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テレビについて㉓「酒のツマミになる話」で、「月曜日が週の始まり」でもある、と知って、驚いた話。

 とても個人的なことなのだけど、金曜日の夜は、「人志松本の酒のツマミになる話」を、番組の半分まで見て、それから妻が眠るので、あとの半分は録画していたのを、後日に見る習慣が続いている。

 この番組が成り立っているのも、外で飲酒ができにくくなった事情と関係していると思う。それでも、緊急事態宣言の時には、アルコールを飲みながら話す、という番組のはずなのに、その時はノンアルコールで進行したりしているので、時代に敏感だとも感じるし、その一方で感染拡大を考えると、仕方がないのかもしれない、とも思う。

チナミになる話

 この番組で、時おり、「豆知識」(この表現も古くなったと感じるのは、活字媒体などでの扱いの大小からきているせいだと思う)のように、出演者が話しているテーマと関係がある情報が流れる。

 2021年10月15日の放送で、「好きな曜日は?」と、酒の席にはふさわしい、たわいのない話をしているときに、「チナミになる話」では、「週のはじまり」についての情報が流れた。

週の初めは、宗教的・文化的な理由で様々
日本の場合
労働基準法では日曜日
JIS規格では月曜日

 それを知って、テレビの情報で、そんなに動揺しないけれど、この時は、ちょっと驚いた。

週のはじまり

 まず、「週の初め」という漢字表記を、あまり知らなかった。個人的には「週の始め」と使っていたからだけど、これについては、そんなに決まりがないのかもしれないし、自分が間違っているだけの可能性もある。

 何しろ、子供の時は、なぜか、「週のはじまりは水曜日」と勝手に思い込んでいた時期が数年あったから、文化や国が違っていたら、「週のはじまり」に違いがあるのは、何となく想像できる。

 その思い込みを直すのに「日曜日が週のはじまり」といったことを、自分に言い聞かせるように修正してきたのだけど、今でも、金曜日や土曜日に、次の日曜日を表現するときに、「来週の日曜日」と、正確に言うと、「その次の日曜日」と、1週間ほど、ズレて伝わってしまうことがあるから、「週のはじまり」に関しては、あいまいな部分があるのも、分かる。


 現在、ほとんどの国で使用されているグレゴリオ暦は、もともとユダヤ暦由来のもので、日曜を週初としています。ユダヤ教では安息日は土曜日、キリスト教の礼拝日は日曜日と違いはありますが、キリスト教でも、週の始まりは日曜日です。このように、歴史・文化的に、暦上の週の始まりは日曜日なので、多くのカレンダーはそれにならっています。
 一方で、世界的に週休二日制が定着した今、土日をセットで「週末」と考える人が大半です。お休みを終えて仕事が始まる月曜日を週の始まりとした方が、はるかに実用的です。
 実は、1971年にISO(国際標準化機構)の勧告で、生活上も実務上も、週の始まりは月曜からという規定ができ、月曜日から日曜日を1から7の数字で表すようになりました。
 これ以降、何月何日を、週番号と曜日番号で特定するやり方も出てきました。ヨーロッパの一部のカレンダーが、月曜を週の始まりとしているのは、このためです。

 私にとっては、子供時代のあとは、ずっと、とにかく日曜日が始まりだった。手帳などで、「月曜はじまり」と「日曜はじまり」があるのは、もちろん知っているが、それは、使う人の気分で選んでいるだけだと、考えていた。

 でも、老舗の時計メーカーのサイトだから、おそらく正確な情報だと思うのだけど、それが、どうやら慣習だけでなく、「勧告」という、どこか「強制」に近いことで、「週の始まりは月曜日」というルールもあることは、「ツマミになる話」を見なかったら、ずっと知らないままだったのかもしれない。

「労働基準法」と、「JIS規格」の違い

「週のはじまり」に関して、「日曜はじまり」の労働基準法は、昔からの慣習に従っていて、「月曜はじまり」のJIS規格は、新しい習慣に沿っている、という言い方もできる。

 個人的には、生きることに合わせているのが「日曜はじまり」働くことに合わせたのが「月曜日はじまり」、というようにも思う。

 週のはじまりに日曜日が来る「思想」というのは、まずは休んで、というよりは、休日というものを、嫌でも意識する方法だと思う。それは、大げさに言えば、働く、ということから自由になって、自分や家族のことなどを考える日でもあるのかもしれず、だから、国によっては、その日に礼拝に行く、という習慣があるのは、まず、体や心を整えてから働く、というような気持ちになる可能性もある。

 一方で「月曜がはじまり」JIS規格は、明らかにISO(国際標準化機構)からの勧告に従ったのだろうけど、それは、働くことが重視されている「資本主義の思想」が背景にあるように思う。だから、「日曜はじまり」よりも、「月曜はじまり」が、時代的にあとから現れて、それが「合理的」に感じるのは、資本主義が隅々まで浸透していったことと、無関係ではないはずだ。

 ただ、前述の「SEIKO」のサイトに「世界的に週休二日制が定着」とあるけれど、今の日本の雇用体系を考えると、「週休二日」をきっちりと享受できるのは、これからは、ますます一部の「特権階級」だけになっていく可能性もある。

 だから、これからは、「月曜はじまり」と「日曜はじまり」の違いは、大げさに言えば、これだけ格差が拡がってくると、属する「階級」の違いと関係してくる時代になっていくかもしれない。

 そうなってくると、「酒のツマミになる話」のような、エンターテイメント性が強い番組では、触れてはいけない話題になっていく可能性すらあると思うのは、考えすぎなのだろうか。



(時間と商品が強く関係している会社では、時間への意識が違うのかもしれない、と思うことはあります)。





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