ちりん、ちりりん。

どこかから風鈴のような音がした。夏が来た。
相変わらず昼間にぐらっとするくらいの眠気に襲われて眠る生活が続いている。眠らなくてもその日は大丈夫なのだが翌日の調子がどうにも上がらない。

働き詰めだった2年前とは雲泥の差とも言えるくらいに時間が自由で、早い時は午前中に家事を済ませて午後から眠る、ただ眠る、ということも少なくは無い。

睡眠が一番大事です、眠たい時は眠ってください、と先生に言われ、眠ることに対して罪悪感を抱かないように心掛けた。けれども、夢見はそう上手くはいかなかった。

悪夢を見て、冷や汗をかいて、ガタガタと震えながら目が醒める。外は良い天気で、暖かい風が吹いていて、それなのに足は氷のように冷たくて。そうして眠ることが怖くなってきて段々と起きる時間が増える。

こうなると、体調を崩すまでがとてつもなく早い。午前中は元気だったのに午後には一歩も動けないくらいに身体が重くなる。頭も痛くて、ただ痛くて、毛布にくるまって夜が来るのを待つ。

日が暮れて、部屋の明かりが足りなくなる。でも動けない。ひたすら毛布にくるまって時折スマホを見てまたくるまる。大抵ごはんは食べない、というより、食べたいと思わない。お腹が空いていても。夜の決まった時間に薬を飲んでまた毛布にくるまって、夜明けを待つ。

朝は早い方だと思う。4時半ごろに起きて気が乗ればシャワーを浴びる。だいぶ目が醒める。化粧は殆どしないで仕事に向かう。フルタイムで働かなくなってからは半年経つ。3時間だけのパート勤務。あと不定期の配達。

お金にならない仕事でも不定期の配達をするのは自分なりに意味がある。日光に当たるためだ。気休めかもしれないし、逆に体力を削ってしまってるのかもしれない。日光に当たって、かつ、身体を動かすことを少しでも頑張ろう、という生きる目標のようなものだ。

今日は天気がいい。きっと明日も。

#日記 #エッセイ #生活

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