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二つの棺 (バンドマン突然の訃報についての所感)

誰かとチェスターを交換するなんて考えたくもない」 https://rockinon.com/news/detail/184098

LINKIN PARKは、共に歩んだボーカルの突然の死から一年半が過ぎてもそう言う。その衝撃の重さを物語るように、バンドは現在も活動休止と呼べる状態だ。

他方、苦楽を共にしたドラマーの突然の死から半年も経たず、"新たな猛者に出会いたい"とドラマーを一般公募し、祭りのように騒ぎ立て、精力的に活動する日本のHi-standard。

難波(Ba)「どうしてもドラマーオーディションをやってみたい。こんなことは(ドラマーが亡くなった)このタイミングでしかできない!」
横山(Gt)「それはボクも同意します。このオーディションで人生変えてやる!って気合いの入った人だけ挑戦してください」

これが同じバンドかと思う。故人やその家族、恒岡さんのドラムに憧れてバンドを始めた後輩達が聞いたらどう思うか。そもそもそのような客観的視点があれば、こんな事態は起こりえない。
文字通り、不可能を可能にしてしまうのが、"生者のおごり"とでもいうべき情熱の暴走だ。
私はこの事実を知って驚がくはしたが、この期に及んで、彼らの活動姿勢を批判しようとは思わない。
人生で少しでもバンド音楽を聞きかじったことのある者なら、およそ知っていることだ。"ハイスタという神様"はこれまで通り一切の異論を認めず、ワガママ坊主のように1から100まで自分達のやりたいようにやり、自分達の「THE✫パンクロックな生き方」にフォロワー達を従わせようとするだろう、と。

一つの事実として、Hi-standardのメンバーは50代の大人である。LINKIN PARK などとはもはや並べて語ることさえ失礼にあたるが、仲間に先立たれたバンドマンとして、壇上に立つ牽引者として、この上なく恥ずかしい姿だと言わざるを得ない。
恥を知る」という比較的高度な精神の知覚が、彼らの脳に備わっていないことがせめてもの救いだろう。

チェスター、恒岡さん。安らかに。

🌷⚰️⚰️🌷


これは Hi-standard というバンドについて、無関係な第三者の視点から語られた珍しい記事である。