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ハノイ x メンズファッション

曲がりなりにも服・ファッションに関わる仕事をしてるものとして、それなりにファッションには拘りがあるものと自負をしています。
シャ乱Q時代のつんく♂みたいに「シャネルしか着ない」的な
拘りというよりは、もっとラフに「ユニクロの無難な服だけで済ますんじゃなく多少攻めた格好とか、デザイン性の高い服も着たい」的な、
オシャレに対する好奇心・探究心は人以上に持ってまっせ、という感じです。

ただ服を買う特定のショップ/ブランドがあるわけではなく、
日本にいる時「どこで服を買ってるの?」と聞かれる事がしばしばあったのですが、
実は一番よく服を買うのは渋谷のMODIに入ってるBINGO(古着屋)とか、吉祥寺のラグタグ(古着屋)とかだったりします。
(一応Banana RepublicとかThe suit companyとかはよく買うブランド?ですが。。)

まぁ服が好きなのです。服を見て、触って、これをどうコーディネートしたら格好いいかなあ?なんて
夢想しながら、あれやこれやと考えるのが好きなんですね。
1週間 = 7日間で組み合わせられるコーデの数なんて物理的に限られてると
理解しながらも、可愛い服を見つけてはつい買ってしまう事をやめられません。
やっぱり時には目新しいものを見て、手に取って、ワクワクする瞬間がないと人生あまり楽しくないです

前置き長くなりましたが、ハノイのメンズファッションについてです。
ファッションに限らずですが、基本自国のオリジナル製品というものが極端に少ないのがこの国です。
国の成長段階?がそこまで追いついていないのか、ベトナムのローカルブランドというのが数える程しかなく、
アパレルにおいても、海外ブランドのディストリビューション(=商品を持ってきて流通するだけ、企画生産とかしない)が主流。
それって結局値段は高くなるし、売ってるものは同じだし、という事もあって、
正直あまりショッピングをしてても面白くないなあ。。という事を感じてました。

そこで土日暇してるのもあり「何かオシャレな店とかないものかなぁ」と散歩&市場リサーチがてら
探していました。そしたら意外にも、色々とあるじゃん!ということが徐々に判明。

ハノイの中心Lotteから、車で15分ほど。
Nguyen Hy Quang通りという一見地味なこの通りに、ローカルブランドのブティックが固まって出店しております。

稚拙な絵ですが赤がLOTTE、右下の緑がそのエリア。

このNguyen Hy Quang通り、だいぶレベル感は違いますが
原宿のキャットストリート的な感じでしょうか。
ブティック位の小規模なお店が、道沿に軒を並べている感じですね。
ベトナムローカル(デザインや製造がベトナム。輸入品ではない)のお店が結構あり、
ベトナムの若者の最新のファッションってこんな感じなのか、というのが結構見て取れます。
ちなみに最近行った時は、中国からの輸入品をそのまま扱う店舗が増えたな、という印象を受けましたが。。

15-20くらい、お店が点在しています。
その中でも以下のブランドは、普通にファッション性も高く、私もよく買うのでご紹介までに。

HBS(Hanoi Boyz Swagg)(8 P. Nguyễn Hy Quang, Chợ Dừa, Đống Đa)
ブランド名にハノイを冠するだけあり、ハノイ生まれのストリート系ブランド。
コットン系トップス(Tシャツ/パーカー/カーディガン)+ワイドシルエットのパンツ、なイメージです。
デニムとかカーディガンでVND500K-600K(3,000円前後)の価格帯が多く、
デザインも◎です。ここは、普通に格好よくて好きです。
ロングコート・パーカー・カーディガン・デニム・Tシャツ購入済。https://www.instagram.com/hbsvnofficial/

Dwarfs37, Nguyễn Hy Quang, Ô Chợ Dừa, Đống Đa)
だいぶキレイ目に寄ったブランド。合繊(ポリ・アクリル系)のニットトップ+ジャケット+スラックス・細身デニム・グルカパンツ的な感じ。
値段帯は少し高め?ニットトップでVND600K(≒3,000円)、ジャケットはVND1.5mil(≒9,000円)のイメージ。
ちょっと上品なニット系のトップスが欲しい時は、割と重宝します。
私はジャケットの中に切れるような半袖のヘンリーネックのニット購入。
ニットポロとかも良いかもしれません。https://www.instagram.com/dwarfsvn/?hl=en

ONDE studios10 Ng. 31 P. Hoàng Cầu, Chợ Dừa, Đống Đa)
中国品多め。明らかに違うブランドのTシャツにナイキのロゴを付けた中国のパチモノ売ってたり
「大丈夫か?」なところはありますが、シャツ・上物系はまぁまぁ悪くないかな。
ここでデニムジャケット買いました。結構使い回しできそうで気に入ってます。
値段はVND390K(≒2,500円)。安い。https://www.instagram.com/onde.vn/?hl=en

Unicus89 P. Tôn Đức Thắng, Hàng Bột, Đống Đa)
ここは上記Nguyen Hy Quang通りから少し離れます。元々この通りに店を構えてたっぽいのですが、
Ton Duc Thangというちょっと離れた所に移転してます。
合繊のテロっとした服が中心。ポリエステルのプリント開襟シャツとか、ワイドスラックスとかが多め。
ここのベージュのワイドスラックスとTシャツ持ってますが、スラックスははき心地もサラッとしてて◎。
値段もVND500K(≒3,000円)と、小慣れてます。
https://www.instagram.com/unicus_st/?hl=en

全体的に値段はかなりお手頃なのですが、単に質の悪い安物という訳ではなく、
・そもそも世界のアパレルの多くを生産しているベトナム = 地場で消費するとその分安い、
・H&MとかZARAみたいなint'l brandじゃない = その分も値段は安い。

って感じ。デザインも全然、渋谷を歩いててもOKなレベル。普通にファッショナブル。
一つ思ったのは「結構ストリート系流行ってるんだなあ」という所ですかね。
上記で紹介していない店も含め、キレイ系のDwarfsを除けばストリートファッションがかなり多かった。
そもそもバイクが主な移動手段たるこの国で「キレイ目ファッション」に対する需要が
日本ほど高くないのは理解できるのですが。多分合コンとかもしないだろうし。

そういえばハノイの原宿ことNguyen Hy Quang通りの近くには最近開通したHanoi Metroの線路が通ってます。
ファッションの根底は「人に見られる事」だと思っていて、もしベトナムも
今後バイクが減り、車や電車での通勤がもっと増えてくるようになれば、
その時は、もっと国民のオシャレに対する感度は高まるんだろうなあと思っています。
(バンコクの中心部なんて正にそうで、皆今やむっちゃおしゃれですし)
まあそれは50年後なのか、100年後なのか。
今の所、バイクがないベトナムの姿を想像できていませんが。

何にせよ、ハノイでもショッピングが楽しめて結構QOL上がった気がしてます。
ベトナム人しかいない小さなブティックに入るのは最初少し勇気いりますが、
若い人が多いので英語もちらほら伝わります。ぜひ一度足伸ばしてみては。

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