映画「92歳のパリジェンヌ」を観て

〜映画【92歳のパリジェンヌ】を観て〜
〈"尊厳死"について考える。〉

「パリジェンヌって?」軽い疑問を持ち、見てみると。なんと、尊厳死に関する内容だった。

私は今春から介護職に就いたばかりの、ペーペーだが。人の最後の暮らしには興味関心が強い方だと思う。

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主人公のおばあさん(以下、「彼女」とする。)は、自分の意思がしっかりしている内に死ぬこと(尊厳死)を望む。しかし、そこには本人だけでなく、「家族」の葛藤も存在する。

手術をして長生きすることを選択できるようになってきた今だからこそ。人生の最後を、意識のはっきりしている内に考え、自分で設定する時代(死を選択する時代)が来るのだろうかと思った。
日本はここにおいて長けていないようだが、、、

家族みんなが集まっての彼女の誕生日会。そこにおいて、彼女は尊厳死の宣言をする。
自分で、生き方や死に方を選択するのは大切だと思っていた。だけどもし、同じように自分の家族からこの話をされたらどうだろうか?
親から、もう時期死ぬと話されたら。本当はもっと生きられるはずでも、それが本人の望みである場合。拒否や反対をしたくなるが、その対応がベストであるとも思えないだろう。作品には、そんな家族の葛藤が描かれていた。

彼女はひとり暮らし。ある時、家で火事を起こし倒れてしまう。異変を感じ取り、家に駆けつけた娘と孫。倒れた彼女を目の前にし、救急車を呼ぶべきか呼ばぬべきか悩まされる。
救急車に運ばれ入院した彼女は、いよいよ「オムツ」を履くことになるのだが。これは彼女の自尊心を大きく傷つけた。
仕事柄、利用者さんのオムツを脱ぎ着させることが日常だが。それ自体に不快感を抱いていることは忘れてはいけないと思う。
オムツを履いて自尊心を傷つけて、施設である程度の決まりの中で窮屈に暮らすよりも。美味しいものを好きなだけ食べて生きられる方が幸せと思う。しかし、そういった時間を過ごせているお年寄りはどれだけいるのだろうか。。

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長くなってしまうので、一旦ここまで。

ちなみに、冒頭疑問を持った「パリジェンヌ」の意味を調べてみると。パリ女性の身なりの美しさだけでなく、自分の意思を持ち貫くかっこいい生き様も表す言葉のようです。

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