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LIVE配信の注文が多くなるにつれての考察

動画製作会社4thclueの代表をしています長谷川裕一です。
今回はここ最近製作会社が引っ張りだこになっている
「LIVE配信」の受注に伴い起こりがちなことやポイントなどを書き記していきたいと思います。

そもそもLIVE配信って?

数年前からアプリやSNSによるLIVE配信の需要は高かったのですが、
コロナによる緊急事態宣言解除後から顕著にその需要は高まってます。
僕の知り合いの大手の映像製作会社のいくつも配信業務で手が足りなくなっています。
LIVE配信がなぜそこまで需要が高まったかという理由の前に
配信には大きく3つに分けられる方法があります。

①インフルエンサーなどの個人が自分のアカウントから企業の商品などを訴求するために発信する方法。主にSNSを中心に配信するタイプ。

②企業が自身のチャンネルを持ち、そこで自身のプロモーションや訴求を行うタイプ

③上記以外にzoomなどの新しいオンラインツールを使用してイベントなどを配信するタイプ

そもそもLIVE配信のメリットとは生放送する生っぽさ=配信者と視聴者のコミュニケーションに比重が大きかったです。
画面上で見ることしかできなかった芸能人や著名人、インフルエンサーと
チャットなどを使ってやりとりすることができる距離感が、ただの収録番組を流すものとは絶対的に違う価値観です。

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今発注が多い理由①

今もなおだけどコロナによってオフラインのイベントや講演会などがどんどん中止や延期になっていき、行き場を失ったコンテンツをどうにか人々に届けようとする手段としてライブ配信の需要が急激に高ま理ました。

特に自宅で仕事をする際にオンラインでの会議などがもはや一般化している
現在の社会状況において「LIVE配信」とは人々にとってとても身近な存在となり、なくてはならないものに変容してきています。

一流アーティストによるネットLIVE配信もどんどん主流になりつつある。
有名どころでいうとサザンオールスターズの例は突出しています。
サザンは2020年6月25日、横浜アリーナ(横浜市)で約2時間の無観客ライブを行い、このライブは8種類の動画配信サービスを使って配信され、
3600円のチケット購入者は約18万人に上理ました。
総視聴者数は推定で約50万人に登ったみたいです。
使用した動画配信サービスは、
AbemaTVの「ABEMA」、GYAOの「GYAO!」、LINEの「LINE LIVE」など。

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現在は
②企業が自身のチャンネルを持ち、そこで自身のプロモーションや訴求を行うタイプ
の需要が非常に伸びてきていると感じます。

企業にとって自身のチャンネルを持ち、自身の動画を流すというのは
広くはテレビCMという大きな流れの中にあったのですが、
コロナよる広告費用削減も相まって
動画によるセルフブランディングに力を入れるところが増えていってるからと体感しています。
例えば急激な伸び率を持つYOUTUBEを例にとっても、
自身のチャンネルを持つことも、LIVE配信をすることも非常に簡単にできます。
今や多くの芸能人も個人で動画を発信するYOUTUBEにおいて、
視聴者への影響力は凄まじい伸び率になり、多くの企業が参入しています。
立ち上げるのは容易ですが、企業チャンネル数を伸ばすことはとても難しいのが
このYOUTUBEという媒体であり、一朝一夕で成功することは基本的にないと考えるのが普通になってきています。
投稿する動画の数や発信する人そのもののキャラクター、そして良質なコンテンツという掛け算が必要なので実はとても専門的な視点が最近では必要なジャンルになっていると個人的には思っています。

このように立ち上げるのは簡単だがそこからブランディングをあげていくことは
実は難しくなっているというのが発注が増えている理由の一つです。
これはLIVE配信に限らず、SNS動画製作など全般に見られるのが、
動画を製作会社に発注して作った理、自社で頑張って製作したけれど、
どのように運用すればいいのかが分からないという点にとても需要があります。

ただクリエイティブな動画を作れば終わりではなく、
その良質な動画を、
どういった媒体で、
どのような運用方法で、
どのようなサムネで、
どのような文章で、
どのような頻度で、

そういった数々のチャンネル立ち上げに備わったスキルが求められています。
LIVE配信は基本立ち上がったチャンネル上で展開するものです。
LIVE配信ができるということ、発注が来るということは、
チャンネル設営、チャンネル運営が困難な企業さんが多いと思います。
そして配信業務を行うということは
自然と設計や運営の知見がある人間になってくるというのがポイントです。

ただ配線をして配信設定をして、という機材屋さんのような動きではなく
企業さんに寄り添いブランディングや、良質なコンテンツ配信ができる人々は
とても重宝されているのが昨今の特徴です。

今発注が多い理由②

テクノロジーや機材の進化とともにどんどんシンプルな形で動画撮影や編集ができるようになりました。かなりクリエイティブな領域も一眼カメラとPCさえあれば、ある程度の仕事の受注は可能です。
実際に僕の会社では大型のクリエティブな案件もありますが、それよりも、スピード感あるミニマムサイズの受注がとても多いです。
フリーランスさんだけで20人以上が在籍する僕の会社では得意分野やクリエイティブの違いも千差万別です。
そのおかげもあってありとあらゆる案件に対応が可能となってきました。
もちろんLIVE配信もミニマムでシンプルな機材で配信は可能です。
というかスマホ一台あれば誰でも気軽にできることが最大のメリットでもあります。
しかし動画という分野にも属するLIVE配信。
拘ろうと思えばとことんこだわることができます。
より良い機材や配信スキルを追求することはもちろんできます。
そして生配信をやる上で避けて通れないのが、ネット環境に左右され
事故が起こりやすいと言うデメリット
です。

特にスポンサーや協賛がつく絶対に失敗のできない場面では入念な段取りやリハーサルが行われることが日常茶飯事です。
インフルエンサーが自分のチャンネルで行う日常的な配信の方が圧倒的な視聴者が多いと言う矛盾がありますが、
やはり広告という枠組みの中では、用いる予算の中で、最大のパフォーマンスを発揮しなければなりません。
もちろん制作という立場のケースでの話です。
そしてその中で多くを求める企業さんは少なくありません。

絶対的に事故を起こさないためには段取りが必要不可欠です。
そしてこればっかりはどれだけ機材を触っているか、
どれだけ現場の経験を経ているか?
というものが
この生配信の現場では重要になってきます。

僕もハッタリで仕事をすることが多いのでLIVE配信にはとても苦労しました。
ネットである記事で仕組みや必要なものは理解できるのですが、
ちょっとしたことで動画が映らなくなったり、音声が聞こえなくなったり、
電波の干渉で本番中にノイズが入った、なんてこともありました。
その度にどんどんスキルと機材はアップデートされて事故が少なくなっいきます。
そしてそういった知見のある人間が業界には全然足りていないのが現状です。

①配信の内容…企画や構成を決めていく

②環境…配信するスタジオのネット環境や機材の選定

③テスト…実際の本番環境で大丈夫かのテストを入念に

④本番…すべての準備が滞りなく段取りができた上で

⑤素材のアーカイブ化…配信素材をアーカイブ動画として載せたりなど

テレビ局の番組制作や大型案件の際のプリプロやプロダクション作業が豊富な方々が活躍している印象も大きいです。
youtuber系の一人でできるミニマムな制作案件とは全く別のスキルが必要であり、この大型のスキルは時代の変化とともに衰退していったようにも見えました。
これからの時代は一人が一つのチャンネルを持つ時代であり、
大袈裟な制作現場はどんどん衰退するだろうと。。。。
しかし生配信という現場は一回こっきりが故にトラブルが起きやすく、
どうしても経験豊富な人間の需要が高まっています。

これを機に配信業務をやってみたいという方は
大型のLIVE配信の案件のアシスタントやADなどをやる経験を積むのも手っ取り早い経験値を作る意味では有益です。

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まとめ

LIVE配信の需要は高まっていて人手不足なのが現状なのはお分かりいただけたでしょうか?

①チャンネルの設計や運営、ある程度の動画のスキルがある

②LIVE配信の制作の流れの知見がある

この二つのスキルを持った人は案外本当に少ないです。
今まで交わらなかった二つでもあります。
複雑な配信スキルは多く存在していますし、そこに大きい予算が投資られています。なぜなら社会的に配信に投資をする価値があるからです。
イベントや外出がしづらい現在では当たり前かもしれません。
そして今後コロナが収束したとしても、この需要は減ることはありません。
なぜなら今までの生活パターンや生活水準が世界的に変化しているからです。
新しい様式にあった情報伝達手段は廃れるのではなく飛躍します。

先ほども書きましたが僕の経験上では、
実体験に勝るスキルはありません。ことLIVE配信は。
むしろ知識があっても経験がない人は全然参入できていません。
今まで通りネットでどんどん知識は吸収しつつ、
現場で経験値を積む。
どれくらいの規模やコンテンツの場合、
どのような機材や人が必要で
どのように配信するのが最適か?
僕が日々打ち合わせしている内容はほとんどこの部分です。

時代にあったスキルを身につけ
変化と成長をを続ける姿勢が一番のポイントです。

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