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ファンシーさがしin尾道



こんばんは、じゃないです。恋人と広島県の尾道へお出かけしてきました〜〜🚢🚲🐈🍞


最近は人生の節目系かお出かけ記録のどちらかの記事しか書けていないので、なんだか内容に偏りが出るのは不本意なのですが、それでもやっぱり、とっておきたいとっておきなので、ここにとっておきます。ファンシーな記事にできたらいいな、それではどうぞ!



5時起き。カヌレを薄切りにしたらめんまに見た目がそっくりで感動するという夢を見た。なぜ...?


駅集合にした方が効率的なのに、彼はいつも遠回りして私の家まで来てくれる。終電で偶然会った日も、付き合ってからも、いつも私の家に迎えに来てくれて、私の家まで送ってくれた。もうすぐお互いに社会人になるし、引っ越しもあるし、この家に迎えに来てくれることは今日で最後かもしれない。これまでたくさん、たくさん来てくれて嬉しかったな。今日は脅威の6:30集合。まじでありがとう。



駅のコンビニの強烈なホットスナックの誘惑から逃げ切り、お茶とグミを鞄へ。尾道行きの電車に座る。変わっていく景色は山と田んぼと民家ばかりで、盛り上がるような何かが見えることはないのだけれど、彼と話しているとあっという間だった。昨日見たYouTubeの話や昨日見たYouTubeの話(何を話したか忘れてしまいました)など、どんな話もふわふわと流れるような心地よさで出来るの、いつも何度でも思うけれど嬉しいな。



尾道駅は快晴で風もなく、目前には船がたくさんとまっている穏やかな瀬戸内海が見えた。少し散歩してU2という倉庫を改装したような、パン屋さんやカフェの入る複合施設へ。道中、変なポストを見つけたり、羽を大きく広げた鳥がいたりと、知らない街のことを少しずつ知っていく時間が楽しかった。朝ごはんのパンを、私はクロックムッシュを、彼はクロワッサンを選んでいた。勘違いだったら少し恥ずかしいけれど、彼はいつも私が悩んだ方を選んでくれているような気がする。最近気づいたけれど、いつからそうしてくれていたのだろう。優しさを感じながら海辺で食べるパンとアイスティー、爽やかでいい匂いがして美味しかった。

彼が撮ってくれました、このあと「尾道のポーズして」と無茶振られる



ぽかぽかの春の日差しを満足するまで浴びたあと、商店街の方へと歩く。サイクリングの準備をしている外国人がとっても多くいて、エスプレッソを険しい顔で飲んでいる姿が様になっていた。フェリーから降りてきたセーラー服の高校生がいて、生活の一部に船があるというのは私には馴染みがないからすこし憧れてしまったし、船がある暮らしってどんな感じなんだろうと気になった。きっと本人にとっては電車に乗るのとそう変わらないことなんだろうな。



お昼少し前にあらかじめ調べてあった尾道ラーメンのお店に行くと、まだ5人ほどしか並んでいなくてすぐに入れた。芸能人やアナウンサーのサインがたくさんあった。海鮮ベースの醤油ラーメンは見た目の何倍もあっさりしていて、つるりとした麺ととてもあって美味しかった。お店を出ると折り返すほどの列が出来ていて、彼が「悪いけどラッキーって思っちゃうな〜」と言っていて、こういう感覚を共有できるのが嬉しかった。

道中で見た桜(?)はやい


そのあとはこの尾道旅行のメインイベントであった活版印刷の体験へ。「活版カムパネルラ」というお店では、インクの色や紙の種類をたくさんの中から選んで活字を拾い、好きな言葉を実際にカードに印刷する体験ができる。どんな言葉を入れるか、何色のインクで何色の紙に写すか、紙の種類はどんな手触りのにするか、悩みながらもワクワクだった。不器用なのに作ることが好きな私にとって、難しすぎず、少し失敗してもそれが味になるのがありがたかった。


彼のは活字の位置を少しずらしたセンスのあるカードになっていた。フェリーのイラストと活字の色合いも可愛くて、彼らしかった。月面のようなぽこぽことした模様の紙に印刷すると、猫のイラストが綺麗に写らず蕁麻疹が出ているようになってしまったのだけれど、彼に見せると「宇宙猫じゃん〜〜」と笑ってくれて、常に一枚上手で悔しくなった。私のカードも想像通りに素敵に仕上がって楽しかった。


店員さんも穏やかで、たくさん話しかけてくれて嬉しかった。尾道のおすすめスポットもたくさん教えてくれた。私たちの前に来たお客さんはBUMP OF CHICKENの歌詞を印刷していたらしい。それも素敵だな。大変すぎずに大満足な体験ができるのでめちゃおすすめです。

ファンシーが最近の私のテーマなので
右が彼の、どっちもかわいい〜〜〜


最高のお土産を手に入れてロープウェイで千光寺へ。神戸で乗ったロープウェイとは違い、30人ほどが満員になって乗るような大きなロープウェイで、眼下に見える尾道の街は小さいながらに温かく賑わっていてとても癒された。千光寺は急な道も多かったけれど、お線香の匂いがしていたり、野良猫がたくさんいたりとのんびりとした雰囲気だった。


アパートを改装したような風通しの良いカフェでレモンケーキを食べて、小さな古本屋へ行った。靴を脱いで入るおばあちゃんちのような建物はひとりで入るには心細い感じだったが、彼と一緒に入るのは探検みたいで楽しかった。セトウツミの読み切りが載った古い雑誌を見つけて彼がワクワクしていたのがよかった。


そのあと、夜に予約していた中華料理屋さんまでの時間はずっと散歩していた。何度か通った道でも新しい発見があって楽しかった。途中で朽ちた家のベランダのフェンスが落ちてきた現場に出くわし、あと少し遅かったら頭上に落ちていたと思うとゾッとした。こんな幸せ、もっともっと、何十年も味わうつもりだから、いま終わったら納得いかない。海に向かって設置されたベンチに座って4月からの社会人への不安や、気軽にふたりでお出かけできる暮らしが終わることの寂しさを嘆いていたらすこし切なくなった。でも、もっと大きな幸せを得たいから、そのために働くことだって頑張れる気がする。



予約していた「大和湯」という中華料理屋さんは銭湯を改装した建物で、メニューや店内インテリアにもお風呂のようなモチーフが多く散りばめられていたが、小籠包がおいしくてすっかり気付けずに退店してしまった。外観も取り忘れたけれど、全メニュー美味しかったのでそれでいいことにする。


中華料理屋さんを出て、寒さと電車の時間が迫っていたこともあり、ふたりで手を繋いで、空っぽの商店街を走った。なんか、なんかめっちゃ楽しかった。息切れしながら、文句を言いながら、それでも止まらずに走っていたの、楽しかった。帰りの電車はあっという間で、疲れていたけどずっとおしゃべりしていたら見慣れた街についてしまった。



彼と付き合って数ヶ月、色んなところで色んなことをしたけれど、ずっとずっと楽しかった。大きな幸せも小さな幸せもいっぱい見つけて大切にしたい。海辺の穏やかな街に彼と行けてよかったな。これからも色んなことをしたい。

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