見出し画像

ワーママ×管理職の3つの壁

こんにちは。現在3人目の育休をギフトタイムと思って過ごしてます。育休前までマミートラックを乗り越えて金融系企業で管理職をしていました。ワーママ管理職がもっと増えて欲しいと思いながら大きな壁が3つあるなと思い、今日はそんな話です。

厚生労働省の令和元年の調査では日本の女性管理職比率は11.9%。

政府は「2020年までに指導的地位に女性が占める割合を少なくとも30%程度とする」という目標を掲げていましたが「2030年までの可能な限り早期へ先送りする」となった時は残念に思いました・・・。

出産後は辞める人よりも復職する人が増え、労働人口の女性は以前はM字カーブだったものが、台形に近づいています。

私の会社も女性育休取得者が増え、復帰するのがあたりまえになり、女性管理職比率も少しずつ上がっているのを感じます。

そして以前は女性でも子供がいなかったり、いてもいわゆる”バリキャリ”といわれる、ベビーシッターや実家などに子育ては全て任せて、現状の男性中心の管理職の働き方に合わせて働く女性管理職が多かったと思います。

しかし、最近では私自身もそうであるように、ワークライフバランス重視の働き方の機運やコロナでのリモートワークの広がりも追い風になり、ワーママでも管理職になる人が徐々に増えてきていると感じます。

”バリキャリ”でも”ゆるキャリ”でもなく、家庭も仕事もどちらも楽しみたい人を”フルキャリ”と呼ぶそうですが、まさに私もそのタイプです。

自分が就職活動をしていた十数年前(!)、女性総合職の採用が少なく、初めて性差による採用やその後のキャリアに差がある事実を知り悲しい気持ちになりました。

「自分の力で生きていきたい」という思いが強かったので、女子四季報で女性総合職の採用が多く、男女隔てなく活躍できそうな企業ばかりを受験していました。

結婚して子供が生まれてからは、「なんで夫は自由にキャリアを築いていて、私は短時間勤務で自由に働けないのだろう・・・。同期の男性は管理職になってるなー」とモヤモヤしていたのを覚えています。

ワーママ・ワーパパ性別関係なく、自分のキャリアを主体的に舵を切るためにはどうしたらいいんでしょう?!そこには、3つの大きな壁があると思います。


①マインドブロックの壁
長時間労働モデルの管理職が大半で女性管理職は11.9%。その中でもワーママはさらにレアです。そもそも育児をしながら管理職する人を見たことがあまりないとイメージがつかないですよね?!ワーパパ管理職ならいくらでもいるのに…。

スポーツでも、日本の野球選手は日本でプレーするのがデフォルトで、野茂選手がアメリカのメジャーリーグで活躍したのを皮切りに、日本の野球選手が次々とメジャーに挑戦しに行ったように、やっている人を見たことがないと目指そうと思うことすらできないんだと思います。

長時間どんな時にもトラブル対応し、チームメンバーが帰るまで見守るような管理職を多く目にしてきたので、子育てしていて長時間労働ができない自分には到底無理で関係がない世界と考えていました。

私の場合は、育休プチMBA勉強会(赤ちゃん抱っこしながら経営学を学ぶ勉強会)に参加して、「育児も楽しみながら管理職をしているママ」が世の中にいるということを知ったことでマインドブロックが外れました。

さらに女性は、「インポスター症候群」といって、自分自身を過小評価しやすい傾向があるそうです。同じ実力があっても男性に比べて自分を過小評価し、自信を持ちづらいことが、管理職を目指したり、なりたいと声をあげることの障壁になっていると思います。

②環境の壁
2つ目は環境の壁です。

育児家事分担は産休育休からの流れや、専業主婦家庭で育ってきた旧来の染みついた価値観などから、どうしてもママに比重が大きくなりがちです。パパは保育園の送りをするというレベルでは増えていますが、お迎えはママ率がまだまだ圧倒的に高い。もっとパパの家庭進出を促進するのにも、まずはパパの長時間労働を改善していく必要があります。

家事労働時間も諸外国に比べて長く、自分でやろうとしがちだったり、求める家事レベルも高く、ベビーシッターや家事代行導入するのにも心理的金銭的な壁があるのではないでしょうか。

夫婦でお互いのキャリア観を話すパートナーシップや有償のサービスも将来の投資として使うなどしていく必要性を感じています。

③能力の壁

3つ目の壁は能力の問題です。女性は、チャレンジングな業務やスキルアップにつながるプロジェクトなどに参画する機会が育休や時短勤務などで失われやすいです。「スキルアップしてから挑戦しよう」と思ってもなかなかチャンスが少なく自信を持てない。

そんな時には「できるかできないかではなくやるかやらないか」で考えて欲しいです。

私も当初「もう少し子供が大きくなってから…、スキルをつけてから…」など管理職ができない理由はいくらでも出てくる状況でした。でも管理職をやってみることで視座が高まり、見える景色が変わったなと感じています。


管理職の立場で仕事をすることで強制的に能力を向上させるので必要なスキルが足りていなくても後からついてきます。やるべきことをこなして、長時間ではなく、残業は極力しないキャラで成果を出す方法を追求できると思っています。

育休や短時間勤務など制度をフル活用する前提ではなく、マインド・環境・能力の壁をクリアしてチャレンジングな仕事に早く挑戦していく。また、育児の経験も仕事に活かせることは沢山あると思います。生活者としての目線や育児で鍛え上げられたマインドはワーママの強みです。

そして私は、少しでも誰かのマインドブロックを外すようなことしていきたいなと考えています。

そのためには「なんだか見たことある人の一人」になること。ワーママ×管理職がどのような状況で任命され、工夫し、乗り越えているのか、そんなヒントを見つけていき、誰かのマインドブロックを外すことが出来たら嬉しいなと思っています。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?