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中条遺跡 土偶A 13:EM液の恩田川

このページでは天子神社貝塚(あまこじんじゃかいづか)と同じ刈谷市小山町(おやまちょう)6丁目内に存在する佐太屋敷貝塚(さたやしきかいづか)を紹介します。

●中条遺跡 土偶A

佐太屋敷貝塚を見に行くつもりだったのだが、住所以外には刈谷市郷土博物館に展示されていたアバウトな地図しか情報が無かった。

1MAP佐太屋敷貝塚/中条遺跡

そもそも、広くはない小山町6丁目内には天子神社貝塚と佐太屋敷貝塚を含め、6ヶ所の貝塚が存在するという。
その中には佐太屋敷南貝塚も含まれていることから、佐太屋敷貝塚は小山町6丁目北部に存在することが推測できる。
天子神社貝塚も小山町6丁目最北部中央に位置している。
現在の小山町6丁目は寺院、神社、工場のほかはほとんどが住宅で埋まってしまっており、建物以外のものを撮影するとしたら、下記の花畑1ヶ所しか無かった。

1佐太屋敷貝塚

10月初旬の、この季節には彼岸花やガーベラなどが見られた。
その花畑も新築の住宅が侵食しており、小山町6丁目が住宅で埋まってしまうのも時間の問題という感じ。

その小山町6丁目の北側に面して流れている恩田川を見に行った。

2薬師橋から恩田川下流眺望

薬師橋上から下流側を望むと、左手(南岸)が小山町6丁目で、左手奥に見える濃い森が天子神社の杜だ。
水面は橋から8mくらい下を流れており、透明度は高い。

恩田川の水質に関しては『恩田川を美しくする会』が関与していて、EM液投入の活動など、恩田川の環境保全活動がなされている。
EM液とは人間の腸内に善玉菌と悪玉菌が存在するように、自然界にも善玉菌と悪玉菌が存在し、組み合わせると微生物(菌)が有益な共同作業を発揮できるようになるような組み合わせで混入した溶液のこと。
EMとは「Effective(有用) Microorganisms(微生物)群」の頭文字。
菌の組み合わせによって、悪臭を分解したり、汚染された水を浄化することができる。
恩田川の北側に広がる水田でも弱った稲を保全するためのEM液や、肥料になったり、土壌を改良するEM液が利用されているのだと思われる。
EM液の使用は農薬や化学肥料の使用を回避できる有機栽培法の一つである。

ところで、佐太屋敷貝塚から出土したものの中で、唯一刈谷市郷土博物館に展示されていたものが、以下の縄文時代前期の土器だった。

3佐太屋敷貝塚土器

少ない破片から見事に1基の土器が復元されていました。
佐太屋敷貝塚からも土偶は出土していないようだ。

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実際に小山町6丁目に行ってみると、Google Mapsでは空き地になっている場所の多くに、すでに住宅が建てられていました。

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