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日本で唯一の”神有月”??島根県は出雲大社に行ってきた。

日本で唯一の”神有月”

出雲大社は島根県出雲市にある神社で、1番有名なのは神楽殿にある日本一大きい注連縄(しめなわ)ではないでしょうか。ちなみに出雲大社(いずもたいしゃ)と一般的には言われていますが、正しくは出雲大社(いずもおおやしろ)と読むそうです。
10月になると日本中全ての神様が出雲大社に集まる為、10月は”神無月”と呼ばれ、唯一出雲だけが“神有月”となるわけです。

出雲大社の建築紹介

○神楽殿

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出雲大社といえばこの神楽殿にぶら下がっている巨大な注連縄(しめなわ)。
長さは13.5メートルで重さは4.4トンもあるのだそう、下から見上げるとかなり迫力があります。
よく見ると注連縄には1円や5円などの小銭が突き刺さっています。
気になったので調べてみると、観光客がお賽銭感覚で下から投げつけているそうです。
ただあまり縁起が良いものではないそうなので(神様に対して失礼にあたる行為らしいので)お金を投げつけるのはやめときましょう。

○拝殿

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昭和28年5月に旧拝殿が消失していますが、消失から6年後の昭和34年に総工費1億1千万円をかけて現在の新拝殿が竣工したようです。設計は、神社建築学の権威である福山敏男博士で、大社造と切妻造の折衷した様式。屋根は鋼板葺です。こちらにも大きな注連縄がありますが、神楽殿のものと比べるとやや小ぶり。それでも長さ6メートル、重さは1.5トンもあるそうです。

○庁の舎

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1963年竣工、設計は菊竹清訓。旧庁の社は1953年に焼失し、境内の中で不燃化が求められたことから、この庁の舎は木造では無く鉄筋コンクリート造となっています。外観は出雲地方の稲掛をモチーフとしているんだそう。残念ながら現在中に入ることは出来ないそうで、僕が行った時も絶賛修復工事中で外観すら拝むことができませんでした。

○新こ殿

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本殿に対して庁舎の反対側にあるのは、同じく菊竹清訓設計の神こ殿(しんこでん)です。この建物は昭和56年に竣工したので、庁の舎の18年後に建てられていますが、庁の舎の直線的なデザインに対しこの神こ殿は外部、内部ともに曲線を使用しており、庁の舎とは全く異なったデザインとなっています。残念ながら現在神こ殿の前には他の建物が建ってしまっているため、真正面から見ることが出来ませんでした。

○本殿

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1744年に作られた本殿。国宝です。本殿は新年の短い期間にしか見ることができません。天皇陛下でさえも自由に敷地内を出入りすることは出来ないそうです。なので、新年以外のシーズンに訪れると本殿の頭の部分しか見えません。高さは約24メートルで木造の社殿としては日本最大級。社伝によれば、中世(平安〜鎌倉)期には現在の倍の48メートル、さらに古代(古墳時代〜飛鳥)期には96メートルもの高さがあったという噂があります。48メートルといえば高さ45メートルの奈良の東大寺大仏殿よりも大きかったことになります。本当なんでしょうか。
平成12年に境内の八足門(やつあしもん)前から巨大な柱が出土したことからかなり現実味が出てきたそうです。

もう一つの見どころ”旧大社駅”

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旧大社駅は明治45年6月開業(出雲市〜大社間)、そして平成2年の廃駅になったそう。また、大正13年に1度改築をしているそうです。全国でも珍しい神社様式を取り入れた格調ある純日本風の木造建築で、平成16年には国の重要文化財に指定されています。大正ロマン満載で日本の建築好きにはたまらない駅舎ですが、なんとホームや線路内にも自由に入ることが可能です。ホームからの眺めはタイムスリップしたかと思わせるほどに当時のままの風景が残っています。出雲大社に行くなら是非旧大社駅も訪れてみてはいかがでしょうか。

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