(創作)月とすっぽんぽんの話
どうも。3児のパパです。
ウソじゃないです。3児のパパです。
長女さん(7歳半)と次女さん(5歳)、
3女さん(3歳)を絶賛子育て中です。
以前、変な熱量でお尻の話を書いたところ、
バクゼンさんからコメント欄で
「月とスッポンとすっぽんぽん」という題材で
創作を書けとの指示をいただきました。
月とスッポンとすっぽんぽんだと厳しかったので、
月とすっぽんぽんで勘弁してください・・・・。
スッポン要素が浮かばなかった・・・。
(創作)月とすっぽんぽん
急にただいまと言われたのでおかえりと返した。
日本人は反射的にそう答えるのかもしれない。特に感情も思考もその日のバイオリズムも反映されない言葉をキャッチアンドリリースした。
お腹すいた。
おぉ。そうか。ちょっと待ってとつぶやき、ふと立ち止まった。
感情と思考とその日のバイオリズムが入り乱れたが、辛うじて目が駄菓子を捉えたのでそれを差し出す。奪われる。食べられる。
ウマイ。
そうか。うまいか。うまいのか。うまい棒だしね。
・・・なんで?
なんでって言われてもうまいんだもの。
そうか。そうだよね。そりゃそうだ。
今日の調子はどうだい?
う~ん。さっき転んだ。
それは気の毒に。
当たり前のようにリビングの真ん中に寝転がっているので、当たり前のように隣で寝転んでみた。天井に小さな蜘蛛がいた。大きな蜘蛛じゃなくてよかった。適切なサイズ感さえ保ってくれれば、我々に争う理由はないのだと思う。
パパは今びっくりしてるんだ。なんなら仰天もしている。
なんで?
なんでって言われると難しいな。仰天してるし。
なんで?
う~ん。ちょっと待っててね。
仰天を解除して和室に移動してみた。畳が6枚。文句のつけようがない。間違いなく和室だ。僕と妻さんの結婚式の写真が飾られている部屋だ。子供たちの写真も並んでいる。
う~ん。まぁいいか。
とりあえずパパは今日、この後だらだらしたい。一緒にだらだらする?
だらだらする。あたしんちだし。
ママとかみんな帰ってくるまでだらだらしようぜ。
ママいつ頃帰ってくるの。
わかんないなぁ。
なんですっぽんぽんなの。
なんでだろ。パパんちだからかな。パパんちだからだと思う。
取り急ぎだらだらすることが決まった。だらだらしなければならない。我々はだらだらを遂行するのだ。
・・・
飽きた。
ので晩御飯を作ることにした。
ハンバーグ作ろうぜ。こねて。
わかった、こねる。
こねこね。こねこね。こねこね。
ねこ。にゃー。
パパ、ちゃんとして。
すいません。こねますにゃぁ。
こねこね。
あっ。風呂いれないと。
ボタン押そうか?
いいよ。ボタンくらいはパパでも押せる。それくらいの志はある。
いい感じにハンバーグが焼けてきた気がする。
うん。完璧と言っていいだろう。さすが俺。さすがパパ。鬼才。
あっ。風呂入ったから、ママ達帰ってくる前に先に入ろうぜ。
そだね。
そういえばさぁ。月ちゃんはなんで自分の名前に月が入ってるか知ってる?
え~。知らない。
知りたい?
どっちでもいい。
ひどい・・・・。話してもいい?話してもいい?
どうぞ。
パパのあだ名が鳥だったんだよ。
なんで?
鳥の唐揚げが好きだったんだ。とんでもなく。
で、鳥じゃなくて話が飛ぶんだけど、ママと結婚して子供ができるってなった時に、名前にルールがあった方がいいってなったんだよ。
へぇ。
花鳥風月がみんなの名前に1文字ずつ入ってたらいいよねって。月ちゃんは長女だから何となく月みたいに優しくてみんなを見守るイメージだったんだよ。だから月ちゃんなんだ。花は華やかな。風は自由な。そんな感じ。
へぇ。そうなんだ。花鳥風月って何?
なんだろう。そういえばパパもよくわかんないなぁ。何となくかっこいいんだよ。花鳥風月。そういうもんなんだよ。花鳥風月。みんなよくわかってないんだけどかっこいいんだよ。
ふ~ん。パパの鳥は?
・・・。なんだろうね。唐揚げ?
・・・。変だね。
そうだね。変だね。
そういえばパパは気の毒なの?
なんで?
さっきあたしが転んだ話した時に気の毒って言ったじゃん。
あぁ。そういえば言ったね。
転んだじゃん。風呂で。
そういえば。転んだね。風呂で。
気の毒?
う~ん。どうなんだろ。よくわかんないなぁ。
ママ達帰ってこないね。ママとか、花ちゃんとか、ふうちゃんってこの部屋来れないのかなぁ?
うう~ん。どうなんだろ。なんで月ちゃん来れてんの?
なんでだろ。何となく来れた。
さすが。センスあるね。
眠いね。寝よう。
そういえばなんだけど。今日あたしと会えてよかった?
よかった。最高。さすが月ちゃん。明日もいて。
う~ん。どうかなぁ。いれたらいるよ。
嘘だよ。あっち帰りな。あと、ママにいい人いたら再婚しなよって伝えておいて。
再婚ってなに?
パパじゃない人と結婚するってこと。
パパ寂しいんじゃない。
パパ寂しいね。
じゃあ月ちゃんがパパと再婚してあげるよ。
月ちゃん。
ん?
センスあるね。
よくよく見ると足首から先は透明だった。ベタだなと思った。どうやって転んだのか見当もつかないが、デフォルトですっぽんぽんなのは風呂場で転んだからなんだろう。せめて服は着た状態が好ましい。その点だけは自分が気の毒でならない。あと、マジでなんで長女さんがこっちに来れてるんだろう。そういうところあるからな、月ちゃん。さすが。大好き。
・・・。
なんで、寝て起きたのにまだいるのさ。
え~。もうちょっとだけ粘ろうと思ったら粘れた。
すごいね。向こうでみんな心配してるだろうから、飽きたら早めに帰りなよ。あと、コツ、みんなに教えてあげたら?
寂しいんでしょ。
そうだね。みんなでたまに来てくれると嬉しい。たぶんみんなセンスあるだろうから、そのうち来れるんじゃないかな。
毎朝線香あげてるよ。
あの和室の写真さ、もうちょっとかっこいいのに変えといて。なんで変顔にしたのさ。
ママがその方がいいんじゃないって。
ひどいね。謝りに来てって言っといて。
センスあるかな。
あるんじゃない?ママだし。
・・・。
パパ。
ん。
すっぽんぽんは気の毒だね。
そうだね。パパもそう思う。
結論
という風なのを作ってみました。
長いのは書けないのでこれくらいが限界ですね。
書こうと思えば
花とすっぽんぽん
風とすっぽんぽん
妻とすっぽんぽん
に拡張できる設計にしてみました。
今日も頑張りましょう。
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