『風の谷のナウシカ』解説 「風の谷」前編

さて、まずは、トルメキア・土鬼・風の谷の三勢力についての解説から。
今回は、「風の谷」について。長くなるかもしれないので、前後編の2部構成にする予定です。できる限り早めに更新するので悪しからず。
模型やイメージボードが欲しいのが本音。
二次元から情報を抽出するのは、限界があるから。

前編で解説するのは、「風の谷とトルメキアの関係性」について。
アニメ版と漫画版での違いが、色濃く現れる部分でもある。
漫画版でも「トルメキアとの古い盟約」というものがある。
一見すると「対等」な同盟関係のように見えるが…。
アニメ版や漫画版でも、クシャナたちが侵攻してきたこともあり…。
「対等」かと言われると微妙ではあるところ…。
あ、いや、クシャナって基本的に「独断専行」しがちで…。
まあ、身内は政敵だらけで、直属の軍隊はトルメキア最強クラス、かつ部下からは確かな信頼を得ているからこそ、できることではあるよね。

私は「トルメキアとの古い盟約」を、安保条約に近しいものだと解釈していたけれど、どうやら修正が必要かもしれない。
丁寧に読み解いていけば、誰でも分かることだけれど。
おそらく、「トルメキアとの古い盟約」の本質とは、
「トルメキアが他国(仮想敵は土鬼?)と戦争をする場合に、それに従軍しなければならない。」というものだろう。
つまり、トルメキアは、「風の谷」を防衛する義務がない、ということになる。風の谷も辺境ではあるから、土鬼もそこまで進撃できないのだろう。
仮想敵の脅威に曝される、という事態が想定できない以上、
トルメキアに風の谷を防衛する義務が無く、共同で守ろうとしないのは
仕方ないというか、現状に即した判断だろう。

ただ、トルメキア側の事情も考えてみる必要がある。
土鬼はあっけなく崩壊してしまったけれど、トルメキアと双璧を成す大国であることは疑いようのない事実で、確かに土鬼との戦争、「トルメキア戦役」ではかなりの犠牲を出していた。
そういったことを踏まえるなら、
「戦力になりそうなものはできる限り、かき集めておきたい」のが、
トルメキアの本音ではないか。
ガンシップとメーヴェ、そしてお姫様とご老人、という微々たる戦力だけれど。



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