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Day by Day 2023-09-09 同じ弦でハープを弾く愚者

ツイッターのかわりにしようとはじめたことなのに、たまたまデッドのWake of the Flood: Angel's Shareのリリースにぶつかり、そのことを書きはじめたら、デッドを聴いた55年間を懐かしみつつ振り返るようなことになり、自分ではじめてしまったことながら、いい加減で草臥れた。

・EPWING辞書の復活

五年ほど前、Win10にしたら、辞書引きソフトDDWinが敢え無くお亡くなりになり、代替にと入れてみたEBwinは、なぜか辞書のマウントができず、まあいいや、もう仕事で使っているわけじゃない、とあきらめて、何を引くときもウェブを使うようになってしまった。

国会図書館で昔いただいた歴史書のPDFを保存したDVD-ROMを探していたら、広辞苑のCD-ROMが出てきて、そうだ、あれから五年はたつのだから、EBwinも、OSもアップデイトしている、もう一度試してみよう、とインストールしてみたら、こんどは問題なしに起動した。

今日マウントしたのはかつてのレギュラーだったリーダーズ・プラス、広辞苑(第四版)、世界大百科、ニッポニカ百科事典(国語大辞典が付属する)という四種。百科事典で調べるたぐいのものは、まあ、ウェブでもかまわないが、言葉を調べるのは、やはりトラディショナルな辞書のほうが好ましい。これで、かつてのように、瞬時に調べられる態勢が復活して欣快哉、欣快哉。

・ハープ・マニア

数年前からハープ盤を集めている。ドロシー・アシュビーからはじまったことだが、アリス・コルトレーンのようなタイプの近いプレイヤーにかぎらず、手当たりしだいに集め、160枚ぐらい聴いたらしい(HDDのハープ・フォルダーのプロパティーをとって、フォルダー数を見ただけのどんぶり&ざる勘定だが!)。

本日のハープ・マニアはClaire Augier de Lajallet - Memories、作曲家(全員未知の人。たぶん、近年の人たちなのだろう)は数人乗り合いのVC盤。かなり前に入手していたのに、なんとなく数か月にわたって放置してしまい、やっとプレイヤーにドラッグした。

最古ともいわれる、ハープなる楽器の性質上、古楽も多く、一聴、面白いんだか、つまらないんだか判断をつけかねるハープ盤も多いが、今日のは、一曲目から、こりゃいい音だ、と感じた。しかし、まだ、一巡半しか聴いていないので、それ以上のことを云うのは控える。リーダーズ英和辞典によれば、「to harp on the same string」は「同じことをくどくどしゃべる」という意味の成句だそうな!

・ギター・マニア

もう一枚、今日(もたもたしているうちに日付がかわって、もう「昨日」になってしまった)聴いた盤では、アル・ケイシーのコンピレーションが面白かった。

ドゥエイン・エディーのバンドをとっかかりに、ハリウッドに移って、スタジオ・プレイヤーとして活躍した人だが、いろいろな人の名義での盤は多数あるものの、自分の名前で出した盤は少なく、うちには二種しかない。彼のプレイでいちばん有名なのは、フランクとナンシーのシナトラ親娘による1967年のビルボード・チャート・トッパーSomething Stupidのギターだろう。

そういう人なので、さまざまな名義でリリースしたトラックを集めた盤は嬉しい。細かいことを云いはじめるときりがなくなるので、ひとつだけ。オープナーのNola、知ってる曲だな、と思いながら聴き進めたら、テープの回転数を落として録音したギターまで含めて、複数のギターを重ねた典型的なレス・ポール・スタイルになっていった。

いや、スタイルじゃなくて、これはレス・ポール自身がやっていた曲だ、と思いだし、そちらも久しぶりに再聴。やはり、とんでもない人だったなあ、とわたしが生まれる前に、録音技術とギター・プレイの両方で革命児となったレスターおじさんに思いを馳せたのだった。

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