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「ケアする人も楽になる認知行動療法BOOK2」

 「ケアする人も楽になる認知行動療法入門BOOK2」続けて読んでみました。

 1に続けてということで、こちらは様々なケースに合わせて、認知行動療法をどう導入して、どのように使ったかを解説してくれており、1の応用編といったところだろうか。

 こちらも読んでみて、自主練にはやはり1が良いかなと思いましたが、もう1は大丈夫、では次はどう使っていくのか、というフェーズにはこの本は十分答えてくれると思う。

 認知行動療法は自己責任、辛い状況もこういった技法で乗り切るべき、みたいなイメージがあり、まだこの不信感は少しある。しかし、この中の職場のモラハラの事例では、本来変えるべきは環境であるときっちり述べられているし、ここに残るか去るかをメリットデメリットできちんと判断して、いることを決めてから、認知行動療法を導入していくというプロセスが入っていたのは良かったと思う。

 このシリーズの良さは最後にこの本で使った技法は用語などをまとめていて、おさらいしやすいところ。復習の意味も込めて、読めるし、あれはどうだったからと思った時はここで振り返ることができる。そして索引、もっと知りたい人への本の紹介もあるしとても丁寧。
 少し古い本ですが、色々読んだ中でこのシリーズが一番わかりやすくて丁寧だった気がする。

 自分を助けるツールの一つとして、やっても良いかな、と思う。
 それと同時に、自分の環境を冷静に判断することと、自分を大切にすることも重要なポイントだと思う。理不尽なところで、セルフケアで乗り越えるのはいびつなこと。それにはNOと言えるようになりたい。
 謎のモヤモヤした焦燥感があったりして、常に心にさざなみが立ち続けている状況にも、かなり疲れてきたし、このさざなみをちゃんと分析して解消できたら良いなと思う。

 自分が認知行動療法に手を出そう、と思えるようになったのは、今が安全な場所だと思えたからなのでは、とも思う。
 嵐の中では、こういったこともなかなかできないので、安全なうちに身につけられたら良いな、と。そしてこれを身につけることで、嵐を避けられるようになればと思う。

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