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【リスキリングの課題】

おかげさまで、リスキリングがバズワード化することで「クリエイティブ・マネジメント(アート×デザイン思考)」のDX人材育成の為のリスキリング社員研修依頼が多くなってきました。

  ある企業の研修で受講者からこんな質問がありました、「デジタル人材育成の研修に来たんですが、デザイン思考とかアート思考って必要ですか?」とてもいい質問です。むしろ、必須だと言えます。

講義のはじめに受講者に仮想通貨をやっている人いますか? と聞くと3%程度の人しか体験していません。国民の5%から10%以下の普及率だと感じていますが、受講者に仮想通貨やWEB3を2時間で話したところで何のスキルにもなりません。もっと身近にはクラウドコンピューティング、ビッグデータや人工知能の知識やデータ活用、プログラミングやセキュリティー技術の話を営業や人事の担当者にしても意味はなくて、単なる知識なら本を読むかググれば分かります。

逆にデジタルは常に身の回りにあり、だれもが常時接続状態にあり、生活の一部となっています。大切なことはデジタルに使われてしまうのではなく、あくまでツールとしてDXを使いこなす必要があるということです。その為にデザイン思考やアート思考は重要です。アート思考は物事の本質から「自分軸」で問うところから始まります。そして、デザイン思考はユーザーの本質的なニーズを探究して「正解」を導き出します。
  起点が自分であるからこそ本質的なサービスや商品が生まれ、それを実現するにあたり、顧客視点のデザイン思考から考えるという流れが重要だと感じています。

クラウド、人工知能、ビックデータ、モバイル技術、さらにはWEB3(NFT、メタバース、DAO)をどうするか?といった時点で、手段から始まっています。つまり、その<やらないといけないらしい、乗り遅れるらしい>単語ありきで、どうやってそれらを実行・実装するか?という手段からスタートしているところに大きな問題を感じます。

アート思考の重要な点の一つは、物事の本質から「問う」姿勢だと思っています。なぜSDGsが必要なのか?データを生かすことでどんな豊かさが得られるのか?デジタル化することで本当にユーザーや従業員の生活(ウエルビーイング)が向上するのか?といった本質から理解せず、手法や手段を学んでも意味がないということです。

ビジネスパーソン自身、あるいは自社が社会課題や生活の豊かさ、快適さ、安全性や安心といった課題を解決する為のツールとしてDXが本質的に必要であるから結果的にデジタル化する。というのが本来の流れであるはずです。そう言った意味で人間の本質的な「問い」を起点に思考する必要があると考えています。だからこそ、デジタル市場や技術を知る前にアート思考やデザイン思考の視点が重要であるといえます。

次の課題として、経営者のデジタルリテラシーが低いためにリスキリング(DX人材育成)しても活かされない問題ありますね。

「よくわからないけどAIで新規事業やれ、DXを導入しろ」、と言われDX社内研修をして部署から提案されても、やれと言った本人がAIやDXがわからないので経営判断できない。。

 まず学ぶべきは経営者じゃないかな、、とも思います。 また、どいうスキルが必要だからリスキリングするのかを明確に提示する事、さらに学ぶ事で、こういうメリット、目標達成を目指すのだ!という本質から研修しないと、表層的にテクノロジーを導入しても成果にはならないと思います。
  研修に出る事が目的ではなくて、研修は「ありたい姿」への手段です。 目標や本質的な課題解決を理解できない単なる義務のような研修に時間を割くなら通常業務をした方が目先の収益になります。

 私が研修で伝えていることは、手段を学ぶのではなく、社会的な背景から会社課題を発見し、同時に個人の課題として課題を捉え、いかに仕事を「自分ごと化」できるか、組織の中で自分軸の発想を生み出しやすい環境を作るれるか、そして、「自分ごと化」から生まれるプランであることが大切だという話をしています。 その上で、明日から部署内で使える発想法やグループワークでエンゲージメントや自己肯定感を高める方法について話しています。

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