見出し画像

飲食店未来学8:値上げ回避の商品力劣化対策はお客様への裏切り行為です

今の飲食業界は、アフターコロナ時代になっても、
「予想したほど売り上げが戻ってきていない」状況です。

大きな組織ほど大きな欠損が出ているようです。
その分だけ、焦りに焦っている。

値上をしても売上ダウンのリスクがある。
だったら「原価の引き下げで少しでもカバーしよう」となる。

経営者目線でゴーサイン、取り巻きのイエスマンもYES!
お客様は、いつものお気に入りが変わった、になりNO!

商品力の変更は、お客様目線で最終チェックする

店内にこの機能がないと、結局は大損します。

🍅劣化1:国産食材を安価な輸入食材に
     置きかえ~美味しくない

●生産量の少ない魚介類なら理解できますが、安い海外米の混入
あるように思います。

●同じ海外の豚・鶏でも品質の良い高い食材から、品質の悪い安い食材へ
置き換わっている

🍅劣化2:回転寿しの怪
  調達不足?で食材品質がコロコロ変わる
  ~劣化ものに当たった日は運が悪い

●鮪の赤身
●ハマチ
●〆鯖
厚み、形、鮮度、色合いなどすべてがコロコロ変わる。
もはや全店を賄うほどの仕入の一環性が取れない世界なのか?

変わらないのは、玉子焼きのにぎりくらい。
品質が落ちたのは、
●漬けの魚  というより劣化鮮魚を漬けの液でごまかしている
●シャリ玉
●ワサビ   完全に安価な西洋わさび主流になってきている

 食材の調達コストアップで、回転寿しの業態破壊が進んでる。
もはや、仕入値と売価の差がなくなりつつ得るため、
経費の大半がすべて赤字計上される感じに思う。

🍅劣化3:ステルス値上げ
 形を変えられる自家製商品のスモール化

●ステーキ
●ハンバーグ
●唐揚げ
●弁当のごはん
●パン
●おにぎり
●トンカツ
●カレールー
 身の回りに無数にあります。

変更しても「今までの商品の5%減まで」
10%も減らせば、価格が変わらなくても、
大きなお客様への裏切り行為であり、客数と売上を失う元凶です


人気の商品は、10%前後値上げをする代わりに、同じ商品力、または、
5%でも商品力を上げていただく方が良いと思います。

🍅劣化4:やむを得ないセットメニューの
     シンプル化 


伏見 伊藤軒産の野菜ランチ HPより

 「やむを得ない」とお断りしたのは、
●メイン料理の品質とボリュームを変えない、踏襲する
●コストの上がった分だけ、付け合わせやサイドセットの分量を少し減らす
●又は、一番影響が少ないサイドセットを1品なくす

以上を行って、価格を維持する。又は20円~30円引きにする。
こういう方法です。

飲食店は、たとえば食材原価率35%の商品の時に、
原価が20円上がれば、売価を57円上げる必要があります。
30円上がれば、86円上げる必要があります。

それをしたくない場合は、
逆に20円、もしくは30円分のコストを間引くことで、
値上げ回避ができます。

ただし、メイン商品を変更することは極力控えてください。
あくまでメイン料理以外が変更の対象です。


来年も食材や人件費(時給1,000円時代)の高騰があります。
他店と同じことをしても、売上は急激には伸びません。

まさに、我慢でなく、果敢に変化にチャレンジする姿勢が
必要となります。

私が一部参加しているコンテンツです。
その下は、私の最初の著作です。
飲食店のメニュー価格づけの専門書です。

(了)


飲食コンサルタント業30年の経験を通じてお知らせしたいこと、感じたこと、知っていること、専門的なことを投稿しています。 ご覧になった方のヒントになったり、少しでも元気を感じて今日一日幸せに過ごせたらいいなと思います!よろしければサポート・サークル参加よろしくお願いします