【曲からチャレンジ】すり替わる世界

 いつからか得意になっていったのは、誰かに何も言われないようにするための立ち回りだった。まるで何も知らないかのように振る舞うことで自分自身の存在を守っていた。もう、あの頃の自分には、戻れないところまで来てしまった。

あの輝いていた過去と比べると、今では一人でベットの上で毛布にくるまりながら何かに怯える生活を過ごしている。荒んでいる。でも、そんなことは分かっている。ニュースから流れる情報なんて自分とはもう、とうの昔にさよならをげている。だって、どんなに頑張ったところで変わらないという未来は決まってる。

夜の闇が空を覆った。同時に悲しみが心にすっと入ってくる。街灯が灯り始めた。いやでも光が目につき、暗闇がどこかへと放り出された。仕事へ行かなくては。

地下鉄に乗り、周りを見渡すと、見える大人達と私は何か違う。なぜか泣きたくなってしまうほどに。

照らす夕焼けが輝いて見えたあの頃目指した夢とは、程遠いキャバ嬢になってしまった私が何かを言った後、全部終われば何かが変わるのだろうか。ビルが照らす街を眺めて私は決めた。全てを騙して生きると。

決意した日から私は、誰かに見られているのではないか?そんな考えに変わっていた。デパートの前で物選ぶ時に見えた、ガラスに映る自分はどう思われているか。それだけ気にしてる。ビル街に佇む自分は何て綺麗なんだろう。素晴らしい世界だ!そんな自分さえも第三者として捉える。全てを投げ出して私は、走り出した。

そんなことをしたのにも関わらず、結局後悔がつきまっとって拾い集めその姿を見てまた、泣いてしまった。

夜が明けてビルの隙間から光が差し込む。この状況がまた私自身の心を貫く。涙で何かが変わるのか。答えのない自問自答で自分さえも騙す。もはや仮面をかぶることで私を保つようになった。何が変わったのだろう?

sub/objective/ぼくのリリックのぼうよみ

僕の大好きなぼくりりさんの曲です!!是非聴いてみてください!

この記事が参加している募集

スキしてみて

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?