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神霊写真(?)① 信太森葛葉稲荷神社

生垣に囲まれた美しい稲荷神社の夢を8年前に見たのだが、それ以来、私はずっと夢に見た稲荷神社を探している。

まず初めに『信太森葛葉稲荷神社 | 安倍晴明母親の里』ではないかと思った。

この神社は、歌舞伎の演目『芦屋道満大内鑑~葛の葉』で有名な神社である。

本名題「蘆屋道満大内鑑」(あしやどうまんおおうちかがみ)の四段目「保名内」の通称「葛の葉子別れ」の聖地である。

愛しい子を捨て、「恋しくば尋ねきてみよ」の歌を残して消えた女房は、実は狐の化身だった…

歌舞伎演目案内

私の母が大好きな演目なので、一緒に観劇したことがある。

最後に保名が、幼なき我が子との別れを惜しみ、襖に一首の歌を書き残す。

「恋しくばたずね来てみよ いづみなる 信太の森の うらみ葛の葉」

ただ書くのではなく「左手で鏡文字を書き、最後には筆を口に咥えて書く」という、粋な演出が見どころである。

「人間ではなく狐であるがゆえに、文字を逆さに書く」のだ。

生の舞台で見ると、迫力がある。
観客は、その圧巻のパフォーマンスに拍手喝采するのだ。

歌舞伎だけでなく、人形浄瑠璃では『信太妻(しのだづま)』、神楽では阿久戸神楽などでも演じられている
ベストセラー作品だ。

そういうわけで、私はこの信太森葛葉稲荷神社 が行く前から大好きで、安倍晴明の母親の保名の白狐をリスペクトしていた。


私は関東に住んでいるから、なかなか関西に行けなかったのだが、娘が大阪のライブに行くと言うので、急遽同行することとなった。娘は小学生の時以来、大阪に行ったことがないので、迷子になると思って案内することにしたのだ。

大阪の心斎橋〜難波あたりで遊んでから、ライブ会場に向かう予定だった。

だがしかし!
娘は新大阪に着くなり、逃げた!!!

母が邪魔だったようで、ライブ会場に直行すると言って、勝手に行ってしまった・・・(泣)。

道頓堀でご飯を食べたかった私は、1人取り残された・・・。

・・・さて、これからどうしよう。
・・・夏の真っ盛り。暑すぎるし。

まずは、いつも大阪に来たら必ず行っている本町のサムハラ神社に行くことにした。

呼ばれた人しか行けないという サムハラ神社

参拝を終え、公園の木陰で休んでいたら閃いた。

信太森葛葉稲荷神社 に行くのは、どうだろう?
堺市の先にあるので、大阪・京都・奈良方面ばかり旅する私は、普段はなかなか行けない。

暑いし、長く電車に乗ったほうが涼めそうだ。
というわけで、念願の信太森葛葉稲荷神社に行くキッカケが出来た。
西長堀駅から北信太までは片道45分だ。涼める!

15時半頃、北信太に到着した。

北信太駅

駅に「葛の葉」の額が掲げられていて、感激した。

駅を出ると直ぐに大きな鳥居があるので、鳥居をくぐっていけば神社に辿り着く。

駅前の鳥居

夢に見た神社ではないことは、外観で直ぐにわかったが、もうそんなことはどうでもいい。

信太森葛葉稲荷神社

歌舞伎で有名な地に来れたことに感激した。

私は関西の「安倍晴明ゆかりの地」に縁があるらしく、奈良や京都でも偶然訪れていた。
(ちなみにプログラマーの私は、プログラマーは現代の式神使い・陰陽師だと自負している)


【神霊写真(?)】

左の紙垂が1つだけ激しく揺れていた

参拝を終え、周囲の風景を撮ろうとした時だ。
知らないうちに、勝手に写真が撮れていたことに気がついた。

カメラは買ったばかりのiPhone14である。

保名のファンの私が参拝したことを、白狐が歓迎してくれたのか、このような不思議な写真が撮れていた。

真ん中に四つ足
こんな風に見える
右下があやしい
尻尾
右下
座ってる背中っぽい

カメラのレンズが汚れていたわけではない。
この写真の次に撮った写真は、これ。

鮮明である

これは私の指がぶつかって撮れた失敗写真。

画像は鮮明である

おそらくカバンの影なんだけど狐のシルエットみたいだ。

写真の解析は、家に帰ってから、じっくりしたんだけど、
怖いというより、嬉しくなった。

とにかく境内は狐だらけだ
狐だらけに対抗してか、狸だらけのゾーン

大阪の繁華街からは随分離れるが、楽しい神社なので
是非とも参拝してほしい。

ライブ会場に直行した娘にフラれて悲しかったけれど
「子に会えなくなるよりは、悲しくないだろう?」と
白狐に慰められたような気がした。

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