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6curryは、夢を見つけて叶える場所。LEBECCA boutiqueコラボワンピースの制作の裏側。

こんにちは!6curryのブランドデザイナーのYOPPYです。

以前、6curryのこちらの記事で紹介したLEBECCA boutiqueとのコラボワンピース。
3月1日から発売を開始し、店頭では朝からたくさんの方がワンピースを求めて来てくださりました。かなりのスピードで売れていき、完売するカラーも…!LEBECCA boutiqueのECサイトでは21時のリリースから約10分ほどで予定数が完売😭全然売れなかったらどうしよう…と不安に思っていたので、現実だと信じられませんでした…本当にありがとうございます。
思った以上にたくさんの反響をいただいたので、ただいまレベッカの方では急ピッチで在庫追加を進めていただいています…!

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今日のnoteは、ワンピースのコンセプトと制作の裏側について。
すでにワンピースを手にとっている方も、まだ買うか悩んでいる方にもぜひ知ってほしい、6curryとLEBECCA boutiqueのコラボワンピースの制作プロセスを全て書きました。


ワンピース制作の裏側


「カレーに似合うワンピースを作りたい!」という想いから動き始めたこのプロジェクト。
もともと、私YOPPYとLEBECCA boutiqueブランド総合ディレクター 赤澤える(以下、えるちゃん)がお互いの持つコミュニティのメンバーの熱量と共創を大事にしているというところに共感していたことがきっかけで始まりました。

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👆6curryのブランドコンセプト

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👆彼女の運営するオンラインコミュニティ・赤組
ホームページより一部抜粋

つくることが決まったあとに待っていたのは「カレーに似合うワンピースってどんなものだろう?」を考える日々。どんな機能があったらいいかな?とパーツで考えてみたり、私が持っているLEBECCA boutiqueワンピースの絵を描いてみたり(私こんなに持っていたなんて…👀!)。

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えるちゃんのTwitterや、彼女の運営するオンラインコミュニティ・赤組の投稿でこの写真を見た人もいるのではないでしょうか😊🌹このプロジェクトは、本当にここから始まったんです。

「なんだか、カレーを食べたくなるなぁ。」とカレーを連想させるような色味がいい。「この服を着てるからカレーを食べるのは辞めておこう」と食べる時に物怖じしなくてもいいような食事の邪魔にならないデザインがいい。
「あの子と、友達になりたい!」「あの子は話しかけやすそう!」と、6curryKITCHENでの混ざる体験を後押しするワンピースにしたいとイメージを膨らませて、たどり着いたワンピースのデザイン画がこちらです。

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このデザインを持って6curryのメンバーで集まって議論した時、「デザインのコンセプトは?」「どんな人にどんな気持ちで着てほしい?」と大事なことが抜けていたことに気づきました。今回のプロジェクトは「カレーに似合うワンピース」から始まったけれど、どんなデザインがいいかの形ばかりにとらわれていて、デザインのコンセプトやカレーとの繋がりが薄くなっていたのです。


コンセプト、イチから考え直し

一度根本的なところから考え直そうと思い、着目したのは6curryのワークショップ。カレーワークショップは、6curryの混ざる・MIX体験をつくりだすものの一つなので、私たちが大事にしていることもこのプロセスにあるのでは?と考えました。

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スパイスにはホールスパイス・パウダースパイス・フレッシュスパイスの3種類の形状があります。それぞれカレーを作る過程で入れる順番と役割が違います。ホールスパイスは、最初に使うスパイス。作るときは最初なのに、食べたときには一番最後に喉の奥から感じる香り。パウダースパイスは、途中で粉状にして入れるもの。パウダースパイスは、カレーを食べる時、そして食べた時に一番最初に香るスパイス。

このプロセスを改めて見て、私たち6curryのワンピースデザインに落とし込むべき要素は「スパイス」だ…!と閃きました。

スパイスの組み合わせは無限大。それに、カレーもスパイスと色んな具材を混ぜ合わせて全く違うカレーになります。
6curryの空間も、カレーを囲む会員さんが毎日変化して混ざる体験や空気が変わっていく。「EXPERIENCE THE MIX.」を合言葉に混ざるのは、コミュニケーションをする上でのスパイスにもなる。
今回のプロジェクトも、アパレル業界との新しいMIXによって何が起きるのか一緒にチャレンジするという取り組み。

スパイスはMIX・混ざることに強く紐付いているのです。

もともと最初はカレーをテーマにしていたので、ワンピースの色味をグリーンカレーやチキンカレーなど、カレーそのものをモチーフにしようと単純に考えていたのですが、このプロセスを経ることによって、コンセプトへの解像度が格段と上がりました。


ワンピースのデザインコンセプト

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最終的に決まったコンセプトは、「スパイスに包まれて」
スパイスという1つの軸ができると、デザインや色のイメージがどんどん湧いてくる…!2種類のワンピースはそれぞれ、ホールスパイス・パウダースパイスをテーマとしてデザインしていきました。

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1つ目のテーマ「ホールスパイス」は、シャツワンピで大人っぽく、合わせるアイテムによってはかっちりかっこよく着れるものにしたい。「パウダースパイス」の方は、ふわっと香るスパイスのイメージが伝わるようなデザインで、可愛くそして大人っぽく着れるワンピースにしたい。そう考えてデザインをLEBECCA boutiqueさんに提案しに行きました。

実際に提案したデザイン画はこちら。

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スパイスをコンセプトに考えた2つのワンピース。6curryの会員さんの中には、LEBECCA boutiqueのことを知らない人もいるし、色んなタイプの服装の人がいます。なので、私の思うLEBECCA boutiqueらしさを意識しつつも、普段の服やアイテムと組み合わせて気軽に着れるように、そしてどちらの形も服装のジャンルに縛られずに着方によって色んなテイストで着られる着回し力の高さにこだわりました。人によって「違う」着こなしがある方が面白い、MIXしやすいなと思ったのです。


スパイスから選ぶ、生地・色選び


LEBECCA boutiqueのブランドディレクターえるちゃんと、LEBECCA boutiqueのデザイナーの千夏さん、6curryのブランドプロデューサーのもりゆかの4人で議論を重ね、ワンピースの形が決まりました。
形が決まると、次はワンピースの生地と色を選びます。

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「着るハードルを高くしたくないから、シワになりづらい生地がいいよね。それに、食べ物をこぼしてしまった時にシミになりづらいと嬉しいな」
「6curryだから、6という数字にはこだわりたい。デザインは2種類なので、色はそれぞれ3色ずつにしよう」
「スパイスがコンセプトだから、実際にカレーに使うスパイスをモチーフにした色にしたいよね。ターメリックの黄色は絶対欲しい!レベッカだから赤も欲しい。赤といってもどのスパイスにする?発売時期は3月だから春になっても着れるカラーがいいな」

などなど議論を重ねながら、まずは生地と色を決める前にモチーフにするスパイスを6種類決めていきます。

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ターメリック、パプリカパウダー、カルダモン、ブラックペッパー、シナモン、初めに決まったこの5つはカレーを作る上でポピュラーなスパイスです。

悩んだのは、最後の一つをどのスパイスにするか。
ポピュラーなスパイスだとクミンやコリアンダーになるのですが、初春に出すのに秋冬っぽい色味になりすぎてしまう…。そこで6curryの中でも人気なカレー、火鍋カレー・麻婆豆腐キーマカレーに着目して、それに使われているスパイスである「ホアジャオ(花山椒)」をモチーフにしよう!ということに。

次はスパイスに合う生地の色を決めていきます。
目標として決めた発注数とのバランスをみて、ワンピースの生地はデザインごとに1種類。それぞれの生地から3つずつ色を選ぶことに。

実はデザインよりも、生地と色選びが一番苦戦しました。

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ぱっと見は似たような生地でも、微妙に織り方や光沢感・厚みが違ったり、それぞれの生地ごとに用意されているカラーも全然違います。赤の色味はこの生地がいいけど、黄色は明るすぎるなぁ〜とか、黄色はぴったりだけど、緑がミントグリーンっぽいからこの生地だとカルダモンとは言えないかなぁとか…。
パウダースパイスのキャミソールワンピースは、裾のふわっと重なった半透明の生地(オーガンジー)の組み合わせも考えながら、千夏さんと二人で2時間以上あれこれ悩んでそれぞれスパイスの色が3つとも条件に合う満たす生地を決めました。

決まった生地はこちら。

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左側のシャツワンピに使う生地は、実は2種類の赤で悩んでいました。キャミソールワンピに比べて面積が大きくなるので、右上の真っ赤な赤だとインパクトが強すぎて手を出しにくいかも…?ということで、最終的にはホアジャオ(花山椒)は右下の少し茶色がかった、ボルドー・テラコッタのような赤に。

人間の目って本当に不思議で、同じ色でも小さい面積で見るのよりも大きい面積になった方が明るく感じるんだって。だから実際には少し明るく見えることも考慮して、手のひらよりも小さい生地で全体像を想像するんです。これが本当に難しかった。私はLEBECCA boutiqueのワンピースの色味がどれもとても好きなので、えるちゃんや千夏さんがこんなにたくさんある生地の中からドンピシャな色味を選んでいることを知り改めて尊敬…。


1stサンプル完成!神は細部に宿る


生地とデザインが決まり、1回目のサンプルが完成したのは1週間後。こんなに早くサンプルってできるんですね…早い!
早速ストライプインターナショナルさんにお邪魔して試着させていただきました。

じゃん!!

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こちらが1stサンプルの着用写真です。
実際に発売されているワンピースとの違い、わかりますか😊?

シャツワンピの方は肩の切り替えがなく、肩周りが丸く・大きく見えてしまっていました。
キャミソールワンピースは、今と比べると肩紐の太さがキャミソールというよりもオーバーオールに近い太さ。これはもともとポケットに入れたものの重みで肩紐がちぎれないように、そして長さを変える金具に金属を使おうとしていたため想定内のことでした。でも実際に着てみると少し子供っぽく見えるので、肩紐の太さを6mmくらいに変更することに。
また、どちらのボタンも今販売されている製品に付いているものとは違います。サンプルでつけてもらったボタンを見て、候補を挙げていただいたボタンの中から選ぶ工程がありました。

あとは、シャツワンピの布の寄りシワをもっと増やすためにギャザーとタックを組み合わせてもらったり、袖のカフスももう少しキュッと腕にフィットさせたくて少し腕周りの太さを短くしたり、キャミソールワンピの胸元の形をVに近づけてもらったり…。本当に細かいけど「神は細部に宿る」のとおり、ディティールにもたくさんのこだわりが👀(神宿るデザインになったかな…✨)

最終盤はこちら!大満足の仕上がりになりました!

🔻シャツワンピ:「スパイス纏うワンピース」

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🔻キャミワンピ:「みんなと混ざるワンピース」

img_みんなと混ざるワンピース


最後に。夢を見つける場所になりたい。


実は私は、WEBデザイナーからアートディレクターになって、いまはブランドデザインの仕事をしていますが、学生の頃からファッションに関わる仕事がしたいとずっと思っていました。イラストを描くのが趣味だったので、虫や花をモチーフにしたオリジナルの服をイメージしたイラストを描いていて、いつか服をデザインしたいなと夢見ていたのです。

それが今、自分の大好きなブランドとコラボできて、デザインまで関わることができるなんて…こんな形で夢が叶うとは全く想像できませんでした。
それに、ワンピースの最初のコンセプトやラフ画までだけでなく、商品を決めていくプロセスのこんなに大事なところまで一緒に考えさせてもらえるとは…。
ここまで読んでくれた方には、このプロジェクトがうわべだけのコラボではなく、2社がちゃんと手を取り合って取り組んでいるのが分かってもらえたのではないでしょうか。
改めて、LEBECCA boutiqueのコラボレーションレーベル「L and__」のコラボ相手に6curryを選んでくれたえるちゃん、そしてLEBECCA boutiqueのみなさんには本当に感謝しています。

今回のコラボが実現できたこと、そして私のかねてからの夢が叶ったことは、6curryがカレーを軸に新しいコミュニケーションを生み、新しいMIXに挑戦し続けている存在だからではないかと思っています。
実際に6curryの会員さんにも、6curryをきっかけにやりたいことを見つけたり、一緒に夢を叶える仲間を見つけたり、またそれをみんなで応援したり、そんな関係性が生まれています。

6curryはただカレーを食べるコミュニティではない。
みんながみんなの主人公になれる場所だ。

私はブランドデザイナーとして、6curryでは色んな体験をできること、混ざるときっと素敵なことが起きることをもっと伝えていきたい、そしてみんなをもっともっと混ぜていきたい。

ぜひ6curryに混ざりに来て下さい!
EXPERIENCE THE MIX.

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最後の最後に

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