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ポルトガル〜栄華・没落・郷愁〜

あけましておめでとうございます。
23-24の年越しはヨーロッパで過ごしておりました。
少しお休みを頂き、ハノイ→ポルトガル→イタリア→ドーハ(乗り継ぎ)→ハノイ
1週間強ほどかけて、回ってきました。海外で年を越すのは人生2度目です(前回は2015年、ヘロヘロになってたどり着いたカナダ・トロントで)。

ポルトガルという国には以前からずっと言ってみたいと思っていた訳です。
「サウダージ」という言葉は日本ではポルノの歌で専ら有名ですが、
「哀愁・郷愁」とも表現されるも、日本語に訳せない言葉として有名なこの言葉を生んだ
ポルトガルの世界観に触れてみたい、というのが長年の思いでした。


【旅程】
ハノイからだと、弊員はハノイ→ドーハ→マドリード→リズボン という経路でした。
ハノイを朝の8:30に出発し、最終リズボン着が23:.30。ベトナムとポルトガルの間には7時間の時差があるので、
全体で22時間の往路になりました。。けどカタール航空が想像以上に快適で、そこまで苦にはならなかったです。
日本からだとドーハ経由とか、トルコ経由とかになりますかね?多分直行便なかった気がします。
カタールとか、エミレーツとか、中東系の航空会社は比較的評判良いですね。

乗り換えのドーハの空港、キレイすぎて優勝。

【現地旅程】
リズボンに4日間(12/29-1/2)、第2の都市ポルトに3日間(1/2-1/4)でした。
リズボンは街中の探索と、リズボン近辺にあるお城やカテドラルを周遊がメイン。
ポルトは市内を走るドウロ川沿の散策と、あとポルトの歴史地区自体が世界遺産に登録されているので、その周りを散策という感じです。
リズボンからはシントラという車で少し離れたところにもツアーで1日行きました。
ロカ岬という、ユーラシア大陸の一番西端に位置する岬です。
ただ、西端っていうだけかな。
ぶっちゃけ、観光地的見どころ・アクティビティが山盛りというよりは
のんびり歩くことが中心になってくるので、3日くらいあれば必要十分な気がします。
年末年始でポルトガルは10度ちょい超えてるくらいの気温でした。ちょっと寒いけど、
外にコート一枚羽織れば全然行きていける感じです。

ロカ岬。ここがユーラシア大陸最果ての地。
リズボン市内はトラムも走って情緒あり。
年末年始はリズボンで。ポルトガルの年明けは蕎麦じゃなくてワインと干しブドウだそうな。

【食事】
例外なく美味い。海沿いの国ということもあり魚介をよく食べるのと、お米をよく食べるので、
日本人的には絶対に口に合うものばかりです。
一番有名なのはバカリャウという干しタラを使った料理ですが、そのほかにもエビ・カニ・タコ。。
だいたい何でも食べます。当然、肉もある。味付けはどちらかというと穏やかです。
あとワインの種類が多い、安い。。スーパーだと3ユーロ(500円くらい)で買えますし、
レストランで飲んでも2-3,000円くらいで全然美味しいの飲めます。
グリーンワインという若詰み?のブドウを用いて作ったワインがあるのですが、
これがさっぱりして美味しくて、結構頻繁に飲んでました。

色々あるけど代表して、海鮮リゾット。トマトの酸味と海鮮の出汁でちょー美味かった。。

【食費・その他物価】
EUの中では比較的安いとされているポルトガルですが、場所によるかな。。
・水のペットボトル(500ml):0.8ユーロ
・コーラ(330ml):1.0ユーロくらい
・ビール(1L):1.0ユーロくらい(安い!)
スーパーではこんな感じ。レストランは、観光地ということもあって普通に食べて、お酒も飲んだらまあまあします。2人で100ユーロは超えてくる?
リゾットとか、おかずとか、一品だいたい並べて20ユーロくらいでしょうか。
そう思うと一品一品高いんですが、量は日本の居酒屋の2-3倍くらい入ってるので、
だいたい皆1品たのんで、それ+ワイン みたいな頼み方が主流な気がします。
弊員みたく日本の居酒屋スタイルであれもこれも、、と頼んでるとえらいことなります。

あとほんとにローカルの所で食べるともっと安いかな。
30-40ユーロとか、一番安かったのは2人で入って飯食ってビール2杯飲んで、12ユーロ?だっけ。
ローカルだと中々英語も通じずハードルの高さはありますが、それも経験かもしれません。味は美味しいです。

the ローカル飯屋。これホルモンと豆の煮物と米。3EURくらいだった気が。

その他は。。あまり買い物らしい買い物も特にしてませんが、
市内を走るメトロやトラムが、区間により値段は変わるもののだいたい1.5-2.0ユーロくらい?
そもそもあんまショッピングする所がないので、飯以外は自分らはあんまり使わなかった記憶です。

【その他】
よく言えば素朴で落ち着いている、悪く言えば地味・退屈な国、といった感じです、ポルトガル。
昔行ったスペイン・イタリア・ドイツみたいな賑やかさはあんまりなく、
日本人に通ずるところもあるかもしれません。。

現地の人も、同じラテン系でもイタリア人みたいなチャラチャラしたところはなくて、
どちらかと言えば口数少なく控えめ、といった印象でした。
この国の歴史を遡ってみると、昔のポルトガルなんてイケイケで世界中を席巻していたものの、
いつの間にか後から出てきたイギリスとか、オランダに制海権は全部持って行かれた訳で。
本来なら今の南米はどの国もスペイン語でなくてポルトガル語を話していたかもしれないです(ブラジル以外)。

海の向こうは、、アメリカ大陸。

ロカ岬という、ユーラシア大陸の西端の土地も訪問しましたが、そこも
「昔俺らがここから世界を制覇してたんだぜ」的な堂々とした感じというよりは、
「昔はここから世界獲ってたんだよなあ」的な少し寂れた雰囲気を感じました。
それが回り回って「サウダージ」かもしれないなあ、なんて思っています。
かつて栄華を極めたものが没落していく中で、現実というものを知るということ。
かつてそこにあったはずの栄光を心のどこかで追い求める気持ちが「サウダージ」かなあ、とか。
それとなく随所で少し陰鬱な雰囲気を感じたのはそういうところかもしれません。
(単純に天気が悪かったのもあるけど)

ポルト、夕方。これフィルターも何もなくてありのままの色です。

なんか陰鬱とか地味とか散々言ってますが、それでもやっぱ行けてよかったと思うのです、ポルトガル。
中々日本からだと距離もあって行きづらいですが、ベトナムにいるこのタイミングで行けて良かった。
ヨーロッパ特有の石畳で落ち着いた街並みと、アジアにはない落ち着いた雰囲気。
普段比較的騒がしいASEANに住む身としては、たまにヨーロッパに行くのはリフレッシュにもなって良いですね。

朴訥で控えめなポルトガル、好きでした。
次はイタリア編書きます。


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