_VTuber戦略_02

【考察】VTuber戦略 - VTuberと今年気になる13のお話【三歩未知】

皆さんおはみちっすー
 三歩歩けば未知の世界、設定迷子の三歩未知です。

 今回は3月1日の生配信のテーマ「今年気になる13のお話」を、精査してまとめたnoteとなっています。
 全体の構成としては、『VTuberの市場拡大 - 一般層と海外展開』、『新たな波はVTuber界隈の強度を高めるのか』という2つの文脈に分けたお話になります。
 ぜひ最後までお付き合いくださいなノシ

***

【VTuberの市場拡大 - 一般層と海外展開】

01.いちからが仕掛ける「SLEE」

 「にじさんじ」を運営するいちからが、リアルアイドルYouTuberグループ「SLEE」を新たに展開しています。
 この新たな取り組みには、にじさんじを新たな層に見てもらうための架け橋的な期待もあるのではないでしょうか。
 同じいちからですし、審査員には月ノ美兎委員長や静凛先輩が務めるわけで、交流とかもこれまでのにじさんじのノリで、バーチャルとかリアルとかそんなことも気にしないで一緒に遊んだりするんじゃないかなー、なんて。
 そんな感じで、「バーチャルとリアルの越境」はテーマになってくるんじゃないでしょうか。
 懸念は、これまでと客層が異なるので、ある程度放任できたにじさんじと違ってしっかりと面倒を見てあげないといけないだろうなぁというところ。さすがにそこは企業というか、レッスン費や衣装費など会社負担と明記している。展開を楽しみに期待したい。


02.芸能人のYouTuberラッシュ

 最近、芸能人のYouTube進出が明らかに増えている。テレビで活躍するタレント人口を考えると、今年はさらに多くの芸能人がYouTubeに大進出を始めるだろう。

 可処分時間の奪い合いは激化するという懸念はあるが、私がどちらかというと注視しているのは、VTuberと芸能人のコラボとそれによる新規視聴者層の開拓が進むのではないかということ。TVに出るより簡単にコラボが実現できるようになるので、VTuberの視聴者層の新規開拓が今年はより進むのではないだろうか。ないだろうか?

 この文脈で気になる話題といえば、株式会社LONDONBOOTSにVTuber奏音きらりが所属するというお話。VTuberと芸能人、今後の展開が気になります。


03.TVのネット進出、本格始動

 芸能人のYouTube進出が進めば、TVの危機感はますます無視できないものになるはず。「5G」という大義名分もあり、今年はTVのネット進出が本格化するのではないでしょうか。

 テレビ局はVTuberやVR、その先のアバター文化まで含めてこれから大きく発展すると評価していて、VTuberを起用したTVコンテンツは今後も増えていきそうな期待があります。TVそのものがネット進出に本気で動き出せば、VTuberも一般層への認知拡大がさらに進むことになるかもしれません。


04.テレビ朝日とクラスターの連携

 テレビ局とバーチャルの具体的な気になるトピックとしては、テレビ朝日とクラスターの業務提携がある。テレビ朝日といえば、電脳少女シロちゃんがMCを務める「サイキ道」や.LIVEメンバーが中心に出演する「ガリベンガーV」といった番組を手がけている。
 そんな実績を持つテレビ朝日は、今後VR上でのイベントにも挑戦していきたいと話しており、その布石か、今年1月にバーチャルイベントプラットフォームサービスを展開するクラスターとの業務提携を行った。今年の展開に注目したい。


05.海外進出はどこまで進むのか

 VTuberの海外展開においては、にじさんじやホロライブの動きが目覚ましい。
 海外展開における取り組みには、二つの側面が見られる。
 まず一つが、現在活躍しているVTuberをそのまま海外に展開し、海外のVTuber需要を新規開拓する取り組みだ。ホロライブはbilibiliと正式契約を結び、bilibiliにホロライブ公式アカウントを開設している。「BILIBILI WORLD 2019 上海」ではホロライブとにじさんじがそれぞれブース出展を行った。今年1月にはにじさんじの英語版twitterアカウントが開設され、海外に向けた情報発信を本格的に開始している。

 もう一つの側面として、海外各地で地元VTuberを発掘する取り組みがある。これにはVTuber市場の新規開拓の一方で、需要の創発された各地域でVTuberという文化をローカライズしていく文化醸成にも繋がる取り組みではないだろうか。
 さらに先にあるVR/アバター文化を世界規模で形成していく新たな芽となるのではないだろうか。


【新たな波はVTuber界隈の強度を高めるのか】

06.個人VTuberプロダクションは何をするのか

 昨年は個人Vtuberでも新しい動きが局所的に見られた年だった。もちひよこが設立した「もちぷろ」、つのはねあかぎの「天目童心」、そして犬山たまきが中心の佃煮のりおが運営する「のりプロ」。個人Vtuberプロダクションという形で、スタートアップのみならずその後の継続的な活動の中でも連携を意識した枠組み的取り組みは、個人Vtuberによる”箱”的アプローチとして新しい流れである。

 VTuber界隈における“箱”的アプローチは、にじさんじやホロライブなどの前例に見る通り実績が見られる。果たして規模でいえば企業には劣るかもしれないが、個人Vtuberにとって新たな可能性のある取り組みとして、今後の動きに期待したい。


07.5G導入によるKDDIとWFLEの動き

 KDDIはVTuber事業をメインに行っているWFLEと2018年の9月時点でバーチャルYouTuberに関わる戦略的提携を結んでいる。5G時代の3次元キャラクター市場を見据えた新たな体験価値の創出を目的としているものです。

 今年はついにその5Gが導入される年。それに先駆けてか、KDDIは3月24日に「MUGENLABO DAY 2020」をバーチャルイベントとして開催する運びとなっている。


08.リモートワークはVTuberに変化を起こすか

 コロナウイルスの影響から、リモートワークという新たな取り組みが見られますね。これについては、単純にこれまでの社会の在り方が変わろうとしているということで、VTuber界隈にも何かしらの影響はあるかもしれないな程度のお話ですね。 コロナウイルスの影響から、リモートワークという新たな取り組みが見られますね。これについては、単純にこれまでの社会の在り方が変わろうとしているということで、VTuber界隈にも何かしらの影響はあるかもしれないな程度のお話ですね。

 あえて取り上げるなら、以前「VTuber革命を考える」で私は、「VR出社によるVRのインフラ化」みたいな話をしましたが、VRとは異なる文脈でリモートワークが推し進められたことによって、「VRなしでもリモートワークが出来る」ってことがばれちゃったなーと(笑)。VR自体は果たして社会インフラになれるのでしょうか?また別の文脈が必要かもね。

:追記(2020/3/6):
 記事公開時点で私が見逃していた既出のトピックに、HEROES株式会社が経営するアバター店員が接客をする立ち飲みバー「アバスタンド」というものがありました。遠隔でも接客が可能であることと、アバターであることの利点や今後の課題についても言及されています。

 接客すらも電子化されリモート化可能になっていくというこの文脈は今後も増加の気配があります。似た事例としてはVTuberがバーテンダーを務めるカフェ「Luppet Cafe」というものが3月1日よりプレオープンしています。


09.イベント事業のVR化示唆させるプロローグ

 コロナウイルスの流行によって各種イベントが延期、中止という事態が続いている。そんな中、KDDIが開催する「MUGENLABO DAY 2020」が急遽バーチャルイベントに切り替わるなど、VRの可能性の再評価へ繋がる動きが見られるている。

 さて、VRなくてもリモートワークが出来ちゃってるわけですが、一方でこういったイベントについて言うと「それもビデオチャットでいいじゃん」とはなってない訳で。VRのインフラ化を考えるなら、各種イベントがVR対応化していくと、みんな持っていて当たり前のデバイスとして広まるかもしれないですね。


10.オリンピックを超えた先に何があるのか

 今年1番大きなトピックと言えばやはりオリンピック。開催を目前にしてコロナウイルスの流行など、開催そのものやその後についての懸念の声は増している。一方この年に向けた様々な技術開発による発展もあっただろう。
 結局東京オリンピック自体は開催するんだろうなぁと思う。なので備えるべきを考えることの方が肝要だ。
 大きな不安はやはりオリンピック後の不況のようだ。特に米中貿易戦争やブレグジットの影響が特に懸念される。

 また一方で、オリンピックに合わせてパワードスーツや自動運転が実践的な現場で日の目を見れば、そういった最新技術による労働環境の変化も現れてくるかもしれない。

 何が失われるかだけでなく、次に何が必要なのか、考えていきたい。


11.Libraは社会をどう変革するのか

 ブロックチェーン技術を用いたFacebook主導の暗号通貨「Libra」。
 これが入ってるのは単純に話題だから......が一番ですかね。何しろ私自身ファイナンシャルリテラシーが全くと言っていいほどないので。それも含めて勉強しなきゃいけないところで、この話題も追いかけておかないとなーなんて(笑)
 ないリテラシーを他の知識総動員して考えてみると、政府によらない通貨経済圏が形成されるってことなのかな?働いた給料が「××Libraです」って支給されたら、年間所得0円でLibraで生活している人は税金をいくら収めるんだろう、なんていう問題が出てくるんですかね。

 ただ改めて、さてそう言えば何か進展あったのかなって調べてみると、結構暗礁に乗り上げているらしいですね?各国政府が難色を見せるなどで、撤退する企業もあったりとか。計画そのものが棚上げというような話まで出ているようです。

 Libraの雲行きは怪しいですが、こういったソリューションはどこか求められてもいるところもあるようです。課題や今後の動きが気になるところです。


12.eスポーツの取り組みはどの程度進むのか

 ゲーム実況は音楽と共にYouTubeで大きな市場を誇る人気コンテンツ。世界では既に「eスポーツ」として32億円の大会が開かれる程のビッグビジネスへと成長している。
 しかし日本のeスポーツの現状はあまり進んでおらず、法整備や設備投資など様々なクリアすべき課題がある。

 VTuberにとっても、ゲーム実況というコンテンツは馴染み深く、「RAGE バーチャルYouTuber」というイベントの開催もあった。ゲーム市場が世界に比べて開拓が遅れているということは、まだまだ伸びしろがあるということ。今後の動向が気になります。

 eスポーツやゲームを取り巻く動きとしては、茨城県のeスポーツ全国大会や香川ゲーム規制条例の動向、日本eスポーツ連合の取り組みなどが気になるところ。

:追記(2020/3/10):

 eスポーツ×地上波の取り組みは、初放送が実は昨年11月2日にテレビ朝日にて、CyberZとエイベックスとの共催で「RAGE Shadowverse Pro League」が放送されていたようです。やっぱり、今年はさらに盛り上がりそうです。


13.AIの個人活用はそこまで来ているのか

 最近の技術の発展は目覚しく、というか速すぎて何がいつ来るのか私にはなかなか読めません。私は正直、AIはあと2年くらいかなってなんとなくの予想でそう思っていたんですが、最近AIがやけに話題に上がったこともあって、もしかして今年中にも「個人でAIを活用する」という事例がどんどん出てくるのか!?とビビってます(笑)

 実際、既にネットでAIを学ぶ機会は増えています。今からでも積極的に勉強しておけば、次に来る新しい波にも乗れるかも?


今回はここまで

 今回の記事はここまでとなります。最後まで読んでいただきありがとうございました!
 3POMICHI PROJECTでは、未知と未来に一歩を踏み出すきっかけになる情報発信をこれからもお届けしていきたいと思います。

 それではまた、次の散歩道で会いましょう。またね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?