やがての体験~ノーム~共時性~ 

5、6歳の頃。稲毛の団地に住んでいた。
好きな番組の1つに「何とか屋ケンちゃん」。宮脇康之が主演で好評を博した、かつての子供番組があった。岡浩也も既に登場していたか?
「おそば屋」だったか、「寿司屋」だったかその辺り。

途中で入るコマーシャル。浅田飴であったと思う。
画面いっぱいに映し出される、妖精(?)のイラスト。4、5人が描かれている彼らについて故・作家の遠藤周作氏がナレーションをやっていた。
30秒から1分ぐらいのコマーシャルで結構、長がった。
「ノーム」というらしい。赤いとんがり帽子を被り、青くて不思議な服を着ている。腰に赤いベルトを締めている。
(コロボックルみたいなの、かなぁ?)
丁度、アニメで「冒険コロボックル」(佐藤さとる原作、フジテレビ系)をやっていたので、繋げ考えた。
(背の高い、やせたおじさん)
(黒い眼鏡を、掛けた人)
その時初めて、遠藤氏に接したが、印象は曰くだ。

カルビーのポテトチップス袋裏にも、何かをお書きになられており、
(あっ、おじさんの名前が出てる)
読めなかったけど、簡単な形。「周」と「作」で認識をした。お勉強家(?)だったのね。

月日が経って、わたしも成人。今の所に移り住む。
亡き両親が、ヨーロッパ旅行へ。
(あっ!)
土産に驚く。ノーム!あのノームではあるまいか!様々なポーズを取った置物が4体、姿を見せる。
「何か、いいらしいから」
母は言うだけだったが、遂に!運だ、運命なんだとわたしは感じだ。
その少し前、本屋や図書館で、ノームの絵本が視界に入り、妙に印象に残っていたのだ。近づくとか、手に取るとまではゆかなかったが、妙に表紙が視界に焼きついた。
(ノームかぁ、そーいえば、、、)
思い出したが上記だ。

今、玄関の下駄入れ上に、ノーム4体は飾ってある。
アニメ「とんがり帽子のメモル」のモチーフも、ノーム。この方々のはずなんですが、物凄くじーさん。かなり高齢な方々でずぞ、ノームは。
それにしちゃあ皆さん、老眼鏡の1つも掛けておられませんがね。あっ、妖精に年齢なんてないか。「~メモル」だってアニメだもん。対象年齢を思いますわな。

余談はさておき「共時性」。
故・遠藤氏のいわれる1つではなかろうか?
                            <了>



#創作大賞2023

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