犬とハモニカ
江國香織さんの短編集
表題の「犬とハモニカ」は川端康成文学賞を受賞しています
登場人物それぞれの日常が丁寧に描かれてる作品です
その中でも個々人が抱えている孤独や嫉妬、戸惑いなどが決して大袈裟でなく、瑣末に描写されています
その為か読後はとても爽やかな気分を味わう事ができる
ラジオの中で江國さんが
物語にはスペースがいる。所有する場所が必要で、それは紙の書籍である事が大切。電子化してしまうと、それは物語ではなく、情報になってしまう。
と仰っていたのはとても共感できました。
布団をめくり、文彦はほとんど緊張さえしながら ー同時に不可解な感動がこみあげるのを感じながらー ベッドの、自分の側に身体を滑り込ませる。
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