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「問題社員の正しい辞めさせ方」

 なんとなく色々心配で、チェックしてみたこちらの本。なかなか不穏なタイトルですが、向こうがどう出てくるかを知ることは割と有益なのではと思い手に取ってみました。

 ごりごりの法律の話、事例等々で、様々なケースに対する対応が具体的に書かれている。かなり実践的な内容ではないかと。
 ここに出てくるものを読むと、私はそこまで気にしなくても良いのかな、と思いつつ。結構悪意のあるパターンに対処する感じのものが多めだった印象。
 休職した時にも思ったのだが、やはり社則はちゃんと把握しておくべきだな、と。特に懲戒のところ。何が会社にとって懲戒対象になるのかは知っておいて損はないはず。

 この本に書いてあることは、結局のところ、強硬な退職勧奨せずに、あくまでも人を活かす方向で丁寧に指導を重ねつつ、指導の証拠を残し、異動を含め社内でマッチングしてみる。その上で、長期に現状の改善がみられなかった場合にのみ、指導の経過の証拠を示して、退職をうながすべし、と。そして、会社とマッチしないので他で活躍したらどうか?もう社内にポジションがない、という方向に持っていくべし、ということのようだった。
 基本的に風通しの良い働きやすい会社をつくれば、トラブルになりませんよ、ともこの本は言っていて、良かった。

 やはり解雇の壁は相当高いのが現状なのだな、と、少しホッとする。法に守られているというのは素晴らしいことだな、と思う。
 私は、次また長期の休職になると、退職してほしいと言われており、、、体調が綱渡りの中、結構怯えていたのだが、会社に私を辞めさせるまでの強制力はなさそうだと分かった。特に文書で通知されたわけでもなく、口頭だったので、これはあまり気にしなくても良いのかな、と。とはいえ、もう体調で長期の休職はしたくはないのだけれど、休まずに続けられる自信も今ひとつない、というのが正直なところ。。
 まあ、私が心配性すぎるのだけれど、少し安心できた。

 うちの会社も労働組合はないのだけれど、そう言った会社の場合ユニオンという色々な会社の人が入れる労働組合があるとのことで、そういう知識もあって損はないな、と。

 それぞれ、法のもとに、また判例をもとに書かれているのだが、全体的にとても分かりやすい文体でよかった。

 今の世の中の価値観でありそうな自己責任的な追い詰める感じだったらどうしようかと思ったが、適材適所、人をなんとか活かす、助け合える環境にする、風通しをよくする、など環境整備やマッチングなどを説いていて、ホッとした。
 以前読んだ「能力の生きづらさをほぐす」を思い出した。理想論ではなく、実際にそのように行動している人がいるのだな、と少し安心した。

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