見出し画像

年に一度の・・。

ああ、またこの時期が来てしまった・・・。

3つの小さな手帳を見て、そう思わずにはいられなかった。

今年もまた年に一度の一大イベント、「にゃんこたちの予防接種」の時期が来てしまったのだ。ああ、考えただけで頭が痛い。

以前のnoteでも書いたが、我が家だけなのだろうか、にゃんこの予防接種とはものすごい労力を要するイベントで、できることなら先延ばししたい。

本当は慣れている獣医さんの所で、引っ越し前に接種しておきたかったのだが、残念ながら接種時期としては早すぎたため断念した。

引っ越し後、獣医探しから始めないといけないので、少し困っていたが、幸いにもお隣さんが猫を飼っていてよい獣医さんを教えてくれた。

動物病院の場所は家から車で30分程度だが、予防接種は夕方の5時~9時に受付しているという。その時間帯だと帰宅する頃には真っ暗になるし、何より我が家は3匹もいるので、今回も同じソサエティに住んでいる友人にお願いして一緒に来てもらうことにした。

友人に都合を聞くと「晩の7時半ぐらいに出発したい」と言うので、7時過ぎぐらいから、準備を開始。戦いは、ケージに入れる段階から既に始まっているが、あまり騒がない順に白猫→黒猫→三毛猫で、全員入るまでは、お互いの姿を見ない様にこっそりと入れる。
ケージに入っているのを見ると「これはもしやあの恐ろしい場所に連れて行く気だな!!」と警戒されるので(笑)

私も経験を積んだので、今回は全員、一発でケージに入れる事に成功。

ふう。ここで既にかなりの達成感(笑)

しかし入れた瞬間から三毛猫はギャン泣き(って正しい表現?)。
家を出て、エレベーターに乗り、車に乗せるまで、三毛猫の断末魔の叫びに、近所の人たちが家から出てきて様子をうかがう。恥ずかしい。。

動物病院までは友人に運転してもらったので、問題無く到着。
移動の間ずっと大騒ぎしていた三毛猫だが、動物病院に着いて待合室に入った瞬間におとなしくなり、ケージのなるべく後ろに縮こまってしまった(笑)
待合室にいたビーグル犬が「あそぼ♪」と近づいた時だけは「ぎゃ~ん!」と鳴いたものの、それ以降はじっと黙って外の様子をうかがっていた。

ここの動物病院は結構広く、診察室はガラスのドアで仕切られていて、診察台も2台ある。今はレトリバーのちぃちゃな子犬を診察中だ。ああ、かわいい。

診察室の様子を見た友人は「にゃんこたちを押さえるのに必要だと思ってマフラーしてきたけど、アシスタントがいっぱいだから大丈夫そうだね!」と嬉しそうに言うので、私もそこで初めてアシスタントが6人(+獣医さん)いることに気づく。

(やった!今回はにゃんこたちを押さえなくてもよいかも!!)と、私も心の中で喜んだ。
飼い主であっても、注射の時の猫の攻撃性はものすごく激しい。毎回、身の危険を感じながらその役目をしぶしぶ引き受けているのだ。

子犬の診察が終わったのか、すっとアシスタントの一人が出てきて、白猫をケージごと体重を測った後、さっさと診察室に連れていく。

ここまで「いかに猫が攻撃的か?」を散々書いてきたが、白猫に限っては、動物病院に連れていくのはそれほど苦ではない。一応本人は必死の抵抗を試みているのだが(笑)、結局すぐに終わるからだ。

今回も、
ケージからひょい、と出され、
ちゃっ、とカラーを首に巻かれ、
きゅっと手足を2人のアシスタントに抑えられて、
「みぎゃ~。。。。」と鳴きながら予防接種は一瞬で終わった。

さて、次は黒猫だ。
(今回は見てるだけでよいのか~、嬉しいな)とか思っていたが、期待はすぐに裏切られた。

黒猫1匹に対して、アシスタント5名。

ケージの蓋を開けた瞬間から「シャー!!」と先制攻撃。
アシスタント達が
「こっちから押さえて!」
「タオルかぶせて!」
「あっ!やばい、待って、こっちこっち!!」
などと右往左往。

注射はおしりにするので、おしりだけ出して、頭はケージに入れたままにしようと試みるが、全部出て来ちゃって、「シャー!!」と威嚇。
診察台の下にもぐって威嚇し、動かなくなってしまい膠着状態。

獣医さんとアシスタント達は「首にカラーさえ巻ければ、後は何とかなる」と言うので、みんなに担ぎ出されて「飼い主」の私がカラーをつけに行くことに。飼い主だって怖いんだけど。

昔話の「誰が猫の首に鈴をつけるか?」みたいになっている(笑)

ちなみにカラーと言うのは、こんなのです。

ビビって興奮してしまっているので、黒猫は色々漏らしてしまっていて、既に大変な状態。
「大丈夫、大丈夫、ママだよ~」と声をかけて、カラーを私の背中に隠し、ゆっくり、ゆっくり首の周りにかけ、隙を見てマジックテープで閉じる。

よし!できた!

と、ここでアシスタント達と交代したのだが、カラーはあっさり黒猫によって外され、第2戦目も、黒猫の勝利。(第1戦目は、ケージから逃げ出すところまで)

次は、部屋の隅に寄せて頭にケージをかぶせて抑え、あちらこちらから何とか注射を試みる。注射針を折るほどの抵抗を見せたが、やっと予防接種を打つことに成功。

黒猫一匹で40分以上の時間を費やしたと思われるが、今度は「帰るためにケージに入れる」という作業が残っている。
アシスタント達がケージを上からかぶせたり、モップとかでつついてみたりしたが、黒猫にとってはすべてが恐怖なので逆効果になってしまっている。

ここで再び「飼い主」の出番。

ええ~もうヤダ。

さっきと同じように声をかけながら、頭をなでる。一応触らせてくれるので、様子を見て抱き上げたが、まだ興奮していたのか引っ掻かれて、逃げられてしまった。

そこで、先に三毛猫の予防接種を打って、その間に落ち着かせることにした。
ケージに入れる時に抵抗されるので、大抵の場合、三毛猫が一番大きなケージに入っているのだが、ここで交代して、黒猫を大きなケージに入れることにした。

三毛猫は体力が有り余っているので、こちらも大騒ぎしたが、黒猫ほどの力はないのか、前足を一人に、後ろ脚をもう一人に抑えられて、立ち上がる様な格好で、「ギャー!!」と叫び声をあげながらもあっさり注射は終わった。

三毛猫を小さい方の(黒猫が入ってた)ケージに入れ、その頃には落ち着いてた、と言うか、もう抵抗する体力が残っていなかった黒猫を大きなケージに入れた。

ケージの蓋を閉めた時の達成感と言ったらない。(笑)

だが、さっきは黒猫に引っかかれたと言うのに、いつもの様に大出血ではなかったし、ケージに入れる時はなんだかくたっとしてしまっていた。注射がどうしても怖くて、必死なんだろうな、と思うとちょっとかわいそうにもなった。

帰ろうとして車に乗った時はもう夜の10時を過ぎていた。絶対にご飯を作る気力も体力もないと分かっていたので、帰る途中でドライブスルーに寄って夜ご飯を入手。

家に着いたのは11時前ぐらいだったが、まだもう一つ大きな仕事が残っていた。それは「うんちとおしっこまみれの黒猫をきれいにする」という事だった。

そもそもお風呂に入れた事が無いし、今は寒いので、まずは濡れたタオルで拭いてきれいになるかやってみたが、イマイチ。家までついてきてくれた友人が「手伝ってあげるから、足とお尻だけでもお湯かけてあげなよ」と言うので、黒猫をバスルームに強制連行。

お風呂に入った事が無い黒猫は「今日は一体何の厄日!?」みたいな感じで、抵抗を試みる。とりあえずバスルームに入れて、床に立たせ、お湯を足元にかける。(全身濡らすと風邪ひくので、足とおしりだけ)

私の手を盛大に引っ掻き、逃げ出す。

バスルームはロックしてあったので、もう一回連れ戻して、最低限、きれいになるレベルまでお湯をかける。その後、できるだけでいいので、足とお尻をタオルで拭いて、バスルームのドアを開けると、黒猫は一目散に逃げて行った(笑)

ベッドルームのヒーターを「強」にして、その前に椅子を置いて、タオルを敷く。自分でやって来て毛づくろいしながら、温まるだろう。

もう夜中になろうとする頃に、もう冷えてしまった夕食を食べてから、私もベッドに倒れこんだのであった。







この記事が参加している募集

ペットとの暮らし

猫のいるしあわせ

サポートいただけた場合は、「子供が売られない世界をつくる」を掲げてインドでも活動をしている、かものはしプロジェクトに寄付します。