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ペット保険って入った方がいいの?(前編)

ペットも家族と言う考えが浸透して久しいですが、その分ペットにかける医療費も高騰しています。病院にかかって高額な明細を見て「ペット保険に入っておけば…!」と思った経験をお持ちの方も少なくないのではないでしょうか?「色んな保険があって、どれ選んでいいか分からない!」「そもそも本当にペット保険で医療費負担がへるの?」の疑問に対して参考になればと思います。

なぜ動物病院って高額なの?

どうぶつ病院は人間と違い公的な保険がありません。そのため、診療も点数で自己負担額の決まる保険診療ではなく、各病院で費用を決めることのできる自由診療となります。人では通常の風邪や軽い虫歯の治療は保険診療なので数百円から数千円程度の診療費ですが、美容クリニックや歯のインプラントは自由診療なので数万〜数十万かかることもあります。つまり動物では風邪や軽い腸炎などでも公的保険のない自由診療となるので、人と比べて割高感が出てしまいます。

ペット保険って入った方がいいの?

ここからが本題です。結論から言うと、入っておいた方がいいです。もちろんいくら費用が掛かっても構わないくらい潤沢な資金があれば、その必要はありませんが、一般的な家庭ではそういうわけにはいきません。
私は何度も見てきました。保険に入っていれば治療を受けされることができたのに、苦渋の思いで治療を諦めた方を。個人で開業されている病院なら多少何とかしてもらえるかもしれませんが、私の勤めている2次診療施設や会社として運営されている病院では、なんとかしてあげたくても、なんともできないのです。
なので保険は圧倒的に入っておいた方がいいのです。ほとんどの日本人は住宅の火災保険、自動車の各種保険など、公的な保険以外にもいろいろ加入して万が一に備えています。
それがなぜか動物になると、保険は入らなくても大丈夫かな?!という思考になってしまいます。不思議です。

ファイナンシャルプランナー(FP)の立場から

実は私、FPの資格も取得しています。獣医師として現場に立つ者の感覚としても保険って入っておいた方が良いという場面に何度も遭遇してますし、10年以上人生を共に過ごすパートナーである動物について、FPとしてもライフプランにしっかり組み込んでおくべきだと思っています。動物も人間と同じように成長し、年相応の問題を抱え、ときには病気やケガをするのです。人と同じで万が一のことも考えたライフプランを組み立てるのは、飼い主さんの大事な役目だと思います。


でも聞こえてきます…ペット保険は不要!と叫ぶYouTuberの声が。聞こえてきます…保険って何選んでいいか分からない!という飼い主さんの声が。
と言うことで続きは後編で!

動物たちがご家庭で幸せに暮らすため、人間の家族も正しい知識が必要です。その一助になれば…とこのnoteを立ち上げました。いただいたサポートはご家族の学びの場やボランティアで実施している若手獣医さんの勉強会などの運営に充てさせていただきます。