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映画「トム・アット・ザ・ファーム」を観て。


原題:Tom à la ferme
英題:Tom at The Farm
邦題:トム・アット・ザ・ファーム

監督:グザヴィエ・ドラン(2013年)

あらすじ: 恋人の男性ギョームが亡くなりトム(グザヴィエ・ドラン)は、葬儀に出席するためギョームの故郷を訪れる。しかし、ギョームの母はトムの存在を知らず、息子の恋人はサラ(エヴリンヌ・ブロシュ)という女性だと思っている。トムの存在を唯一知るギョームの兄フランシス(ピエール=イヴ・カルディナル)は、トムに恋人であることを隠すよう強要。当初は反発を覚えたトムだったが、次第にフランシスの中に亡きギョームの姿を重ねるようになる。



感想:トムよ、強く生きて。

冒頭の「代わりを見つける」という言葉。トムとギョームとじゃ意味が全く違いすぎた。ここで、愛と嘘が存在してたなんて。ギョームの中に少しでもちゃんと愛があったことを祈る。

首を絞められるシーンやタンゴのシーン。ハラハラすると同時にものすごくエロチックで…トムのとろんとした瞳が切ない。と、いうか。トムの笑顔全てが切ない。作り笑顔。

フランシスから逃げた後。車でのシーンはいろんな解釈があるよね。ワタシは戻ってないことを祈るばかり。ギョームでもフランシスでもいい。彼らの代わりとなる人を見つけて欲しい。代わりの人間だなんて失礼だ!と思うかもしれないが、そうすることでトムの悲しみが薄れていくのなら、そして、そんな考えしかできない人間なら、今だけは許して欲しい。いつかその人が代わりではなく、愛する人と言えるようにトムは変わって欲しいし、嘘をつかなくてもいい世界に変わって欲しい。

「愛し方を学ぶ前に、嘘のつき方を覚えた」.
そしたら、愛の前に知るべきモノはなんなんだろう。もしそれで愛を知ることができるのならワタシはがむしゃらに探すと思う。でも、もし見つけてしまったら後悔すると思う。



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