「勉強嫌い!」

中3の生徒との会話
生徒:「先生、俺、いい高校に入りたいけど、勉強したくない!」
正直と言えば正直だが、大人ならこんなこと決して口には出さないだろう。
私:「どちらか、あきらめてもらうしかないな。
  選択肢は1つや。勉強せずにそこそこの学校に入るか、努力して希望の 
  学校に入るか。魔法はないからな。」

受験を通して子ども達は成長する。
進学したい学校があれば、そこに向けて計画を立て努力するしかない。

ゲーム、テレビ、友達との長々としたお喋り、動画配信、寄り道・・・
毎日たくさんの誘惑と戦って過ごさなければならない。

このとき、進んで勉強と向かい合える子どもと、逃げてしまう子どもの違いは?
勉強しない子どもは怠け者なのでしょうか?
私は違うと断言できます。

『解らないからです。』

勉強が嫌いなお子さんをお預かりすると、最初に聞きます。
「あなたは泳げる?」
「水泳は好き?」
泳げない子どもは「水泳嫌い。」と答えます。

「理解出来ないと好きになれないよね?」
想像してみてください。
解らないのに悶々とした気分で机に向かう気分を…
解らないのにどんどん教材は難しくなっていくときの焦りの気持ちを…

ひとつひとつ確実に理解しながら進めていくことが、勉強嫌いを防ぐ唯一の方法です。

偏差値が20~40くらいのお子さんと向き合うときは、まず何がわからないのかを探ることから始めます。
よく子ども達が躓く『割合』でしたら、「割合とは何ぞや」からスタートします。
ちなみに、この子ども達は割合の3公式を知っています。が、意味も解らず覚えていますから、何が「基にする量」で、何が「比べる量」なのかも分かっていません。

さて、このとき、信頼して任せてくださる親御さんと、
不安いっぱいで「先生、今週の宿題は、どうなりますか?」とおっしゃる親御さんがいらっしゃいます。
この不安はお子さんの成績が上がり始めるまで解決はしませんが、
「なんとかご一緒に我慢しましょう。」と説得します。

「勉強が嫌い」な子どもが、多くの誘惑に打ち勝って受験に立ち向かうことは、難しいことなのです。


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