見出し画像

エンジニア界へようこそ!

春なので,新社会人さん向けにメッセージを書いてみます。

プロのエンジニアを目指して社会に出た方、この職種を選んでくれてありがとうございます。そして、おめでとうございます。

私自身は、AI/ソフトウェアをメインとして、機械、電子回路系も少々たしなむエンジニアですが、とにかくどの分野にせよエンジニアは良い職業だと思っています。少なくとも私はこの仕事が好きです。そして、この仕事を選んだあなたは幸福な人生となる可能性が高まったと思います。

なぜエンジニアという仕事が良い仕事と考えるのか、普段はあまりそんなことは考えないのですが、この機会に言語化してみました。まとめると、だいたい以下のような理由です:

(1)能力がごまかせない,仕事の優劣がはっきりする
(2)無から有を創造できる
(3)ゼロサム・ゲームではない

もちろん、技術そのものが面白いという大前提があるのですが、それはエンジニアを目指す人には当たり前の話なので省略しました。
では上記3つについて、以下で少し詳しく説明してみます。

(1)能力の優劣がハッキリする

エンジニアの仕事は、基本的にその人がやった仕事の出来栄えで評価が決まる仕事です。特にエンジニア同士だとその評価はハッキリします。誰が腕が良いのか、誰が面白い発想で設計したのか、誰が細部まで気を配ってメンテナンスしてくれたのか、それはその人の成果物や仕事ぶりを見れば分かるのです。ごまかしは効きません。このすがすがしさが私は好きです。

ここでは家柄とか学歴とか肩書とかは関係ありません。どんな「偉い」人が作ったものでも、不具合やバグが出るときは出るし、性能が出ないときは出ないし、新人が画期的な発明をすることもあります。

世の中には、このような明確な評価ができる仕事はむしろ少ないかも知れません。他の職種だと、口先が上手いだけの人が評価されたり、学歴や派閥などで発言権が決まったり、社内ポジションの上下で評価が歪められたりするのはザラにありますよね。

エンジニア界には基本的にそういう気持ちの悪い評価法は無意味です。どんなに立派なことを言っていても、その人がやった技術的な仕事のクオリティが低ければすぐにバレてしまうからです。

なので、エンジニア界のコミュニケーションは基本的にフラットです。肩書や地位などを持ち出してマウントを取ろうとする人は、レベルが低いエンジニアである確率が高いでしょう。良いエンジニアは相手が誰であろうと対等に会話し、常に相手から何かを学ぼうとするはずだからです。

(2)無から有を生むことができる

これは、あまり説明がいらないでしょう。研究や開発系のエンジニアが主に該当しますが、何かを技術開発するということは、それまでこの世になかったものを自分たちの工夫や努力によって新たに出現させることができる、ということだからです。とてもエキサイティングな仕事です。

これも、他の職種ではなかなか味わえないことだと思います。

(3)ゼロサム・ゲームを避けられる

これは会社員エンジニアなど、組織に属する場合の話ですが、(2)で述べたようにエンジニアは無から有を生み出せる仕事なので、新製品や新サービスを生み出すことによって事業を拡大させていけば、組織内の仕事やポジションも自然に増えていきます。つまり仕事をプラスサム・ゲームにできるのです。

プラスサムにできない企業や組織、つまり長年成長のない安定分野の仕事をやっている企業や部門などでは、組織内の仕事やポジションも増えないので、それをめぐって激しい社内政治やポジション争いが起きます。そこにエネルギーを注いでも組織が生み出す価値は増えないし、社会的には本当に不毛なことなのですが、個人の欲望が関わっているので現実には良くある話です。ゼロサム・ゲームの宿命です。

エンジニアはこうした不毛な争いを避け、プラスサム・ゲームを展開できるポテンシャルがある仕事なのです。(もちろん分野によって差はありますが)

以上3つの理由で、私はエンジニアという仕事を気にっており、幸せに仕事を続けています。

そして、この素晴らしい世界に新たに参加したみなさんも、幸せに仕事ができることを願っています。

今回書きたかったことは以上です。
お読みいただきありがとうございました!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?