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東京旅【日記】


夏の終わり頃、1人でふらっと東京に行った。⁡
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⁡新幹線の時間すら調べずに家を出て、流れと気分に身を任せて何も知らない土地で1人時間を過ごす。⁡
⁡駅やビルの景色は、きっと大阪や名古屋とたいして変わらないのに、東京にいるという事実が、無駄に“都会感”を強くする。先入観に簡単に騙される自分を見て、人間らしいじゃないかと少しホッとした。⁡⁡




予定までの1時間の時間をつぶすために、中の見えない小さい喫茶店のドアを開けた。⁡
⁡本当はサンドイッチとかが食べたかったし、テーブル席でゆっくりしたかったけれど、そのお店はコーヒーしかメニューがなくて、カウンター席が7つ並ぶだけの、おばあさんが1人で営む喫茶店だった。⁡
⁡私が入ったときは他にお客さんがいなくて、おばあさんと他愛もない話をしながらコーヒーをいただいた。変に私のことを持ち上げることはせず、ずっと落ち着いたトーンで会話をしてくれるのが、なんだかすごくよかった。途中で常連さんが3人きてからは、常連さんたちとおばあさんのやり取りをBGMにしながら、本を読んで過ごした。⁡
⁡“ありがとう、行ってらっしゃい”と送り出してくれた。⁡⁡⁡
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⁡約束までの少しの時間を、夜の公園で1人で過ごした。⁡
⁡たくさん色んなことを考えていた気がするけれど、なにも覚えていない。多分、何も考えていなかったんだと思う。何も考えない時間を過ごすなんて、普段の生活の中ではありえないから、ものすごく貴重で、意味のある時間を過ごせた気がして嬉しい。

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⁡大好きな革小物のお店の店員さんが、明るくて楽しくて、優しくて、最高だった。⁡
⁡同じ温度の“好き”を共有できるって、すんごく楽しいし嬉しい、と思った。⁡
⁡決して安くないお買い物をした。自分へのご褒美でも、自分への誕生日プレゼントでも、なんでもなくていい。⁡
⁡好きなもの、お気に入りのものと、日々を生きたい。⁡
⁡ただそれだけの、お買い物。⁡⁡⁡


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⁡“1年後の自分に手紙を書く”お店に行って、お手紙を書いた。⁡⁡
⁡店主の紡ぐ言葉や、お店に訪れた人々の言葉が、柔らかく温かく存在しているその場所は、とても素敵な空間だった。心の奥底では興奮するぐらい大好きな空間だったのに、その興奮が自然に鎮まるくらいに、落ち着ける空間でもあった。⁡⁡
素直に答えが出せなかった問いが1つある。
⁡「1年後も、変わっていてほしくないと思うものは、なんですか?」









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⁡1泊2日の旅の中で、3人の友だちと会った。⁡みんな、ありがとう。⁡⁡

大阪に住んでいても、⁡生まれ育った名古屋に帰っても、関係のない東京に行っても、会ってくれる人がいる。⁡
それって本当に幸せなこと。⁡

⁡近況報告をし合える人がいる。⁡
⁡思い出話ができる人がいる。⁡
真剣に語り合える人がいる。⁡
⁡⁡ふざけて笑い合える人がいる。⁡
⁡大好きだと思える人がいる。⁡⁡
⁡会いたいと思う人がいる。
⁡大切にしたいと思える人がいる。

こんな私の話を親身になって聞いてくれる人がいて、味方になってくれる人がいる。
こんな私のことを、好きだと言ってくれる人がいて、⁡会いたいと言ってくれる人がいて、大切にしてくれる人がいる。⁡
⁡死んでほしくない、生きててほしいと思ってくれる人がいる。それを言葉で伝えてくれる人もいる。⁡
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⁡こんなに幸せなことって、私はほかに出会ったことがなくて、恵まれすぎていて逆に不安にもなるけれど、⁡

うん。
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⁡私はもう少し生きなきゃいけないんだと思う。⁡⁡
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喫茶店で読んでた本はまだ読み終わってないし、⁡
⁡⁡安くないお買い物をしてしまったから、長く使ってあげなきゃいけないし、⁡
1年後に自分からのお手紙も届くし、⁡
⁡⁡まだ会いたい人もいるし、出かける約束も全部果たせてない。 ⁡


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⁡生きることに前向きになれる日なんて、1年で数えられるくらいしか訪れないけれど、⁡
⁡どんなに小さな小さなことでも、生きなきゃいけない理由を探し続けながら、それらを理由にしながら、⁡
⁡日々を繋いでいくしか、ないんだと思う。⁡
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おわり。



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(URL、開こうとしてくださったのに開けなかったらごめんなさい。うまく貼れてるのかわからない。。。)





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