならではの、空間のグラフィカルな表現。被写体と写真というメディアの相性の良さを感じさせる作品集、というのが個人的な感想である。現代の都市部における自然物と人工物の関係性を提示している、といった印象は特段受けなかった。要素としてはあるのかもしれないが、もっと直裁的で割り切っているような印象を受けた。


・・・・・しかしタイトルも含めた意味はなんだろうか、とリアルタイムに考え中。ひらめいたらまた書くかもしれません。それではまた!





*ちなみにwikipediaによると「colazione sull'erba(草上の昼食)」はいわゆる実存女性(神話や寓話の登場人物ではない)のヌードを初めて描いた画期的でありつつも物議を醸したスキャンダラスな作品で、パロディやオマージュが多く作られている、ということです。







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