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両親からの電話

昨日、ちょっと目を離している間に、白猫は私のパソコンのキーボードの上に餅よろしく、丸くなって座っていた(笑)

足がかわいい。。。この足で設定変更をしたのね(笑)


すぐにパソコンからはおろしたのだが、白猫に設定変更されてしまったのか、キーボードのバックライトが点灯していた。今まで使ったことがない設定で消し方がわからず、しばらく格闘したが、約15分後に無事に解決した。

猫がいる時はパソコンをつけっぱなしにしていてはいけない。(多分)


さて、近況報告のつもりで、夫が息子の大学の学費を滞納している事を両親に話したところ、珍しく電話がかかって来た。

用件は、もちろん、この学費滞納の事だが、よくよく聞いてみると、
「両親はこのしりぬぐいはしないぞ」という事を言いたいらしい。

さらに、「3Kも今まで散々、アイツ(夫)のしりぬぐいをしてきたんだから、絶対に払ったらだめだぞ!」と半分お説教も。

分かってるよ、お父さん。。。

両親には、これは近況報告で、支払いのお願いではないこと、
ない袖は振れないので、私も支払うつもりがない(と言うかできない)こと、ただ、これでは息子があまりにかわいそうなので、二人で解決策を考えている事も伝えた。

両親がなぜこの近況報告を「お支払いのお願い」と思ったのかと言うと、
私の結婚生活は最初から、大小数えきれない程の「滞納」にあふれており、
それらの多くを両親がサポートしてきてくれたからだ。

ある時は「無期限、無利子の借金」として、
ある時は「お小遣い」「お祝い」として。

両親には結婚したから安心させたかったのに、
逆に心配させて、迷惑をかけることになったのは、
本当に申し訳ないと思っている。

両親、特に父親はもう高齢なので、何度も同じことを繰り返す。
お金の支払いをお願いしているのではないことを中々理解してくれない様に聞こえ、若干イラっとしたのだが、

同時に、これは私の姿でもあった。

離婚するつもりで、裁判所で手続き中にもかかわらず、
未だに「請求書が来た」とか「大学の支払いがある」とか言われると
無意識のうちに、心の奥底では「自分がお金を出すとすれば出せるだろうか」と考えてしまっている自分がいる。

パブロフの犬の様に、条件反射で言われたことに従うクセがついてしまっているのだ。

両親の様子を見ることで、少し冷静になれたと思う。

両親は夫に失望しており、絶対に協力しない姿勢である。
それは当然の事だし、私もそんなつもりは無い。
ただ、これは息子の大学費用なので、被害者は息子だ。
私は払えないし、たとえあるだけ払っても解決しないことは知っているが、なんともかわいそうだとも思う。

息子も、すべての方法を検討した結果、それしか選択肢が無いのなら、大学を中退することもやむを得ない、と覚悟はしている。

両親は「大学に行かなくたって、お金は稼げるんだし」と言うのだが、
大学を問題なく卒業して、希望の職務について、定年近くまで全うした人から言われても納得いかない。

正直に言うと、ここでちょっともやっとした。

父の実家は歩いて5分の所に国立大学があり、父は1年浪人したものの、自力で計画して勉強し、その大学に合格した。父は、そうやって自分で自分を律することができて、実行力がある人なのだ。

国立大学の学費は高額ではないし、実家から通えるのであれば、下宿のための追加の費用も必要ない。父本人の希望の学部に合格し、費用の面からも祖父母(父の両親)の希望も叶えたことになるだろう。

卒業後、希望であった教員となり、定年の数年前に退職したのだった。

大学の卒業証書が、人生を保証するわけではないことは、私もよく理解している。採用の面接をした経験から、大学のランクがその人の能力を示すわけではないことも承知している。

だが、同時に、大学を卒業するかしないかで、
スタート地点に大きな違いが出ることも知っている。

多くの求人では、大学卒業が必須の学歴ではないだろうか。
能力を示す前に、書類審査ではじかれては元も子もない。
それに、高校卒業で応募できる仕事は、通常、初任給に明確な違いがある。

「年齢なんてただの数字」とか
「大学の卒業証書なんてただの紙切れ」とか、
そういう事を言ってもいいのは、
実際にそれを体現している人だけだと思うのだ。

まあ、私と息子を心配しているからの発言であることは分かっている。
大学に行かせるために高額なローンを組んだりして、後で生活が苦しくなっては本末転倒だ。

ただ、中々決まらなかった大学がやっと決まり、せっかく大学生活をスタートさせたところだったのに、このような事で息子につらい思いをさせてしまったのが、残念でならない。

両親には、支払いが必要ではないことと、心配しすぎない様に伝え、電話を切った。

慰めるつもりで電話をくれたのだろうけども、どっと疲れてしまった。

両親の言う事は100%正しいが、正しすぎて、逆に反発してしまいそうになる。清く、正しく生きてきた両親には、学費の滞納や、大学の中退など想像もつかないのだろうし、だからこそアドバイスも時に的を得ていないこともある。

もやっとした理由はここにある。

それでも、娘や孫の事を心配する気持ちは分かるので、やはりありがたいなあ、と思うのであった。

あ~あ、宝くじでもあたらないかな(笑)



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