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千賀健史個展 「まず、自分でやってみる」。アートセンター BUG。2024.3.6~4.14。------「特殊詐欺の背景まで考えさせてくれたアート」
2度ほど、詐欺の電話がかかってきたことがある。 まだ「オレオレ詐欺」と言われていた頃だったと思う。 最初の電話はわかりやすかった。 携帯もスマホも持っていないので、家の固定電話にかかってきたのは、知らない明らかに若い男性の声だった。 「あ、おれだけど」 「失礼ですけど、どなたですか?」 「嫌だなあ、おれだよ、おれ。オヤジ」 私には子どもがいないから、そのことを告げても、まだ同じようなちょっと軽いトーンで言葉を続けている。 とにかく、私はあなたを知
『ここは未来のアーティストたちが眠る部屋となりえてきたか?』。国立西洋美術館。2024.3.12〜5.12。-----「未来をかえようとする切実な試行錯誤」
上野駅を降りてから、上野公園まで出やすくなった。以前は道路があって信号を待つこともあったのだけど、今は改札を出たら、すぐにそのまま公園の中に入っていくように歩けるようになった。 平日に行っても、そこには驚くほど人がいる。などと思っても、当然だけど、自分もその人混みをつくっているのに、そういうときだけ、なぜか、そこにいるのに、そこにいないような気持ちになる。 西洋美術館 駅を背にして歩いて、左側には、東京文化会館があって、その中のイベントに行ったことすらないのに、いつも
『都市にひそむミエナイモノ展』------- 「未来を形にすることの難しさ」。2023.12.15~2024.3.24。SusHi Tech Square。
美術館に行くと、だいたい少し隅っこのスペース。入り口付近や、トイレに行く時の動線に、他のギャラリーや美術館のチラシが置いてあるスペースがあって、そこで、次の機会に行きたいところを探す。 その中に、いつも使ういくつかのサイトには載っていないような展覧会などもあって、それは思ったよりもいいのか、それとも残念な展覧会なのか、といった邪推をしてしまうけれど、とにかく行ってみないとわからない。 今回も、自分にとっては未知の展覧会だった。 作家名 まず行ったことがない場所だっ
『少女たちのお手紙文化 1890-1940展』------「思いの遺産」。2024.1.20~3.24。町田市民文学館ことばらんど。
初めて、東京町田市の「ことばらんど」という場所に行った。 そこで、切手デザイナーの講演会があるので、企画展が始まったばかりの時に、行けた。 少女たちのお手紙文化1890-1940展 〜変わらぬ想いは時を超えて 施設は、入り口の印象とは違って、中は広く感じ、階段を上がると、その途中の壁に「最後のお手紙を書いたのはいつですか?」という文字がある。それを見て、確か先週に知り合いに、手書きではないけれど、手紙を書いたことを思い出す。 この企画展がおこなわれた理由も説明され