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私の血液はビールでできている!!

私は酒豪だ。仕事終わりのビールは欠かさなかったし、休みの日は子供とでかけ、気がついたらお酒を片手にもち息子と乾杯をしている。また妊娠中のつらかったことを聞かれると決まって「お酒が飲めなかったこと」をあげるほどだ。お酒は私にとってなくてはならない存在なのだ。自分の体調なんか気にかけず、忙しく毎日を生きていた私の相棒なのだ。

体調がおかしいと思っても身体を休めていなかったのでいつかは病気になるだろうと思っていた。こんなに早くくるとは思わなかったが。


私のガンは厄介なことに希少ガンと言われるもので症例が少ない。そして進行しやすく転移しやすい。ゆえにステージ1であるのにも関わらず、5年生存率60%である。(希少ガンでなければ、ステージ1で5年生存率80~90%。)なかなか衝撃的な数字だ。

最初にガンを徹底的に叩かないといけないことを説明された。今は術後療法の抗がん剤中である。体力がおち、食欲もおち、お酒を体内にいれる気分には到底ならない。ビールを流し込んだときの幸福感を思い浮かべても、ビールを目の前にすると身体が拒否をする。今はお茶かスポーツドリンクでいっぱいいっぱいだ。

「死」を意識したことで「本当はしたいこと」を達成していくことに決めた。それが『死ぬまでにしたいこと100リスト』だ。そのひとつに『息子の結婚相手を紹介してもらう』というものがある。これはリストの最初のほうですぐ頭にうかんできたことだ。息子がどんな人に惹かれ、どんな時に決断するのか非常に興味深い。と、同時に何十年先になるのかわからないし、結婚しないかもしれないというもどかしさもある。けれども私はその過程も楽しむだろう。

さぁ、リストを達成させるために、長生きしなければ!!今は未来を思いながら少しづつ進んでいこう。まずは5年。そして10年。まだまだ闘いは始まったばかり。

息子に「紹介したい人がいる」と言われる頃には、お酒も呑みたくなっているだろう。そのときは…

#また乾杯しよう