さくらもち

京都→東京 Twitter(現X)に住んでいます。旅行オタクですが基本的に旅行記は書き…

さくらもち

京都→東京 Twitter(現X)に住んでいます。旅行オタクですが基本的に旅行記は書きません。

最近の記事

所与でない節目

私は間もなく学生生活を終える。というか、この記事の書かれている時間からして、これを人が読んでいる時に、確率的には相当な場合に私は社会人である。 学生から社会人への移行は、人生全体で見ても大きな節目である。 ここまで、卒業・進学という形で数年おきに節目が与えられてきた。が、次の節目はいつだろうと考えた時、それは60歳だか65歳だか(我々がその年齢に達する頃にはまた伸びていそうだ)である。 ここまでの節目の頻度と比べてあまりにも長く、人生の時間的半分近くが次の節に詰まっている。

    • オバケがキミを狙っている!

      【注意】この記事は非常に「タイパ」が悪く、「タイパ」を追い求める人生には、不要な記事である! こわーいオバケが、キミを狙っている。 オバケは、キミの大切なモノを奪っていくらしい。 私はオバケなんてものを見たことがない。一度くらい見てみたいという好奇心もあるが、独りで見に行ってオバケに捕らえられちゃたまったもんじゃないので、実行に移せないでいる。 これまでの人生で怖かったシーンはいくつかあるが、命の危機を感じたことはない。命の危機を感じる前に、寒いとか、疲れたとかで引き返し

      • 月末の恒例行事

        月末だ。ついさっき2024年になったばかりだが、もう1ヶ月目が終わろうとしている。(もっとも、私は2023年が終わったことすらまだ呑み込めていない) 人々にとって、月末の恒例行事と言えばなんだろう。棚卸? 私にとっては、今月が終わってしまうことへの憂愁である。 その月が何も為さない日常であったならば、何も為さず人生の一欠片を消費してしまったこと。 その月が充実した非日常であったならば、そこに日常からの招待状が届いていること。 特に寒い冬は人間は家に籠りがちなもので、家

        • 人でなしの拉致記録【熊野寮祭エクストリーム帰寮2023】

          ※この記事はエクストリーム帰寮アドベントカレンダー2023の17日目の記事です。 エクストリーム帰寮という企画がある。 ※現実には非常用に現金を持っているのだが、基本的には使わないことを想定している。 私は2020年と2021年にこの企画に参加し、2022年はドライバー、つまり参加者をどこかへ連れていく側に転向した。2022年の方は特に記事化はしなかったが、案外ドライバーとして記事を書いている人は少ないのではないかと思ったので今年は記事化することにした。 参加者の記事に

        所与でない節目

          警備員という仕事

          まえがき これは私が2023年夏頃から約4ヶ月に渡って務めた警備員の仕事に関するあれこれをまとめた記事である。 僅か4ヶ月の職歴で経験者としての語り口をとるのが烏滸がましいことは百も承知だが、警備員は市街地では毎日どこかしらで見かけるほど生活に身近な仕事である反面、その実態や内情に関しては知らない人が大半であろうから、この記事が少しでも彼らの仕事を知る助けになることを願って執筆する次第である。 なお、内容が多岐に渡ることもあり、全てを順番に読み進めずとも、目次を参考にしなが

          警備員という仕事

          ファミチキバンズを買った!

          ファミチキバンズという商品がある。 「ファミチキ」は、コンビニ大手ファミリーマート(以下ファミマ)の人気商品である。 このファミチキバンズという商品は、そのままでも十分美味しいファミチキを、パンに挟んでバーガー風にして食べることで更に美味しくいただこうという魂胆だ。 私がファミチキバンズを初めて見た時、私はこれを恥ずかしくて買えないと思った。 ファミチキバンズとファミチキを同時に買ったら、その後挟んで食べるのは明らかであり、店員にその姿をありありと想像されるのが何となく嫌だっ

          ファミチキバンズを買った!

          いろいろ謎!?ガラガラの高速バスに乗った話

          【要約】防長交通・近鉄バス共同運行「カルスト号」に乗ったら、こいつの先行きが不安になった。 2023年8月2日 夜21時 私は広島市の中心街である紙屋町にいた。これから夜行バスで自宅のある京都に帰る。 ところで、今回のバスは3列独立シートで、広島~京都が4,900円。まあまあ良い部類じゃないかと個人的に思っている。 さて、時間もそろそろなので(正確には、もう特にすることがないので)、バスの乗車地に向かう。今回乗車地は「広域公園前駅」、市街地から新交通システム「アストラムライ

          いろいろ謎!?ガラガラの高速バスに乗った話

          【検証】ChatGPT(日本語) vs ChatGPT(英語)+DeepL翻訳

          はじめに 最近何かと世を賑わしている対話型AI・ChatGPT。私もよく使っている。 ChatGPTには、大きな特徴がある。 日本語で問いを投げかけた時より、英語で問いを投げかけた時の方が、生成される回答の質が格段に良いのだ。 これは学習用データの量と質に由来するという。 英語は国際共通語としての圧倒的な地位を占めているのは周知の事実だが、母語話者に限っても日本語母語話者の約3倍の人数がいるという。日本語は助詞や敬語などが複雑で習得が難しいとされ、おまけに日本はハイコンテ

          【検証】ChatGPT(日本語) vs ChatGPT(英語)+DeepL翻訳

          旅メモ 九州編

          5/26夜~5/30朝で九州旅行に行っていたのだが、そのときに、旅メモ(いま命名)を試行してみた。 というのも、下に示した記事が面白くて仕方がないからだ。ちょっと真似をしたくなって、物は試しということで一度書いてみることにした。 はじめに 前提情報として、全体の旅程を軽く書いておく。読みやすさなどというものは前世に捨ててきたが、誰も読んでくれなかったら寂しくて泣いちゃうウサギさんなので。 1日目(5/26) 友人にびわ湖バレイに連行されていた復路を途中離脱→大阪南港から

          旅メモ 九州編

          【考察】"Because it's there."

          はじめにイギリスの登山家ジョージ・マロリーは、記者から"Why did you want to climb Mount Everest?"(なぜエベレストに登るのか?)と聞かれ、"Because it's there."(そこにエベレストがあるからだ。)と答えた。 この名回答は、いつしか「なぜ山に登るのか」と問われた彼が「そこに山があるから」と答えた、と少々改変され、非常に有名なエピソードとして残っている。 身も蓋もないことを言ってしまえば、この"Because it's

          【考察】"Because it's there."

          幻の「東京チカラめし」に行った話

          牛丼三大チェーンといえば、すき家・吉野家・松屋である。 私にとって牛丼は手軽な食べ物であり、料理が面倒くさい時、家に着くまで空腹に耐えられない時などに軽率に利用している。百万遍交差点にはこの3チェーンが全て揃っており、気分で使い分けている(なお、実態はすき家:吉野家:松屋=0.25:0.75:9である)。 しかし、この世にはもうひとつ牛丼チェーンが存在する。東京チカラめしだ。 インターネットで調べてみると、東京チカラめしの衰退について、頭の良さそうなマーケターが分析している

          幻の「東京チカラめし」に行った話

          夏休みの湯船

          私の夏休みが終わろうとしている。今年は曜日の兼ね合いで、10月になっても夏休みは息をしている。 バイト先の店にはさつま芋や栗、かぼちゃといったいかにも秋といった商品が並ぶようになり、就職活動で訪れた企業ではクールビズ期間が終わっている。でも私は夏休みだ。 社会人にもなれば、夏休みというのは9月はおろか、8月の半ばで終わってしまう。始まりも、早くても8月の前半だというのに。 こんな夏休みは、あと1回だ。 多分そこらから、「あと1回あるじゃないか」とツッコミが飛んできそうだ。そ

          夏休みの湯船

          一万字のレポート

          自分を評価されるなら、より良く評価されたい。基本的に、良い評価を下されて困ることはないからだ。では、「私」を偽ってでも、高い評価を求める方が良いのだろうか。それとも、等身大の自分に下される正当な評価の方が高い価値があるのだろうか。 綺麗事を言えば、皆が口を揃えて後者の方が良いと答えるだろう。しかし、「他人に良い評価をいただく」活動に熱心になる私は、いざ後戻りのできない場に来た時、前者を選ぼうという気に満ちていた。その上で、どうすればそれを相手に見透かされずに済むか、と思考を巡

          一万字のレポート

          青春18きっぷ鬼ごっこ

          ※18きっぷ鬼ごっこを実際に開催しようとして、参考資料としてこのnoteに辿り着いた方は、最後の「改善点」まで飛ばしてくださって結構です。 2022年3月30日、朝6時半。私はとある人物と共に京都駅にいた。「一緒に18きっぷで出かけませんか」という誘いは、気付けば訳の分からない企画へと変貌していた。これは、その戦いの全貌を記事にしたものである。 開戦前 旅行の計画は概して「めちゃくちゃ前から立てている」か「めちゃくちゃ直前になって立てる(orそもそも立てない)」の2択(

          青春18きっぷ鬼ごっこ

          「多忙」は「多忘」?

          最近、少し忙しい期間があった。私はちょうどその時、別件で少し心が疲れており、悲観的な気持ちになっている時間が長かった。 しかし、私は忙しい時間が嫌いではなかった。全てを忘れられるからだ。忙しすぎは逆効果だろうが、自由な時間の多い大学生活において、多少の忙しさはスパイスである。特に何かに打ち込んでいる間は、鬱ごとを少しは忘れられる。 しかし、私はその忙しい期間が一段落ついて、その「前」の自分が何か悩みを抱えていたことを思い出す。 … …… ……… 「あれ、何を思ってたんだっけ

          「多忙」は「多忘」?

          箱庭水族館

          はじめに 「動物園(水族館)の動物は幸せか」 人間は、こうした答えの分からない問いを立てるのが得意だ。そしてその答えを想像した結果として、動物ショーの禁止や犬猫の販売禁止に踏み切るのだ。 この問題に関しては、人間が動物の感情を勝手に推測しているという指摘も通るが、実際に世界では多くの"愛玩動物"が殺処分されている現実を踏まえると一定の合理性がある。 …いや、この政策の論評がしたいわけではない。本題に入ろう。 白浜水族館 2021年9月某日、私は和歌山県にある京都大学白

          箱庭水族館